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仕事をただこなしている話

先日、久しぶりに友人たちと会う機会がありました。
みんな仕事や子育てに忙しく、なかなか会うタイミングありません。
ちょうどタイミングが合ったので、久しぶりに集まりました。

彼らとは大学からの付き合いで、みんな薬剤師をやっていました。
ですが今はそれぞれ薬剤師とは違うことを仕事としてやっています。
1人は血液関係の仕事。
もう1人は行政関係の仕事です。
みんな久しぶりに再会で、仕事の話や子育てのことなどで盛り上がりました。

食事をした後はだいたいお決まりのサウナです。
友人たちと集まるとだいたいスーパー銭湯へお風呂に入りにいってましたが、最近はサウナです。
やはり仕事や子育てに追われると体のケアも重要になってくるため、だらだら温泉には入らずサウナで体をととのえようということになりました。
今回はそのときの話。

銭湯でサウナに入ってクールダウンしているとき、雑談の内容は最近の出来事や仕事、子育てのことなどです。
我々は同世代の子供がそれぞれいるので、最近の話題は子育てのことが多いです。
わがままになってきたやら、1人で遊ぶようになってきたやら。
子供の話題は尽きません。

そんな雑談をしていると、ある友人が言いました。
「子育てしててかつ仕事もしていると体が疲れるから仕事は惰性でいいよね。」
たしかこんなことを言っていました。
詳しく話を聞いてみると、仕事に対してやる気を起こすことができないとのこと。
なので仕事は言われたことをただやればよいとのことでした。

なるほど。
たしかに言っていることはわかります。
仕事は自分のやりたいことではないので、やる気が起きないのは当然のこと。
だから言われたことだけをこなしておけば、とりあえずはよいということでしょう。
私も同じように思っていた時期がありました。

仕事の内容によっては自分がやりたくないことはあるでしょう。
他の人が敬遠したがるような面倒な仕事や自分が苦手意識をもつ仕事など。
ほかにも雑務などが山のようにあると思います。
たしかに仕事というのは半分以上、もしくはほとんどがやりたくないことかもしれません。

一方で、現代では自分のやりたいことを仕事にしている人がいます。
たとえばユーチューバーやです。
彼らの動画は自分の個性が表現されており、おもしろくできあがっています。
私も何人かのユーチューバーをお気に入りに登録しています。

魅力的な動画を短期間に何本も上げることはすごいことだと思います。
本当に好きでないと続かない仕事だと思います。

しかしユーチューバーといえど彼らも苦労はしていると思うのです。
たとえば動画を上げるまでの制作過程やネタ探しなど。
1つの動画を仕上げるまで、かなり多くの仕事をしていると思うです。
それら全ての仕事が本当に好きな仕事なのかと言えば、私はそうは思わないのです。
ユーチューバーだって嫌な仕事を乗り越えてやっと1つの動画を作りあげていると思うのです。

ではどうすれば仕事を好きになれるかというと、その仕事に自分なりの味付けを施せばいいと私は思います。
そうすれば仕事は自分にとって意味をもったやりがいのある仕事として生まれ変わるからです。
たとえば私は薬剤師なので薬の作用機序や治療効果について知らなければいけません。
それを薬を渡す方に必要とあらば、説明しないといけないからです。
ですが作用機序や治療効果なんて当然知ってなければいけないことです。
そのことをつらつら毎日同じように説明することは、とてもつまらないことです。

ですから私は自分なりに+αをします。
私は自然科学が好きなので、物理化学的な視点を付け加えます。
すると薬の説明をするときに、保管方法やもっとも効果的な使用方法などを説明することができます。
そもそも治療のことは医師の範疇なので、我々が再度説明する必要なんてないと思っていますが……

要するに仕事に自分なりのアプローチをすることで、新たな意味を生み出せるということです。
その意味は人によってさまざまですが、アプローチをするかしないかでだいぶ仕事の意義は変わってきます。

毎日退屈そうな顔をしながら仕事をするのと、自分なりに仕事に意義を見出して行うのでは雲泥の差だと思います。
ですから私は友人たちに一言、言ってみたいのです。
「その仕事を自分の仕事にしてみなさい」と。
しかしこんなことを言ってしまうと、煙たられがって一緒にサウナに行けなくなってしまうかもしれません。
そんな彼らでも、私にとって大事な友人なので。


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