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万引き家族を見て

普段あまり重厚な映画を見ないので、久々のヘビーなストーリーに腹の底がずしんと重くなった。


生き方とか、家族の形とか、色々の問題が複雑に絡み合っているんだけど、常に問いかけてくるのは「幸せとは何か」ということ。


それも人それぞれで、決まった正解なんかあるはずもないんだけど、どうしてもマジョリティの形が世の中の基本になってくるから、それ以外の幸せの形を幸せとは認めないこの世界の器の狭さに、違和感が残る。


でも、これから数日経てば自分もこの違和感も忘れてしまって、ニュースやワイドショーで話題にされる人たちを「そりゃダメだ」とか、良識人ぶって評価する自分が、実はこの世界の器に一番ハマってしまっているんだろうな。


目の前に見えないことを、いくら他人に説明したってを信じてもらえない。でも、目に見えないことに真実があるということを忘れないように生きていくにはどうすればいいのだろうか。


劇中で血のつながりが無い家族の、唯一のつながりを「絆」と言っていた。血はつながっていないけど、心でつながっていると。


最後にあるべき姿に戻っていくあの家族の生き方は、決して肯定は出来ない。けど、ただ一つ僕らよりも正しい感覚を持っていたとするなら、血のつながりにこだわらない「人を幸せにする家族の絆」を持っていたんじゃないかなと思う。


けどその絆の形は、必ずしもこの世界の器の形にハマるわけではないんだ。


だからこそ幸せって、他人が決めるものじゃないんだな。って思った。

読みにくかったらゴメンね…。

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