うえぽん

毎日note更新中。舞台俳優、お笑い芸人です。ここではちょっと不思議なお話や妄想やエッ…

うえぽん

毎日note更新中。舞台俳優、お笑い芸人です。ここではちょっと不思議なお話や妄想やエッセイや、不器用な恋バナのようなものを書いております。フォローいただけると喜びます。

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  • 不器用な男女の恋の物語

    僕のnoteより、恋の話セレクションです

  • 探偵神宮寺マキヒコ

    探偵小説パロディシリーズです

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自己紹介数え歌

そう言えばちゃんと自己紹介をしていなかったなと思ったので、今更ですがゼロから自分のことを書いてみようと思います。 一応、本業はお笑い芸人をやっておりまして、都内のお笑いライブや、あとはたまにお芝居なんかにも出演したりしております。 恥ずかしながら芸人だけでは全然食っていけてないので、二足のわらじで色々と副業もやりつつ活動しています。 なかなかお笑いライブにも出づらい状況になってきた中、何かやれたらと思って始めたのがこのnoteで、三日坊主になるかなとも思っておりましたが

    • ソーセージと洗濯バサミ

      ソーセージと洗濯バサミは、付き合い始めてから1年になりました。洗濯バサミに一目惚れをしたソーセージが熱心にアプローチをして2人の交際は始まりました。2人はとても愛し合っていました。 1周年の記念日に、2人はお互いにプレゼントを用意していました。ソーセージは洗濯バサミのために、洗濯バサミの大好きなゾンビ映画『死霊のえじき(Day of the Dead)』のHDリマスター版スペシャル・エディションのブルーレイをあげました。洗濯バサミはとっても喜び、ソーセージにお礼のキスをしま

      • 妖怪の棲む部屋

        朝、米を炊こうと思ったら、いつも米びつのそばに置いてある1合軽量カップが見当たらない。そんな変なところに持っていくはずがないのに。あちこち探したけれど結局見つけられず、仕方なく湯のみ茶碗で目分量で計って米を炊いた。きっとキッチン周りの小物を隠す妖怪の仕業だ。 我が家には妖怪がたくさん棲んでいる。よくいるのは『靴下片一方隠し』だ。脱いだ靴下、洗濯して干しておいた靴下、何故か片一方だけがなくなってしまう怪奇現象。それは大抵、靴下片一方隠しの仕業だ。靴下片一方隠しは年老いてしわく

        • まったり願望

          ゆっくりまったりゴロゴロと過ごすデートがしたい。 どちらかのお家か、どこか旅行先の旅館か、ラブホのフリータイムでもいい。何をするでもなくゴロゴロと寝過ごしながら何でもない話をする。そういう時間を過ごしたい。 関係がまだ始まりたての時、デートというのは張り切って頑張ってしまいがちだ。どこかに出かけ、一緒に楽しい時間を過ごす。そのために計画を練る。それはとても良いことだ。それはとても素敵なことだ。でもそういう時期を経て、頑張らなくてもいい関係になった先、『何もしない』デートが

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        記事

          いい国つくろう鎌倉幕府

          歴史の勉強で、何かの年号を暗記することほど無駄なことはないようにも思うが、それでも我々が小中学生の頃は一生懸命に覚えたものだ。語呂合わせで覚えた年号を今でも記憶している人も多いのではないだろうか。中でも、1192年、「いい国(1192)つくろう鎌倉幕府」でお馴染み、鎌倉幕府の出来た年は割と皆覚えている年号のひとつだと思う。 歴史は史実ではあるが、研究が進んだり新たな発見があったり、常にアップデートされている分野でもある。鎌倉幕府の成立についても研究が進み、1192年ではない

          いい国つくろう鎌倉幕府

          諦めの自分史

          人生は諦めの繰り返しである。夢を諦め、成功を諦め、恋を諦め、勝利を諦め……大小様々な諦めを重ねて人は生きるものだ。人生を振り返ることは諦めを振り返ることと言ってもいいかもしれない。 演劇をやるために上京してから、大学の演劇学科の最初の授業、先生は最初に、「演劇で稼ぐことは諦めなさい」と言った。演劇で食っていけるのは極わずかな人たちだけ、ほとんどの人たちはバイトをしたり他に仕事を持ったりして続けている、と。夢を追う若者に現実を伝えただけなのかもしれない、そう言うことでなにくそ

          諦めの自分史

          簡単節約術

          通勤定期券を1ヶ月で購入し、定期券が切れるのに合わせて有給休暇を使って翌日からまた定期券を買い直す。すると定期券の期限が毎月1日ずつ後ろに延びていくことになる。これを繰り返せば単純計算で年間12日、実際には日曜日やGW、お盆や正月などの大型休暇も重なるので、上手くやりくりすれば年間約1ヶ月分の交通費を節約することが出来る。 もう10年以上も前に知人から聞いた節約術だが、随分とみみっちいやり口だなぁと思った記憶がある。とは言え定期1ヶ月分、年間1〜2万円分の節約になるのだと考

          簡単節約術

          竜の眠る洞窟で

          村を離れた僕は、竜が眠る洞窟に逃げ込んだ。村の皆は誰も近寄らない洞窟。ここなら追っ手も来ないだろう。入り口に張られたロープをくぐって入った洞窟の奥で、僕は伝説のまま静かに眠る竜を見つけた。 それは小山のように大きな竜だった。背中には何本も鍾乳石が重なり合って生え、元々の鱗がどんな色だったのかを推し量るのも難しかった。一体どれくらいこうして眠っているのだろう?しかしそれは確かにまだ生きていて、風穴を抜ける風のような寝息がゆっくり静かに洞窟に響いていた。伝説によればこの竜は、か

          竜の眠る洞窟で

          毎日おもしろいイェイ

          相変わらず淡々と毎日更新を続けていて、あとちょっとで1200日になる。いよいよとんでもない数字になってきたなと驚く。 こう毎日書いていると当然毎日書いてきた分が残っているわけだが、割と自分でも読み返している。古い記事をスキしてもらって読み返したり、アクセス解析ランキングから読み返したり、そういえば前にこんなことを書いた気がするぞと検索して読み返したり、移動中の電車の暇つぶしに読み返したりしている。ここでは何度か言及しているけど、自分で読んで本当に全部面白いなと思う。世の中に

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          お花屋さんのお仕事

          花屋の営業の仕事をしている。専門に扱っているのはスタンド花、特にお店の開店祝いの花に関しては業界最大手であり、その中でも私はトップ営業マンのひとりであるという自負がある。 お店の前に著名人の名前で『祝・開店』と銘打ったスタンド花が出ているのを見たことがあるだろう。簡単に言うとあれは99パーセント『ヤラセ』だ。お店が自分でお金を出して、著名人の名前を借りて花を出している。お店側の予算、業態、地域の客層など様々な条件に応じて、ちょうどいい著名人の名前を提案させていただくのが私の

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          人には人の死生観

          僕にとって、死ぬということはとても無慈悲で恐ろしい終わりである。病気や老いを抱えたまま、苦しみながら延命するのは嫌だが、そうでなく健康であるならばなるべく長生きしたい、出来る限り死からは遠ざかっていたいと考えている。だから死は救済だという考え方を初めて聞いた時には随分と驚いたものだ。人には人の、人それぞれの死生観がある。 人は死んだらどうなるのだろう?天国や地獄に行く?生まれ変わりは?死んだら全てなくなって無になる?魂は存在する?肉体は死んで無くなっても精神はどこかに保存さ

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          西の魔王と東の魔王

          むかしむかしあるところに、西の魔王と東の魔王と呼ばれる2人の魔王がおりました。2人は世界の覇権を争って長い間戦い続けていました。長い戦いの中、西の魔王は200年前に片目を失い、東の魔王は100年前に翼をもぎ取られていました。それでも2人は戦いをやめず、戦いは300年に渡って続いていました。 2人はとうとう、禁断の呪法に手を出してしまいました。西の魔王は世界を滅ぼす魔剣を、東の魔王は大いなる災いをもたらすいにしえの魔導書を手に入れたのです。西の魔王は東の魔王に向かって魔剣を振

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          結婚と引退と

          僕が彼女に振られたのは、アイドル活動に集中したいからという理由だった。ずっと頑張っていた地下アイドル活動。ようやく少し軌道に乗り始めた頃だった。そういうことなら仕方がない。僕は涙を飲んで彼女とお別れした。そして半年後、彼女は結婚してアイドルを引退した。話が違うじゃねーか、と思った。 彼女の結婚と引退を知ったのは所属していたアイドルユニットの公式SNSだった。あんな別れ方をしておいてたった半年で結婚?引退?アイドル活動に集中したいからなんて嘘なんじゃないか。他に男が出来ていた

          結婚と引退と

          恋の終わり

          今日を以て僕の恋は終わった。職場で少し気になっていたユキちゃん、飲みか食事でもどうかなと誘って丁寧に断られた。口調や態度はあくまでも丁寧だったが、その端々に絶対に脈なしですよという心の壁と、生理的に無理ですという拒絶が見て取れた。これで僕の恋は終わりだ。ユキちゃんに対してだけじゃない。もう恋することをやめる。そう誓った。 僕は今年45歳になる。若い頃は夢を追って役者なんぞをやっていた。夢を諦めて就職して7年。言うまでもなくまだ独身だ。自分が食う分には困らないが、大した貯金が

          恋の終わり

          旅立ちの日

          「おきなさい。おきなさい…」 16歳の誕生日の朝。僕はいつものように母親の声で目を覚ました。今日はとても大切な日。僕が初めてお城に行く日だ。 「この日のためにお前を勇敢な男の子として育てたつもりです」 母親は優しい微笑みを浮かべたままそう言った。そう、母親は僕を勇敢な男の子として育ててくれた。父さんのような立派な勇者になれるようにと、小さい頃から剣の修行に明け暮れた。魔王を倒すために旅に出たきり帰って来なかった父さん。そんな父さんの分まで、母親は僕を一生懸命に育ててくれ

          旅立ちの日

          嘘を教える

          小学校の授業で、「嘘をつく」ことについて話して欲しいという依頼を受けた。確かに私はお笑い芸人であり、舞台俳優であり、物語の作家である。私が話したり書いたりしていることのほとんどは嘘だ。嘘をつくことを生業としていると言ってもいい。しかし授業でそんなことを教える意味があるのか?私は素直にその疑問を担当者にぶつけた。 曰く、今の子どもたちは嘘をつくことを過剰に悪いことだと思っていたり、例えばテレビや漫画や創作物で描かれる嘘と現実の境界認識が上手く出来なかったり、逆に嘘ばかり言う子

          嘘を教える