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たんけんぼくの知らないまち

知らない街を歩くのが好きだ。観光地じゃなくていい。何でもない住宅街や、地元の公園、そんなところを歩きながらその土地の空気を感じるのが好きだ。

昨日、友人の出演するダンス公演を見に柏まで行く予定があった。仕事が随分と早めに終わって、開演まで数時間の余裕が出来た。これは絶好の散歩チャンスだ。柏の街を歩いてみることに決めた。こういう時にスマホでサッと地図を見られるようになったのはとてもありがたいなと思う。どうやらお目当てのホールのある市民会館のそばには手賀沼という大きな沼があって、周囲は公園になっているようだ。そこを目指してみよう。常磐線にしばし揺られて最寄りの北柏に着く。駅前のコンビニでお茶とおやつを買って川沿いの緑道を歩く。ランナーや自転車愛好家のために整備された道は歩きやすく、日曜だったこともあって緑道は色んな人が行き交い、公園は家族連れで賑わっていた。ランニングウェアのおじさん、ウォーキングに勤しむおじいさん、犬の散歩をするお父さん、小さな子供、芝生や遊具で遊ぶ小中学生。そんな風景を眺めるともなく眺めながら歩いた。

おそらく僕は、こうやって知らない街を歩きながら、そこの景色に触れながらぼんやりと色々なことを考える時間が好きなのだと思う。あの野鳥はなんて鳥なんだろう?デカい犬だな、セントバーナードってやつか。エサ代も馬鹿にならないだろうけどどれくらいかかるのだろう?まだ小さい子どもなのにいい服着せてもらっているな。どうせすぐに着られなくなるだろうにどうするんだろう?猫に餌付けしてるけど大丈夫なんだろうか…いややっぱり猫に餌をやるなみたいな看板貼られてるじゃん!折々に去来する想いは、感動と言うにはあまりにも小さなあれやこれやだ。しかしこうやって心がふわりと揺れ動くのが好きなのだ。

お目当てのダンス公演もとても楽しく、昨日はいいリフレッシュ時間を過ごすことが出来た。もう少し暖かくなったらまたふらりと知らない街をあてもなく歩く小旅行でも行きたいものだ。

知らないまちの知らないねこ

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