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オーケストラの楽器たち その他編

今回はオーケストラの楽器の中で今まで紹介したなかったものを紹介します。楽器によっては使用頻度が高いもの、低いものがありますがどれも有名な楽器ではあるので聞いたことはあると思います。では早速見ていきましょう。

1 ハープ

ハープは現在のオーケストラの楽器の中では比較的使用頻度が高い楽器です。

現代のハープはダブル・アクション・ペダル・ハープというものが一般的に使用されています。47本の弦と、足元に7つのペダルを備えています。このペダルを使用して♭、♯、♮の3段階に切り替えられるようになっています。

このペダルを利用して作品のそれぞれの調に合わせてペダルを調整します。転調にも対応できるので、曲中に調が変わっても対応できます。

ただし複雑なペダル操作は素早くできないので、作品によってはハープを2台用意して補うこともあります。

両手を使って演奏し、小指は使用しません。

スメタナわが祖国よりヴィシェフラドや、チャイコフスキーくるみ割り人形より花のワルツではハープが活躍する場面があります。


2 ピアノ

用いられる頻度はそこまで多くありませんが、ピアノもオーケストラの中で使用される場合があります。近代以降で多く用いられている印象があります。プロコフィエフ、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチなどの作曲家がピアノを用いています。

ショスタコーヴィチ 交響曲第1番第2楽章
ここではピアノ協奏曲のようにピアノが活躍する場面があります。

プロコフィエフ 交響曲第5番第2楽章
プロコフィエフは1番、3番を除く交響曲にピアノを用いています。

ストラヴィンスキー ペトルーシュカよりロシアの踊り
この部分ではピアノが活躍します


3 チェレスタ

チェレスタはフェルト巻きのハンマーを使用し、金属音板を叩いて音を出す楽器です。実音は楽譜より1オクターブ高く音が出るので、移高楽器の1種です。音が小さいので、静かな場面に使用されることが多いです。

チャイコフスキーくるみ割り人形より金平糖の精の踊りではチェレスタが活躍します。

4 サックス

吹奏楽では欠かせない楽器であるサックスですが、オーケストラではあまり使用されません。使用されるのも近代以降の作品が多いです。

サックスはソプラノ、アルト、テノール、バリトンの4種が一般的に使用され、ソプラノとテノールはB♭管、アルトとバリトンはE♭管の楽器です。

これらは移調楽器でそれぞれ実音が
ソプラノー楽譜より長2度低い音が出る
アルトー楽譜より長6度低い音が出る
テノールー楽譜より1オクターブと長2度低い音が出る
バリトンー楽譜より1オクターブと長6度低い音が出る

となっています。

ラヴェルボレロではサックスソロが用意されています。
(6:00~から)

ハチャトゥリアン剣の舞では中間部でサックスが使用されています。
(0:48~から)


5 終わりに

一通りオーケストラで使用される楽器を紹介していきましたが、いったん一区切りとさせていただきます。それぞれの楽器の特徴を理解できたのではないかと思います。

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