詩「神様の空」

「神様が息を吹きかけたみたいね」
君が放った
離れ離れの雲が群れを成したかのよう
東の空に積乱雲が目を開く
僕はまだ知らない
あの日見た花の名前を
僕はまだ知らない
あの日聞いた歌を
僕はまだ知らない
あの日見た夕焼けを
僕はまだ知らない
僕の心を
手を伸ばせば届きそうな
君はこう言った
「ちょっと走ってみない?」
踵がアスファルトにさよならした

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?