地球の裏側に来てもゆで卵はうまいし意外と何とかやっていける



今日撮ったそれっぽい夕日

せっかくブラジルに留学しに来たのだから、記録ついでに何か発信できるようにしておこうと思いnoteのアカウントを作って1カ月半。一つ目の記事の内容をどうしようかと考えてなかなか書き出せずにいたが、もう留学の期間も残り半分を切ってしまった。毎日なんやかんや忙しくしていたのもあるが、そうこうしているうちに書きたい内容は日々増えていく。

そんなこんなで今日も家に帰り一日を終えようとしていたという瞬間、ふとあることを思いついた。
「そうだ、ゆで卵食べよう。」
そう、私は衝動的な性格なのだ。
といってもこのゆで卵衝動はまだわかりやすいほうで、
・ブラジルの食事は炭水化物をおかずに炭水化物を食べるので太らないよう食べるものにも気を遣おうという意識が芽生えた。
・ちょうどその日の朝に「タンパク質を朝に摂る生活を続けると目覚めが良くなる」というネットの記事を読んだ。
という伏線があったのでまだ今回は自分が立てた計画の上を進んでいると思っていた。
 
しかし、何事も思い通りにはいかないものである。
私が買った卵の期限は2023年5月30日であった。
今日はもうブラジル時間でもしっかり6月に入ってしまっている。
「傷んだ卵を食べたら食中毒になる危険性が高い」という知識は、これまで日本で実家暮らしのぬるま湯に浸かり料理をしてこなかった私にも叩き込まれている。
ましてやここはブラジル。食品の期限もどこまで信用していいかわからない。

期限切れの卵


仕方ない。処分しよう。恨むなら何を作るか考えもせず買い物をした先月の自分を恨め。てかまずそもそもが衝動買いじゃないか。何が計画だ。12個のパックのうち一つも使ってないぞ。
そうして嘆きながらアパートの共用のごみ集積場にパックごと卵を置こうとしたとき、急に「もったいない」という気持ちがあふれてきた。食材に罪はない。
調べてみると、期限が切れてしまっていても、きちんと加熱すれば食べても問題ないらしい。
「そうだ、ゆで卵食べよう。」
私は心の中に生まれたワンガリ・マータイさんとともに唱和していた。
そして部屋に戻り、今度は思いつきではなく、そうでなくてはならないという必要性に迫られながら私は湯を沸かし始めた。
そこで気がついたのだが、私はこれまでの人生でゆで卵を作ったことがなかった。ネットで作り方を調べつつ挑戦してみたところ、熱湯の中に冷蔵庫から取り出した卵を入れる際に一つが割れてしまった。これには驚いたが、さすがに私の心の中のワンガリ・マータイさんも処分することに納得してくれた。
結局3つの卵を鍋に入れ、残りはすぐに食べきれないだろうからとっておこうという多少の計画性を身に着けながら、私は入念に卵を加熱した。12分で固ゆでになるところをなんなら15分以上鍋を沸かし続けた。
ゆであがった(と思われる)卵の一つをおそるおそる剥いて食べてみると、慣れ親しんだゆで卵の味がした。想像以上に美味しかった。なんならちょっと感動した。
そこで私は思った。計画性のない人間が地球の裏側に来て、知らない国で一人で生活していても、卵の期限が切れていても、ゆで卵を作るのが人生で初めてでも、結局美味しいゆで卵はできるし、なんとかやっていけるのだと。
心の中のワンガリ・マータイさんもうなずいてくれているに違いない。

割れた卵の中身でちょっと汚い

ということで、その勢いのまま「あ、これ記事にしてしまえ!」と思いつきなかなか筆をとれなかった一本目を書いてしまった。結局衝動的であることには変わりはない。
だがこうして一本目を書いたからには、今後も記録を残していこうと思う。
なにかを新しく始めることも大事だが、継続することも大事だとよく言われている。私のこの留学生活の目標の一つは「継続すること」である。いま決まったようなものだが。
さて、明日寝て起きたらあまりの駄文っぷりに記事を消したくなっているかもしれないし、期限切れの卵を食べたことを後悔しているかもしれないが、今日のところはこの辺で。


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