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しとやかな獣

映画「しとやかな獣」
1962年の日本映画です。

高度成長期の日本が舞台ですよ。

1950年代にトイレと風呂があり、キッチンとダイニングあり、ベランダも備わった集合住宅「団地」が市民の憧れだったんですね。

また、団地の出現で、それまでの近所づきあい、家族のありかたも変化していったように思えます。

そんな変換時代の団地が物語の舞台です。

ある団地の一室に住む一家があるんですね。 
この一家、全員詐欺師なんです。

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一家の大黒柱である父親は、子供達をたくみに使って家計を、お金をうみだしてるんですね。

息子は会社の金を横領し、娘はある小説家の愛人で、金を巻き上げてるんです。

そんな一家の欲と金にまみれた、おかしくも哀しい物語を、時代の空気とともにテンポよく描いていきます。

この一家以外の登場人物も、皆んなお金が大好きなんですね。人を騙してどうやって金儲けしようか考えてる奴らばかりなんです。

戦後、日本はがんばって、がんばって、幸せに向かって進んでいった。

その裏で、人間は一枚皮をはがせば欲にまみれた獣になっちゃった。人間、理性がなくなればケダモノだね。

監督は皮肉をこめて、愛しくも哀しい人間模様を描いてます。


監督は45歳で亡くなった川島 雄三ですね。
若くして病に出会ったんですね。

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ほぼ前編、団地の中だけで物語は進んでいきます。団地という密閉、限定された空間で、カメラは観客が一家を覗き見ているように動きますよ。

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役者もそろってますね。

若尾 文子がでてます。

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その美しさから川島 雄三監督にしごかれ、成長した女優ですね。


他にも山岡 久乃がでてます。

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晩年は、ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の主人公を演じてました。


ミヤコ蝶々も出てますね。

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歯切れのいい言い回しが気持ちいいですね。役者のなかの役者ですね。

喜劇は脚本もそうですが、役者が大事ですね。


今の世の中にも通じる作品ですよ。いつの時代もかわらない、人間の化けの皮を描いた作品です。

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