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前向きな身体

経験上、「前向きに考える」ことの効用は一時的な影響しか与えないと思っています。

だけど、ネガティブな言葉に力はあります。

それは、我々の安全保障の本能として長年培われてきました。

ネガティヴな情報を見逃すと生死に関わる事態に陥る確率が高くなるということを長い年月かけて学習したのでしょう。

それに対して、ポジティブな言葉の効用は一時的ですぐに効かなくなってしまう。歳をとればとるほどそうなってきます(笑)

すぐに効果が消えるので、新しいポジティヴな言葉を求め続ける状態に陥ってしまいます。まるで麻薬中毒患者のように。 

光が当たれば影が生まれる。
これは物理現象。

それと似たように希望の強さに応じて「それが叶わなかったらどうしよう」と言う不安も同時に生まれてくる。

ネガティブ、ポジティブ両方の情報を客観的に読解し、判断していくためには、希望にすがることも不安から目をそらすことなく、それぞれを客観的に捉える必要がある。

これは、昔から胆力とよばれてきたものです。

前向きな身体を育てることで、この胆力を練ることができる。

本を何万冊読んでも、正しい稽古をしないかぎり、胆力は身につくことはありません。

「ネガティブな言葉は力を持つけれど、ポジティブな言葉は一時的にしか効果をもたらさない」ということは肝に銘じておきたいと思います。

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