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バターを塗りながら油脂の性質を考える

朝ごはんを食べない生活をしていたのですがやめました。
どうも仕事で午前中のパフォーマンスが上がらないためです。
どうしても眠気が残ってしまい、頭の回転が鈍い気がするのです。

なので軽めの朝食を摂ってみることにしました。
朝食を摂りはじめる前はコーヒー1杯だけでした。
朝食のメニューは味噌汁1杯にトースト1枚です。
トーストはピザトーストだったりバターとはちみつを塗ったものだったりです。
気分で食べたいトーストを変えています。

今のところお気に入りはバターにはちみつを塗ったトーストです。
はちみつだけだと甘すぎるためバターを加えると甘さが加減されてちょうどよくなります。
この組み合わせが個人的に好きです。

パンに直接バターを塗るとなかなかうまく塗れません。
なので焦げ目が付くかつかないかぐらいにパンを焼いて表面の温度を上げます。
するとバターがパンの表面で溶けるので滑らかに塗ることができます。

ところでバターは乳脂肪からできてるようですね。
その名の通り主成分は脂肪です。
そして主に飽和脂肪酸が含まれています。
飽和脂肪酸とは構造中に二重結合を含まない脂肪酸のことです。
脂肪酸にはもうひとつ、不飽和脂肪酸というものがありますがこちらは二重結合を構造中に含みます。 

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は性質が異なります。
飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸に比べて融点が高いです。
なので飽和脂肪酸を多く含む動物性の油脂は常温で固体です。たとえばバターやラードなどですね。

一方、不飽和脂肪酸を多く含む植物油脂は常温で液体です。
オリーブオイルや今流行り?の米油は常温で液体です。

バターは動物性油脂なので常温では固体です。
なのでパンにうまく塗るためには加熱してあげる必要があるのですね。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸は実はわれわれの体の細胞の構成成分でもあります。
細胞膜はリン脂質という物質で構成されています。
そのリン脂質を構成する物質に脂肪酸が含まれています。脂肪酸の名前はアラキドン酸と言います。

アラキドン酸は生体内でさまざまな作用を起こすプロスタグランジン類の原料となります。
プロスタグランジンとは生体内の局所で作用を示すホルモンで、オータコイドと言われます。

プロスタグランジンは胃粘膜保護作用、血管拡張作用、気管支収縮作用、血小板凝集抑制、炎症惹起などさまざまな作用を示します。
このプロスタグランジンは我々には多くの恩恵を与えてくれます。
たとえばどこか痛めた時に、その部位に炎症を起こして痛みを引き起こします。
痛みを感じることで我々は身体を守ることができます。

しかし程度が過ぎると痛みは苦痛となり、日常生活に支障が出始めます。
頭痛、咽頭痛、生理痛などは苦痛です。

プロスタグランジンの生成を抑える薬は多くあり、だいたいは痛み止めです。
有名どころはロキソニンやイブなどでしょう。
その辺のドラッグストアで買うことができますね。

脂肪酸にはEPA(エイコサペンタエン酸)というものもあります。
これも聞いたことがある人は多いと思います。
魚によく含まれている油ですね。

EPAを摂ると血液がサラサラになるとはよく聞く話です。
EPAは血小板凝集抑制作用を示すことで血管障害を予防するのです。
つまりEPAはプロスタグランジンの原料となることで血小板凝集抑制作用を示すのです。

このように世の中には多くの油がありますが、その効果は玉石混交。
まぁでも世の中に出回っている油はだいたいは我々の生活に有用なものでしょう。
バターはどうかわかりませんが、ともかく私の舌を満足させる役目は果たしているようです。

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