りゅうじ

大手教育出版社、予備校を経て、私立大学理事、現在、パートナーシップ代表。

りゅうじ

大手教育出版社、予備校を経て、私立大学理事、現在、パートナーシップ代表。

最近の記事

これからの時代に合わない高校の早期の理系、文系選択??

高校の1年の終わり、遅くとも高校の2年の中頃には、理系に進むのか、文系を選ぶのかを決めることになる。数学、国語、理科、社会などの教科の科目選択のためである。とにかく、決めなくてはならない。今や、特定分野の研究者であっても、文理を問わず多くの視点、知識を持っていることが求められる。それでは何故、このような早い時期に理系、文系かを生徒に決めさせることを高校側は求めるのか。具体的には、大学入試の対応のためである。 国公立大学においては、共通一次テスト、大学入試センター試験、大学

    • がまんして!

      「がまんして!」この言葉を面白い場面で、ダウン症の我が息子はよく使った。例えば、こんな時である。パソコンゲームが大好きな彼は、眼を赤くしながら3時間近く画面に熱中している。母親が、「もうそろそろ、止めなさいよ」と言うと、この言葉、「がまんして!」が発せられるのである。思わず口元が緩む。 子供がデーパートの玩具売り場で、おねだりをしている。その時、「今日は、がまんしなさい」と親は言う。この場面には、あまり違和感はおぼえない。意味としては、子供(相手)の欲求を止めている言葉であ

      • もっと自分を活かす仕組みに!

        難しい選択 高校1年を終わろうとする時期、理系に進むのか、文系なのかの選択をせまられる。大学に進学をしようとする時、おそらく高校2年を終了した頃からか、大学を出てからの仕事を見据えての学部・学科選びを考えさせられる。  これらのことは、現実、行われている。可能であるかどうかを別にして行われる。多くの高校生は、確固たる方向がなくても、学校の指導、一つの流れであることから、表面上の作業的な意味を含めて、その選択が行われていく。  その結果、アンマッチの進路選択、就職という言

        • 思い込み

          渋谷のある喫茶店で、広告代理店のAさんを待っていた。Aさんは、広告業界の第一線で活躍するキャリア・ウーマンである。打ち合わせの時間に遅れることは、まずなかったが、この日は、予定の時刻を5分ほど回っていた。 「ごめんなさい。タクシーに乗ったのがいけなかったの。五反田から40分もかかったんですよ」「でもね。タクシーの中から、面白いものを見つけたんですよ。何だと思います?」「それはね。“おとこ教えます”という看板なの。確かにそう書いてあったわ。面白そうでしょう。打ち合わせが終わっ

        これからの時代に合わない高校の早期の理系、文系選択??

          音にすれば一文字、「ネ」という呼ばれ方をされている職業がフランスにある。魅惑的な香水を作り出す仕事である。日本では調香師ということになるらしい。この調香師にスポットをあてたドキュメント番組が放映されていた。 特に、私が印象に残ったところを少し紹介させて頂くことにする。 インタビューに応じた有名な調香師の名前は忘れたが、生まれはイタリア、フランスの大学の理学部化学科を卒業して、フランス有数の化粧品会社に勤め、十数年後に調香師として独立をした。 インタビュアーは、彼に、「新

          大学を評価して、大学を選ぶ時代です。

          教育改革が進む大学今、大学教育は大きく変化してきています。変化の背景の一つには、大学進学率の継続的かつ大きな伸びがあります。そのことにより、勉学目的、意欲、そして基礎学力などそれぞれで大きく異なる学生に対して、柔軟に対応できる教育課程の検討が進み、また、実社会から求められる人材の育成を意識した教育実践が始まっています。現在、大学の教育は転換期にあると言って良いでしょう。 公的な文章の中で、大学を「研究・教育」の場と表現していたものを「教育・研究」と教育を前に出し重視するように

          大学を評価して、大学を選ぶ時代です。