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モノクロの夢を見る人々とは

以前、夢の話のどこかでしたかもしれないが、私は常々夢について疑問があった。

私は生まれてからカラーの夢しか見たことがないのだが、世の中にはモノクロの夢しか見たことがない、という人たちが存在していた。

私がモノクロの夢しか見ない人の存在を知ったのは小学生か幼稚園くらいの時だったと思う。

たまたま観ていたドラマで、双子の女の子が出てきて、父親らしき人に「こんな夢を見たのよ」と説明する。そして最後にこう言った。

「でもまた白黒だったのよ。いつになったら色付きの夢を見られるのかしら。」

カラーの夢しか見たことのない私には「白黒の夢を見る人がいるのか!」と衝撃だった。

それから数十年、最近ではモノクロの夢を見るという人の話を聞く機会もなく、密かに私はテレビが関係しているのではないかな~と考えていた。

幼い頃に白黒のテレビや映画を観た人の多くが白黒の夢を見るのではないか、そんな仮説を一人で立てていた。

そして先日、大好きな推しの、過去のラジオを聴いていた時のこと。

推しのラジオではブレインマスターというコーナーがあり、スタッフさんが推しに問題を出し、それに推しが考えながら答えるというもの。

そこになんと!白黒の夢の話が出てきたのです!

推しに出された問題は『お年寄りと若い人が見る夢には違いがあります。それは何でしょう?』というもの。

この問を聞いた瞬間、私は「白黒かカラーかでしょ!」と声に出して答えていた。

果たして、私の答えは合っていた。

2009年アメリカで、10代~80代を対象に、カラーの夢を見るかどうかを調査したところ、カラーの夢を見るのは30代以下では80%だったのに対し、60代以上では20%に過ぎなかった、と。

アメリカ心理学会によると、カラーテレビが登場したのは1954年で、若い頃に白黒テレビを見ていた世代は視覚の影響を受けて、白黒の夢を見るのではないか、ということだった。

私の立てていた仮説がまさか推しのラジオから立証されるとは!

いつも寝る前に聴いているのだが、その夜は興奮してすっかり目が覚めてしまった。

仮説の立証といってもまあ誰にでも思い付くことかもしれないが、ずっとモヤモヤしていた霧が晴れたかのような清々しさがあった。

ん?ということは、生まれた時からカラーテレビを見ていた人々は一生モノクロの夢は見ない、ということなのだろうか?

そうなるとちょっとモノクロの夢を見てみたくなる。


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