サン・セバスチャンへ、ようこそ

ウディ・アレン監督、これまで何作か観ましたが、好きでも嫌いでもなかったのですが、好きになりました。ォ

主人公のさえないオジサン役の俳優(ウォーレス・ショーンさん)、初めて観ましたが、本当にさえないです(笑)。監督の作品は、大体がさえない男が主人公のような気がしますが、イケメンが嫌いなのでしょう。

倦怠期を迎えた夫婦のけだるさ、それを続けるのか、それともエネルギーを使って別れるのかなど、人生の機微を軽やかに描いていたのは魅力でした。

ささやかな恋心を抱く、スペイン人の女医も、それなりの苦労の跡も見られ、生活の疲れを見せていますね。あの夫はやばいですね。偏見かもしれませんが、スペイン人はハチャメチャなんですかね?

主人公の妻スーが、お相手のフランス人若手映画監督としたのかと問われ、「一回だけ、、、、エレベーターの中も含めれば三回」などと面白いやり取りでした。あの女優も見たことがありましたが、中年にはなりつつも、セクシーでした。

ウディ・アレン監督のヨーロッパ映画愛、フランス、イタリア映画への愛なんでしょうが、よく伝わってきました。恥ずかしながら、ほとんど観たことはありませんでした。途中で、映画のおススメを聞かれ、黒澤明の「将軍」など日本映画二作を紹介したら、ドン引きされていましたが、あれはマニアックすぎるということなのでしょうか。

ウディ・アレン監督、88歳ということですが、すごいですね。相変わらず、この人でなければ撮れない映画でした。クリントイーストウッド監督とともに、まだまだ頑張ってほしいです。

ウキウキするようなテーマではないですが、サンセバスチャンのきれいな景色とともに、なぜか見終わった後で爽やかな気分になる映画でした。


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