これからの時代に合わない高校の早期の理系、文系選択??

高校の1年の終わり、遅くとも高校の2年の中頃には、理系に進むのか、文系を選ぶのかを決めることになる。数学、国語、理科、社会などの教科の科目選択のためである。とにかく、決めなくてはならない。今や、特定分野の研究者であっても、文理を問わず多くの視点、知識を持っていることが求められる。それでは何故、このような早い時期に理系、文系かを生徒に決めさせることを高校側は求めるのか。具体的には、大学入試の対応のためである。
 
国公立大学においては、共通一次テスト、大学入試センター試験、大学入学共通テストと名称は変化していったが、ほぼ全教科科目を選抜試験に使っている。大学別2次試験においては、独自の入試科目を設定しているが、まずは国公立大学を目指す生徒は、高校時代に入試のために全教科科目はある程度必要になってくる。
しかし、大学進学を希望する生徒の大半となっている私立大学においては、理系学部は数学、理科を、文系学部は国語、社会を入試科目に指定してくることが多い。私立大学においても、大学入学共通テストを使用しているが、これも殆どが教科科目を選び指定している。これであるから、高校は、理系か文系かを高校の早い時期に生徒に決めさせることになる。
 
これからの時代にあった教育を小学校、中学校の同じく高校でも進めることが必要ではないかと思う。そのための一つの方法は、以前にもある学長が提案していたが、国公立大学も私立大学も大学入学共通テストのみで実施し、入試科目は全教科型にするというやり方である。
大学で必要となる科目、知識は、入学後に学生をd必要に迫られる状況にして学べば良いと思う。しかし、問題は、大学の独自性が損なわれること、学生確保についての各大学の入試対策が不能になることがあるだろう。しかし、このようなことを決断、実行しない限り、生徒の可能性を狭め、これからの時代に合わない高校の早期の理系、文系選択は終わらないであろう。

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