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逆回転フレーズの創り方。逆再生フレーズでバッハを思い出す。


昨日、アップしたこの曲のリバースサウンドのこと、それをこれを聞いた「海外の人のコメント(感想)」も載せてみました。技術的なことなので、別に、記事にするような事でもないんですが、こういうのの記事って、あまり見かけないので書いてみました。

リバースサウンドちょっとわかりにくいかと思いますので、説明しておくとGretsch(オレンジのギター) によるリード部分がそれです。
Gretsch のリズムの部分は普通に弾いてます。あくまでリード部分だけです。

Stuのボーカルは別曲のボーカルを逆再生して、うまくあてただけです。元は英語なんですが、何語で歌っているかわかりませんよね。ビートルズのレインでも同じようなことをやってますね。

<逆回転(逆再生)サウンド手法について>
これはビートルズとかジミヘンで有名になった手法ですよね。
私個人としては、この手法が特段好きとかでもないんですが、今回は、曲に合いそうなのでやってみた感じです。

ビートルズだとTomorrow Never Knowsとか、ジミヘンだとAre You Experienced?とかでやってますね。

これはちなみに、あらかじめ録音したものを逆再生させる手法なので、ライブでは使えません(もしかしたらやってる人もいるかもしれませんが、普通はやりません)。

録音でしか使えない技ですし、音楽表現として、あまり一般的なものではないですが、今回やってみたので、追加で、それについて書いておきます。

当時は、テープを逆再生していたんですが、今はDAWのなかで、簡単に逆再生できます。簡単に出来はするものの「曲にあてはめる」となると、また意味が変わってきます。よくあるのはシンバルのリバースサウンドですね。
まぁ、これは比較的簡単ですが、ギターなどのフレーズを当てはめるのは、少しコツが要ります。

曲丸ごとを逆から弾いたときのフレーズを把握して、弾くのは無理なので(実際はテンポも揺れているので、その意味でも無理なんですが)、
今回の私の場合、逆再生フレーズを用いたい部分の数小節だけ、逆再生させたときのフレーズをイメージしながら弾いて、小分けして録音撮影してます。撮影も同時にしたので、音声だけではなく、映像も逆になっています。


アプローチの方向性については、
「テキトーに弾いて、後からあてはめる方法」「あらかじめ計算してあてはめる」の二つがあるかと思います。

私は、今回は、ある程度あらかじめ計算してから弾いて、あてはめました。

<逆回転のやり方>
こんなことを今どきギターでやろうと思う人がいるのかわかりませんが、せっかくなので、一応、「やり方のコツ」を記事にしてみます。

今回の曲では、以下のやり方を全部使いました。
もっと練りこんでフレーズぽくしてもよかったんですが、そこまではやってませんが、とりあえず、やり方としては全部やっています。

まず、リバースフレーズを入れたい数小節の部分を決めます。
で、フレーズの構成自体が逆になることを想定して、その長さ分を演奏します。

たとえば、4小節のフレーズでいえば、
「はじめロングノートの低音で初めて、最後に高い音にしたい」
この場合、弾く場合は、
「弾き始めは高い音で初めて、最後に低音のロングノートで終わらせます」

ハンマリングやプリングオフを使いたい場合
これも逆になるので、ハンマリングしたい場合は、プリングオフで弾きます。

ベンドの場合、普通にやったら、ベンドアップではなく、ベンドダウン中心のフレーズになってしまうので、ベンドダウンを中心にした方が、普通のフレーズが逆回転になったように聞こえるかなと。

後、コードの構成音を軸にしたフレーズの場合も、高音から低音なのか、その逆にしたいのかを考え、それも、それぞれ逆に弾くことになります。

頭ががこんがらがってきましたよね?

まぁ、そんな感じです。

1-2小節なら簡単かもしれませんが、これを数小節、時間にして、10秒とか20秒、切れ目なくやるのはなかなか頭を使います(笑)。

<バッハのフーガの技法>
逆再生とは直接的には関係がないのですが
、これをやっていてあることを思い出しました。それは大作曲家であるバッハ大先生の曲のことです。

バッハの曲に、譜面を上下逆にしても同じになる曲があります。
これは「曲全体が、スコアを上下逆にして演奏した場合にも、実質上同じように聞こえるようにつくられている曲です。
確か、「フーガの技法」のなかにはいっていたかなと。

名前は「 転回対位法」だったかな。
※調べてみたら「Contrapunctus12とContrapunctus a 3」でやっているようですね。"Contrapunctus「転回対位」というようですね。

実は、20代の頃、一時期バッハにはまっていたので、これを思い出しました。ただ、逆は逆でも「逆再生」とは関係ないです(笑)。

<おまけ 今回の曲を始めたときに最初にやったこと>
余談ながら、裏情報になるんですが、裏オーダーとして、Stuからの依頼で、
「このColdplayの"Clocks"とかなり似ているから、雰囲気がかぶらないようにしてね」というのもありました。

これです。

これを聞いて、「確かに似ている」と思いました。
「コード進行も、歌のメロディーも似てるな」と。「やり方しだいによっては、『似てる』と思われるなと思ったので、これは違う方向にアレンジを振らないといけないな」と思いました。

なので、この曲のアレンジの当初の目的として「これに似ているといわれないようなアレンジにする」という裏目標がありました。

これもあって、「リバースサウンド」をやろうと思ったんです。
リバースサウンドを入れるだけで、音楽の雰囲気が良くも悪くもそっちにもっていかれますのでw

後は、リズムや、楽器構成もこれと違うように聞こえるようにしてみました。

<海外の方のコメント集>

YouTubeのデイビッドさんのチャンネルに書き込まれたものを中心に集めてみました。既に50件以上のコメントが書き込まれていましたので、その一部を貼っておきます。以下、太字部分が、私のコメントです。

Fantastic ditty. Really liked it. Reminded me of the kinks and the bridge in their song Muswell hillbilly. A bit Really catchy.

素晴らしいですね。 本当に気に入りました。 彼らの曲「マスウェル・ヒルビリー」のキンクスとブリッジを思い出しました。 ちょっとキャッチーだね。

キンクス!たしかにイギリス的な空気はもとからあったので、そこは大事にしました。わかってもらえてうれしいです。「キャッチー」たしかに、デイビットさんの曲は、いつも、少しキャッチーなのがいい。

A cool collaboration. Dave have to agree with Leeroy sounds a bit Kinky sounding. good mate nice one.

クールなコラボレーション。 デイブはリーロイに同意する必要があるね。 ちょっと変態っぽいですね。 良い仲間ですね、 素敵です。

Kinkyはこの場合は誉め言葉ですね。

wow...a great song!!! musically: what a sound and energy, a fantastic arrangement....lost love is always great for inspiration...and a fabulous looking back with regret lyrics...wonderful collaboration.... bravo!!

うわー...素晴らしい曲です!!! 音楽的に: なんと素晴らしいサウンドとエネルギー、素晴らしいアレンジメント....失恋はいつでもインスピレーションを与えてくれます...そして後悔の歌詞で振り返る、、素晴らしい...素晴らしいコラボレーション...ブラボー!!

アレンジについても言及してくれてうれしい限りです。

Love this all of you!
Love the wacky 
The backward brought forward very grand!

あなたたちのこれが大好きです!
奇抜なものが大好き
後進が非常に壮大な前進をもたらしました!

wackyとは奇抜という意味。たしかにね。
backwardは後ろ向き、要するにリバースのことですね。それが前向きをもたらしたという意味ですね。言葉をかけているんですね。おもしろいw

Oh wow - this is wonderful, Dave! Excellent original song, collaboration, and production! Kudos to all who contributed!

ああ、すごいですね、デイブ!  オリジナル曲、コラボ、プロデュースともに素晴らしい! 貢献してくれた皆さんに敬意を表します!

Always great, and inspirational to hear an original. A wonderful collaboration chaps, with some nice little 'additions' as described by Dave in his information. It's obviously catchy too, as evidenced by the fact that my daughter, after just listening to it with me, was then singing 'She was the one' as she cleans our glass coffee table here in the kitchen!
Well done all.

いつも素晴らしく、オリジナルを聴くとインスピレーションが湧きます。 Dave の情報で説明されているように、いくつかの素敵な小さな「追加」を備えた、素晴らしいコラボレーションのチャップスです。

娘が私と一緒にこの曲を聴いた後、キッチンにあるガラス製のコーヒーテーブルを掃除しながら「She was the one」と歌っていたことからもわかるように、この曲は明らかにキャッチーでもあります。
みんなよくやった。

これはおなじみアルフィーのコメントでした。ありがとうアルフィー。
イメージがわくな。

This is cool! Well done to all involved - nice to hear something that’s a bit different too. Great work guys!

これはカッコいい! 関係者の皆様、お疲れ様でした。少し違う意見も聞けて嬉しいです。 みんな素晴らしい仕事だ!

The guitar has that 60’s Lads from Liverpool vibe…..

ギターには60年代のリバプールの若者たちの雰囲気が漂っています…。

まぁ、それは確かにちょっと意識したな。リバプールというより、もう少し広く60’sロンドンサウンドという感じかもしれませんが。
でも言いたいことはわかる!

Catchy tune , you’ve got a band together so now you can tour.

キャッチーな曲、バンドができたので、あなたはツアーができるようになりましたねー。

これ、だいたい毎回書いてくれる人がいるなw。ほんと、近ければバンドでやってみたいけどw

This song is a breath of fresh air Away from the contemporary mainstream music. The „reverse effects“ give it a unique touch! Imho it’s an excellent piece of music!

この曲は、現代の主流音楽から離れた新鮮な空気の息吹です。 「リバースエフェクト」がユニークなタッチを与えます。 素晴らしい音楽だと思います!

これを書いてくれた人は、ドイツ人だったかな。たしかに、そうですね。「変わった曲」であるラインを狙ってやりましたからね。



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