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京都教区学習会、質疑応答

2023年12月13日にに開催された京都教区の学習会より、質疑応答の一部を要約して記します。質問と回答に絞っているため、さまざまなご意見は割愛していますことをご了承ください。


歴代宗主に限定されているのか

Q 歴代宗主と限定されている。存覚上人や顕智上人や真仏上人はどのようにあつかわれるのか。

A 親鸞聖人以来、流れをくむ歴史の総体という風にご説明させていただいた。歴代宗主に限定するものではないと思う。(満井所長)

Q 「これもひとえに」とはどなたの事を指すのか。

A 第十八願に示された信心と念仏は、安心と報謝である。それを懇切にお示し下さったのが、親鸞聖人と歴代宗主方、そのご教化を受けられた我々の先人すべて、という800年の歴史である、とそのように私は思っている。(満井所長)

解説を聞かなければ読めない文章

Q 解釈を入れないと読めない文章であれば、いちいち説明しなければいけなくなる。こんなややこしいものは作らないでいい。

A こちらで18教区目。年度内で学習会を終え、その後に総局で総括を行う予定。研究所として提案できる事は、さらにイラストを用いたりしてわかりやすいものを作りたい。正しさは勧学寮の解説、わかりやすさは研究所が努力する。(満井所長)

A この消息に何かを付け加えるという事は、法規上ありえないと思う。(公文名総務)

Q お念仏をいただくという前提なしに、「私の煩悩と仏のさとりは本来一つゆえ」などとはとても言えない。
Q (関連質問)領解は約生側で申すのが領解。そこに約仏を持ち込むのでわかりにくくなる。「もろもろの雑行雑修自力の心をふりすてて」はどこに当てはまるのか。要の所が見当たりにくい。正しくわかりやすくが本来の狙いだが、そうなっているののか。全国の学習会でも異議の方が目立つ。理解が深まることはあるのでしょうか。手続きに問題はなかったというのではなく、聞く耳を持っていただきたい。執われの心をはなれるというのであれば、総局には執れからはなれていただきたい。

A できるだけご理解いただけるような手だてを考えていく。領解は約仏による仏徳讃嘆もありえると思う。往還二回向の根源を示してくださっていると私は思う。改悔文に見えるような、自力心の命終と他力への帰入は、うかがいにくい。ただし、昨今の若い方々へ、浄土真宗親和性を感じていただくための入り口として提示できれば(満井所長)

A 学習会で反対がある事はしっかりと認識している。その中で、こちらとしては意見交換して、それを受けて検討していく。ただ申し上げたいのは、学習会をしているのは宗会で決まった事。これには予算がついている。守らなかったら大混乱に陥る。ご理解いただきたい。(公文名総務)

「本来」とある意味を詳しく

Q こちらはご門主のご領解なので、私たちがどうこうは言えない。その上で、先ほど、煩悩を客とし念仏を主とする、という事を仰って下さいました。であるのならば煩悩と仏はイコールにならないと思う。ですが、本来とある。この本来の部分をわかりやすく解説をしていただきたい。

A 自他一如は本来。本来、仏智見から見れば自他一如。さとりを開く事においてしか語りえない道理。法然聖人は迷いの真っただ中にある私において、煩悩は一生涯いすわる続けるやっかいなものだけれども、これは所詮客人にしかすぎないのだ。主客を転倒してはならない。私たちのありようは、自分の都合によって自他を分けてしまうもの。対して、仏智見というもののありようを生死即涅槃として示されているので、本来となる。本来は自他一如のはずが、私たちは自他各別、ガタピシときしむ音をたてる。(満井所長)

反対が多い現状をどう考えるか

Q 全国では8割9割の方が反対する現状。この問題を総務はどう解決するのか。このような事ではご門徒もお寺に参らなくなる。そこに座っていて何も思いませんか。それでも押し通すというのか。

A 8割9割は根拠があるのか?(公文名総務)
(質問者は「多くの学習会で、理解できたか理解できなかったかで挙手をとっている。その割合で8割9割と示している。」と返答)

A 今回の新しい領解文は、2005年の長期進行計画を、遅れながら実施したもの。それにのっとっての事。得度式での唱和はご本山で決められたものなので宗派からはちょっと。強制的に行おうと思ってはいない。検討する。(公文名総務)

A 各学習会で理解できたという声はほとんどない。今までの18教区はほとんど同じ。無駄遣いをするなと言われる事もあるが、すべての教区で学習会を開くという事に重点を置いている。いただいた意見は持ち帰らせていただく。(中井部長)

疑念が多い

Q 手続きの話。勧学寮の全員の承認を得たのか。何人か知っているが「私は承知していません」と話している。議事録があれば公開したら良い。前総長の著書の言葉にも似ている。賛成される方は、「御門主の言葉だから」と仰る。問題が多くあるように思う。一刻も早く解決してほしい。

A 勧学寮部長が五人の同意があったと認めている。議事録は勧学寮の判断で公開しないとなっている。石上前総長の文に似ているという事について、総局は文案に関わいない。勧学寮に同意を迫ったというような言い方があるが、録音テープを勧学寮部長が確認するとそのような発言はないとのこと。救いの喜びについては、総局の判断において。再販する時に削除した経緯は、親鸞聖人の言葉、ご門主の言葉の本の編集を行う上に、出拠があるかないかで編纂された。(中井部長)

Q 従来の領解文と新しい領解文は、別のものとして二本立てが可能なのか。

A 100%は目標であり、強制するものではない。本願寺出版から出ているお経本にも二つの文章をのせている。(中井部長)

A 強制の件。100%を目指す事と、強制する事とは、大きな隔たりがあると思っている。(公文名総務)

意見

・総務にしても所長にしても、言い訳の為に、全国をまわっているように感じる。
・前勧学寮頭が辞められたことにも疑念を感じる。
・強制ではないと言われても、得度では、覚えないと進めないのではないか。
・蓮如上人の領解文の現代語訳を作れば良かった。



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