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感情が邪魔をしてきたら

今日はいつもの皮膚科の前の薬局で仕事です。
私が毎週火曜日に手伝いに行っている薬局で、かれこれ3年ぐらいの付き合いになります。
そのため薬局のスタッフたちとは仲良く仕事をさせていただいています。

皮膚科の医師とも長年の付き合いで、関係は良好。
私がわからないことを聞いてみると詳しく説明してくれます。
反対に医師が知らないことや薬で気づかないことを説明してあげると、喜ばれます。

この皮膚科の医師の人柄なのか、来院される方たちの信頼は厚い印象です。
また処方薬も効果覿面なのか、多くの方たちはよく効いたと言ってくれます。
本当に地域の医療を支えているすばらしい皮膚科だと思います。

さて、この皮膚科なのですが一点困ったことがあります。
それは来院される方をさばくスピードが非常に遅いことがある点です。
人によっては予約を取ってきたのに、2~3時間待たされたという方もいらっしゃいます。
薬局に処方箋をもって訪れるころには、疲れ切って愚痴を漏らす方も何人かいらっしゃいます。

私自身は来院者をさばくスピードに対してはなんとも思わないです。
皮膚科の医師のやり方であり診療のこととなれば、薬剤師が口をはさむ余地はないと思っているからです。
なのでそれでお昼休憩が無くなったり、帰宅する時間が遅くなっても私は不満は感じません。

しかし問題は薬局のスタッフや来局される方たちのストレスです。
薬局のスタッフは来局者が流れるスピードが落ちると、イライラしはじめます。
なぜならば休憩の時間が短くなる、帰宅の時間が遅くなる、暇な時間が多くなり苦痛になるといったことが起こります。
来局者たちは病院で長く待たされてしまい、疲れてしまいます。
すると薬局内で愚痴を吐いたり文句を言ってきたりします。
私もいつも何人もの方を相手にしますが、明らかに不機嫌な方はいます。

不機嫌になり怒りの感情が起こるとそれは他の人達にも伝播します。
無論、私も怒りの感情を感じ取りいろいろと考えてしまいます。
何も悪いことはしていないのに、なんで気分を悪くされないといけないのかとか。
この人はいつも不機嫌だからこっちもそっけない態度をとろうとか。
このように負の感情が湧き出てきてしまい、私も怒りがふつふつと湧いてきます。

怒りの感情は思考を鈍らせます。
どうしても理性的に考えられることができなくなり、その時の最適な判断が得られなくなります。
したがって怒りが湧いたと思った瞬間、消し去る方法があればベストです。

私は怒りの感情が湧き出そうになったら、自分を客観視するようにしています。
ありふれた方法ですが、この方法がもっとも効果があると思っています。
客観視とは遠くから自分を眺めるような態度です。
「ここに怒っている人がいるな〜」と自分を隣から眺めるような態度を自分にとるのです。
そうすると冷静に考えられるようになり、怒りは少しずつ抑えられていきます。

この方法は他の感情にも有効です。
たとえば悲しみ、興奮、不安、焦り、驚きなどさまざまです。
自分を横から眺めてみると、感情をてなずけて理性的になることができます。
もちろん読書するときにもこの方法は有効です。
感情が邪魔してきたら、ちょっと自分からはなれて横から自分を眺めてみましょう。

しかしそれでも感情が邪魔をしてくるときがあります。
そんなどうしようもないときは、冷たい水で手を洗ってみましょう。
するとどういうわけか感情は少しずつ薄れていき、やがて消え去ります。
私は何度か感情を爆発させそうになりましたが、冷水で手を洗うことにより落ち着きを取り戻すことができました。

感情というのはある時は人に人生の奥深さを教えてくれるものでもあります。
たとえば映画や芸術を見て感動したり、自分の知らないことを知ることができて興奮したりと。
感情は我々にとって良きパートナーとなることもあります。
ですが仕事をしたり読書をしたりするときに邪魔になることがあります。
そんなときは自分を客観視して感情をてなずけることも大事なのかもしれません。


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