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episode03_This is my life & you

2023年12月12日〜15日、西荻窪タペンススタジオ。
home sweet homeのレコーディングがスタートした。
今回はデモ段階から入念に構築をして、プリプロダクションもしっかりと行えた。
それぞれにやるべき仕事、描くべきラインが見えている録音はとても風通しが良い。
本レコーディングはメンバー4人だけで行うことになったが、積み重ねてきたプリプロにはバンドITAZURA STOREのキーボーディストYURINSHIがほぼほぼ参加をしてくださって、お陰様で楽曲のコアになるポイントを、スピード感を持って見つけることが出来た。
ユリちゃん、改めてありがとう!

ユリちゃんは花のような人!

レコーディングって実際に録音している時間はとっても少ない。
ほとんどが音作りと調整に費やされる。
今回は絶大な信頼をおけるプロフェッショナルチームにご依頼をして、これしかないという音を目指した。
エンジニア高津輝幸さん、柘植裕生さん。
ドラムテクニシャンに北村優一さん。
それぞれに第一線で活躍される方々に集っていただきホタバンのいつものサウンドに魔法がかけられていく。

高津さんと柘植くんと一緒に、某漫画の某特戦隊風集合写真w
北村さんと小野ちゃん、ほっこりコンビ!

印象的だったのは、ラストナンバー「home sweet home」の歌入れ。
高津さんがこんなことを言ってくださった。

リュウジが今までバンドをやってきて、出逢えた人たち、大切な人たちに届けるように歌ってみてはどうか?

思えば活動を始めて月日が経ったし、様々な出逢いや別れがあった。
今もこうしてバンドで作品が作れるということは大袈裟でも何でもなく、ただの奇跡だなと。
提案をいただいた後、テイク2の演奏が流れ始める。
歌入れの部屋が宇宙空間みたいになって、あたたかな"独りぼっち"になっていく。
不思議と寂しさや切なさは無くて、大きな温もりに包まれていくゾーンへ。

僕自身が"心のふるさと"に帰れたような瞬間だった。


その後、舞台は小淵沢・星と虹スタジオへ。
2024年1月31日。雪こそ降らなかったが、朝方はマイナス8度あたりがベーシックな世界。薪を炊く天然のストーブと毛布が命を繋いでくれる。
歴史ある空間で僕たちは録音した7曲たちに最後の息吹を吹き込んだ。
音響的な仕上げはもちろんのこと、目に見えないソウルを宿すような感覚で。
聴こえるといいな、星と虹の匂いが。

エンジニア高津さんのお仕事に惚れ惚れしている私の横顔

レコーディングの締めくくりには皆で近くの温泉施設へ。
星空の下、裸のお疲れ様会をして美味い蕎麦と天麩羅を食す。
この上なく贅沢な打ち上げであった。

めっちゃhome sweet homeな表情

2月13日。
某所の学校ロケ地に彼が降り立つ。
その笑顔を見るだけで心にすーっと穏やかな風が吹く感覚。

「小関くーん!久しぶりー!!!」

home sweet homeという作品がメンバー以外の誰かと時間や表現を共にするのは、これが初めてだ。
俳優、いや今日はカメラマンとお呼びするべき。
小関裕太くんの登場だ。

ゆっくりとお話をするのも本当に数年ぶりだったので、お互いに近況や様々な環境の変化について言葉を交わす。
再会からものの数分で、彼が今とっても充実していることが分かって幸せな気持ちになった。

コセキライトユウタバンド

この日撮影した数百枚に及ぶフォトセッションの、ほんの一部しか世に出すことが出来ないのはとっても悔しいのだが、だからこそあらゆる側面から厳選してチョイスした作品たちは16Pのアルバムジャケットに込めさせていただいた。
そして、小関くんは「home sweet home」という作品の"顔"となるジャケットアートワークを素晴らしい形で完成させてくれた。

「home sweet home」メインアートワーク

小関くんが大切に保管していた幼少期のテスト用紙が、机の上に並べられる。
アクリル絵の具を使用して、その場で新しい命が吹き込まれていく。
彼が未来の自分から過去の自分へ、そして今の自分へ「はなまる」を贈るのを見た時、
僕はそこに何か大きな"ゆるし"を感じた。
それこそ今作で僕が表現しようとした感覚とすごく近しいものだった。

僕は40代へ。彼はもうすぐ30代へ。
お互いに人生が、次なるステップへと向かう大切な時期。
これからも表現をし続けようねと、青空の下誓いあってハグをした。
ありがとう、小関くん。


4月2日。
「This is my life」ミュージックビデオ撮影。
"今のホタバンの、そのままを撮りたい"
監督kawanavoxさんの言葉を全面信頼して、メンバーそれぞれが背伸びをせず等身大でプレイをした表情はとても柔らかい。そして希望がある。
地元・千葉の海を背中にした4人はただいま結成13年目。
ギミック一つない「This is my life」である。

今作の撮影はほぼほぼ晴天に恵まれた、嬉!
監督kawanavoxさん(右端)・アシスタント原ちゃん(左端)ありがとうございました

5月11日。
あと2時間ちょっとで、アルバムが世に放たれる。
このコラムも一旦リアルに追いついた。

感謝を伝えたい人たちがいる。
家族や友人たち、対バンしてきたバンドやアーティスト仲間たち、ライブハウスの方々、地元柏の街で応援してくださる方々へ。
巡り逢いは生きる全てだ。僕はこのアルバム制作を通してそれが確信に満ちた。
一つ一つの出逢いに、ありがとう。

デザイナーmatsuriちゃんありがとう。今回もアルバムのアートワーク全般を総括してくれて無事に製品化することが出来ました。
1stアルバムから12年!これからもよろしくどうぞ。

所属レーベルARIGATO MUSICのスタッフ皆々様へ、感謝を。
駿ちゃん、様々に撮影のサポートをありがとう。
小夏ちゃん、身の回りのことから僕らが下手くそな"オトナのあれこれ"についていつもハンドリングをありがとう笑
ホタバンを大事に想っていてくれてありがとう。

そして、ホタラバ(hotal light lovers)の皆様へ。
バンドを支えてくださるファンの皆様に、感謝を。
結成13年、いつ頃ホタバンに出逢ってくださったかによって色々と共有してきた出来事や景色、楽曲のテイストから刻まれる想い出MAPは異なるかもしれないけれど、根底にはいつも"心のふるさと"というテーマがある。
だから僕的にはいつ出逢った人も、みんなどこかしらで音楽家族です。
これからも繋がっていよう。

「home sweet home」というアルバムが完成しました。
ホタルライトヒルズバンド、現時点での最高傑作です。
どうぞよろしくお願いします!


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