見出し画像

恋愛時や失恋時の人間の心の動きについて

私は大学3年生の時、恋愛と失恋に関する論文を執筆した。恋愛や失恋は人間にとって非常に重要な事柄だが、その心理的な動きは一般的にはあまり知られていない。この論文では、その心の動きをわかりやすく論理的に解説することを目的とした。

この論文が他者に読まれた際、主に二つの改善点が指摘された。一つ目は、内容をより理解しやすくすること。二つ目は、具体的なデータを取り入れることであった。これらの改善点を踏まえて、恋愛や失恋時の心理をさらに分かりやすく、データを用いて解説する論文を卒業論文として作成することに決めた。

恋愛と失恋に関する認識度と本論文の概要

本論文は、筆者が実施したアンケート(10代から20代の男女100人)とインタビュー(交際期間が1年近く、または1年以上のカップル4組と、最近失恋を経験した人8人)の結果、ならびに大学3年生の時の論文で参照した書籍やインターネットの情報を基に作成した。筆者がこの論文を執筆する動機の一つは、「恋愛や失恋は多くの人が経験するものである」という事実にある。アンケート結果では、100人全員が恋愛経験があり、そのうち90%以上が失恋の経験もしていた。しかし、「交際の経験」は約70%に留まり、「交際の始まりがいつか明確でない」という意見も見受けられた。人を好きになることは可能だが、交際を始めるには相手の気持ちを考慮する必要がある。このような男女の価値観の違いが、交際の難しさを生む。本論文を通じて、男女の考え方、心理、価値観を共有してもらえればと思う。
恋愛から失恋までのカテゴリ分け

1.出会い
これは男女が初めて出会う瞬間を指す。出会いの際、どのようにすれば好印象を与えられるのか、逆にどんなことが悪印象につながるのか。そして出会い後、人々は何に魅力を感じ、その人に惹かれるのか。男女の価値観の違いを認識することが重要だ。

2.交際
男女がお互いに交際の意思を示すことを「付き合う」と定義する。交際に至るためには何が必要なのか。長続きする関係とそうでない関係の違いは何か。最初は好意的だった相手に対して、なぜ見るのも話すのも嫌になるのか。お互いの心を理解することが重要である。

3.失恋とは
確保の意思を拒絶されることが「失恋」である。それは、「あなたを確保したい。」というお願いを拒絶されるパターンと「今まではあなたを確保し、あなたに確保されていたが、もうそれをしたくない、されたくない。」と拒絶される2パターンある。
一般的に言うと、前者は告白からの失恋で、後者は付き合い後の失恋である。
違いはあるのか?
失恋後の世界はどんなものなのか。
その世界に足を踏み入れることは誰でも経験することである。
その世界から逃げないために、そして一刻も早く立ち直るために。
その世界で何がおこるのか、知っておくことが大事である。

Ⅰ 出会い
 
人と人が出会う際、印象はどのように形成されるのだろうか。特に魅力的な人とはどのような人を指すのかについて考察する。
 
第一印象について
① 外見の重要性
人は初めて出会った際に「第一印象」という印象を形成する。この「第一印象」は出会ってから10秒以内に、主に外見に基づいて形成される。従って、初めて会う人との接触では外見に特に注意を払うべきである。
 
この論文で用いたアンケートデータは、筆者が直接街中で人々に声をかけて収集したものである。この際、時間がある人にはアンケートに加えて、雑談を交えた様々なインタビューを行った。その中の一つに、「なぜこのアンケートに応じたのか」という質問があった。これは、第一印象の重要性と、その印象が何によって形成されるのかを探るためのものだった。インタビューの結果、以下のような理由でアンケートに応じたという回答が得られた。
 
・言葉遣いが丁寧だったため、感じが良かった。
・話が面白かったため、もっと聞きたくなった。
・愛想が良かったため、良い人に見えた。
・年齢が近そうだったため、親近感を感じた。
 
これらの回答からわかる通り、多くの人は外見からその人の性格や性質を推測し、アンケートへの応答を決定している。たとえば、「愛想が良かったから」という理由は、愛想の良さが良い人という印象を生み出し、そのためにアンケートに応じることを決めたということだ。つまり、人は外見の印象から中身を判断し、その基づいて行動する傾向がある。
 
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによる有名な実験でも、第一印象の形成において外見が重要であることが証明されている。諸説あるが、第一印象の50%は外見(表情や仕草、笑顔なども含む)、40%は話し方(ボディランゲージや声のトーン、メリハリなど)、残りの10%が話の内容とされている。つまり、外見と声、話し方を含めた外見的要素が第一印象の大部分を占めている。また、一度形成された第一印象を覆すのは容易ではないため、注意が必要である。
 
② 初対面時の適切な外見
第一印象の形成において外見が重要であることは明らかだが、どのような外見が好感をもたらすのだろうか。
 
「人は本能的に自分と言葉や宗教、習慣、考え方が似ている人に好感を持つ」という藤田の2001年の研究がある。筆者もこの考えに賛同しており、恋愛においても長く付き合っているカップルは行動や雰囲気が似ていることが多いと感じている。共通の趣味を持つ人々が急速に親しくなることも珍しくない。このことから、相手に合わせた外見をすることが有効であると言える。
 
例えば、おしゃれな女性と会う際には、男性もおしゃれに気を使うことで、確実に相手の第一印象を良くすることができる。これは、普通の女性との場合でも同様であるが、おしゃれにすることでより効果的な印象を与えることができる。
 
しかしながら、初対面で相手がどのような外見を好むかを知るのは難しい。そのため、相手に良い第一印象を与えるよりも、悪い印象を与えないように努めるべきである。インターネットで「第一印象」を検索すると、多くの場所で第一印象について語られており、多くの場合「清潔感」と「さわやかさ」が好ましい印象を与えるとされている。これらを参考にすると良いだろう。
 
 
 
男性の魅力と女性の魅力
 
① 魅力の探求
第一印象は相手が自ら形成するイメージに過ぎない。このイメージが悪ければ、話を聞いてもらえない可能性があるため、第一印象の重要性は非常に大きい。しかし、第一印象が良くても、その後の行動が期待に応えなければ、結果は同じになる。つまり、第一印象で得た良いイメージを損なわない魅力を持つことが重要である。では、魅力的な人とはどのような人のことを指すのだろうか。
 
② 男性の魅力に関するデータ
まずは男性の魅力について検討しよう。一般的に女性にモテるとされる男性には、医者、歌手、芸人、スポーツ選手、社長、アイドル、俳優などが思い浮かぶ。これらの人々が持つ魅力を筆者が考察した結果、以下のような魅力が挙げられる。
 
・魅力的なルックス(顔立ちが良い、背が高い)
・経済力(お金持ち、生活が安定している)
・ユーモア(楽しませる能力がある)
・才能(スポーツや芸術などで秀でている)
・ファッションセンス(おしゃれ)
・誠実さ(浮気をしない)
 
これらの魅力に焦点を当て、どれが女性にとって最も魅力的かを調査するためにアンケートを実施した。
 
方法は、10代から20代の男女に対し無作為に質問を行うものである。質問内容は、「最も好みの外見を持つ男性と年収1200万円の男性から交際を申し込まれた場合、どちらと付き合うか?」といった2択形式のものである。選択肢は常に2つあり、6つの魅力がそれぞれ1回ずつ他の魅力と比較されるようになっている。そのため、質問数は合計15個となる。
 
この調査方法により、一人の被験者は15票を各魅力に分配し、最大で一つの魅力に対して5票、魅力を感じないものに対しては0票を与えることができる。男性被験者には、女性になったつもりで答えてもらい、男性が考えるモテる男性のイメージも同時に調査した。
 
アンケートに使用した質問例
 
以下の2人の男性から「付き合ってください」と言われた場合、どちらと付き合いますか?深く考えずに直感で選んでください。男性の場合は、どちらがモテると思うか、自分が女性だった場合はどちらと付き合いたいかを考えて選んでください。選択する際には、書かれている事項以外の要素を考慮しないでください(例:「おしゃれは付き合っていくうちに改善できるから、その選択肢は外しておこう」など)。
 
1、年収1200万円の男性 または 自分好みの顔立ちの男性
2、非常に面白いが月収は平均的な芸人 または 自分が好きなスポーツの普通の月収のプロ選手
3、自分好みのファッションセンスを持つおしゃれな男性 または 浮気をしない男性
4、非常に面白いが月収は平均的な芸人 または 年収1200万円の男性
5、自分好みの顔立ちの男性 または 自分が好きなスポーツの普通の月収のプロ選手
6、浮気をしない男性 または 自分が好きなスポーツの普通の月収のプロ選手
7、自分好みのファッションセンスを持つおしゃれな男性 または 非常に面白いが月収は平均的な芸人
8、年収1200万円の男性 または 自分が最も好むファッションセンスを持つおしゃれな男性
9、自分好みの顔立ちの男性 または 浮気をしない男性
10、     年収1200万円の男性 または 自分が好きなスポーツの普通の月収のプロ選手
11、     自分好みの顔立ちの男性 または 非常に面白いが月収は平均的な芸人
12、     浮気をしない男性 または 非常に面白いが月収は平均的な芸人
13、     自分が最も好むファッションセンスを持つおしゃれな男性 または 自分が好きなスポーツの普通の月収のプロ選手
14、     浮気をしない男性 または 年収1200万円の男性
15、     自分が最も好むファッションセンスを持つおしゃれな男性 または 自分好みの顔立ちの男性
これに対して、まず「男性が考える男性の魅力」のデータが以下である。
 
この数値は各魅力の勝率を表している。たとえば、「年収」という魅力を持つ男性が他の5つの魅力と比較された際に、「年収の方が魅力的だ」と判断される確率、すなわち「年収」が優れていると評価される確率が42%であることを意味する。この42%という数値は、5つの比較における票数に0.42を掛けたもので、具体的には5 × 0.42 = 2.1票となる。これは、年収の魅力が他の魅力と比べて半分ほどの評価であることを示している。

以下は各魅力に関するパーセンテージである:

年収:42%
ルックス:66%
芸人:46%
プロスポーツ選手:43%
ファッション:43%
浮気しない:58%

この結果から見て、ルックスの良い男性と誠実な男性(浮気をしない男性)が他の魅力よりも高く評価されているが、その他の魅力についてはおおむね同程度の評価となっているようである。

一方、こちらは女性から見た男性の魅力に関するデータである。女性が考える魅力に基づくものであり、実際の魅力を反映したデータと言える。具体的な数値は以下の通りである。

年収:39%
ルックス:54%
芸人:52%
プロスポーツ選手:36%
ファッション:40%
浮気しない人:78%

この実験を行った上で、いくつかの注意点がある。まず、調査対象が10代~20代であるため、これが全年代の人に当てはまるとは限らない。例えば、年収の魅力は年齢層が上がるにつれて伸びる可能性がある。また、才能の項目をわかりやすくするために「スポーツ選手」としたが、才能は歌手や俳優、美容師などにも当てはまるため、好みによっては才能の魅力がさらに伸びる可能性もある。

これらの結果から言えることを挙げたい。

・  男性が考える男性の魅力と、女性が考える男性の魅力には差がある。
・  男性は浮気を軽く考えている傾向がある。
・  男性はルックスを最も重要な魅力と考えている。
・  女性は浮気をされることを非常に嫌っている

③ 女性の魅力についてのデータ
続いて、女性の魅力について考えた。現在モテている女性は、主にルックスが良い女性である。大学3年生の時に書いた論文で調べたところ、藤田の2001年の説によると「男性は女性を外見でしか判断できず、ルックスが良い女性に対しては性格まで良く見えてしまう」とされており、これには大きな説得力があった。

そこで、男性の魅力に用いたものと同じ項目を女性の魅力のアンケートに使用し、男性と女性の魅力に差があるかを検証すると同時に、ルックスが良い女性がどれだけ魅力的かを調査した。

これが女性の視点から見た女性の魅力に関するデータである。

具体的な数値は以下の通りである。

年収:21%
ルックス:86%
芸人:37%
プロスポーツ選手:23%
ファッション:62%
浮気しない人:67%
女性の魅力は主に外見であると筆者自身も考えていたが、女性も同様の考えを持っているようだ。

こちらは男性の視点から見た女性の魅力に関するデータである。これは異性としての本来の魅力を判断するためのものである。詳細な数値は以下の通りである。

年収:20%
ルックス:89%
芸人:40%
プロスポーツ選手:27%
ファッション:58%
浮気しない人:66%
注意点としては、男性の魅力と女性の魅力が全く異なることを調べるために同じ項目で実験を行ったため、予想通りルックスが突出した結果となったことが挙げられる。また、アンケートに答えた男性に、他にどのような魅力があれば選択に迷うかを尋ねたところ、「料理ができる女性」「従順な女性」「ぶりっこな女性」「性的な女性」など様々な意見が出された。これらを加えた場合のパーセンテージの変動についても問うたが、多くの男性は外見の良い女性と比較しても選択の余地はないという意見が多かった。

これらの結果から分かることを挙げたい。

・  女性の魅力はルックスがほとんどである。
・  女性は男性の視点をよく理解している。
・  男性は浮気をしない女性よりも、ルックスの良い女性を好む。
④ ルックスについて
データから見ると、女性にとっても非常に重要な項目である「ルックス」だが、そもそもルックスが良いとはどういう状態を指すのだろうか。簡単に言うと、「ルックスが良い」とは「平均的である」と表現できる。

1870年頃、F・ゴールトンという研究者が「典型的な犯罪者の顔」の研究を行い、犯罪者の顔を次々に合成したところ、美しい顔になっていったという。多くの顔を合成することは、口の大きさや鼻の長さなどが平均的なものになることを意味する。美しいと感じることは、人間が平均を好むことを示している。ただし、「平均」とは数値上の平均を指し、「十人並み」とは異なる。

人間が平均を好む理由は、これによって同じ人間に恋をし、少しずつ変化する人間の顔にも柔軟に対応できるからである。人間が好む平均値は、生活を通じて出会った人々の顔を脳が無意識に記憶し、平均値を計算する機能によって形成される。これは驚くべき機能であり、人間はこのようにして、人間らしい顔を好むようになり、他の種族に恋をせず、変わりゆく人間の顔にも柔軟に対応できるのである。顔の好みに差があるのは、出会う人間が一人一人異なるためであると言える。

⑤ ファッションについて
男性も女性も、ファッションセンスが良い人にはある程度の魅力を感じている。しかし、「ファッションセンスが良い」とはどのようなファッションを指すのだろうか。

筆者は100人のアンケートで、「どのようなファッションが好きか」についても調査し、「好きなファッションBEST3」という形で集計した。まず男性については、以下の順位がつけられた。

1位:ブーツ(レザー、長め、くしゃくしゃっとした感じのもの)114票中、32票
1位:ミニスカート(ヒラヒラ、ぴっちり)114票中、32票
3位:ワンピース(肩出し、腰が細いデザイン)114票中、19票

アンケートは9月から12月にかけて行われ、細かい指定があった場合でも全体のカウントに含まれた。全ての男性が3つの項目に回答したわけではなく、2つの回答のみ、あるいは白紙の回答もあった。

男性は基本的にルックスを重視する傾向にあり、視覚に敏感であるため、露出に弱いと言われている。

顔の美しさについては、先ほどのルックスの項目で説明したが、加えて男性は女性のスタイルと若さにも魅かれる傾向がある。スタイルは安定した母体をチェックするための本能であり、若さは子供を元気に、多く産むための体力があると見なされることが多い。まとめると、男性が好む女性のファッションの特徴は以下の4点に集約される。

・  露出がある。
・  スタイルが強調される。
・  輝きを放っている。
・  従順そうである。

これらに当てはまるのは、脚のラインを強調するブーツ、露出の多いミニスカート、若さを輝きで表すアクセサリーやグロス、エナメル素材、従順をイメージさせる制服やワンピースなどであろう。3位以下の順位も、ほぼこれら4点のいずれかに当てはまるファッションであった。

一方、女性においては、1つのファッションに票数が集中することは少なく、個々の好みに多様性が見られた。強いて挙げるなら、「その人に合った服装なら何でも良い」という系統の回答が12票で最も多かった。男性と異なり、女性は「きれいめ系」や「さわやかな感じ」など、ファッションの一部を指定するのではなく、全体像を重視する傾向がある。多くの場合、指定された全体像は、回答者自身が着ている服装を反映しているように思えた。

女性は男性のファッションに対して特に固定観念を持たず、ルックスだけを重視しない特徴を持っている。人間は同じような人を好む傾向があるが、特に女性の好むファッションはこの傾向が顕著であると言える。

男性は女性のファッションセンスの幅広さを理解し、相手に合わせたファッションを心がけるべきである。女性の場合、男性の本能に訴えるためには先に述べた4点を押さえると良いが、同一化を狙うなら、相手に合ったファッションを選ぶと効果的である。仲良くなった後は、相手の好みに合わせて一緒に買い物に行くのも良い方法である。

⑥ 男性の勘違い
男性は一般に、「ルックスが良い男性」が女性に選ばれると思いがちである。これは、「外見の悪い男性がファッションを良くしても無駄」とか「お金の力で女性を落とそうとするのは惨め」という考え方に表れている。このルックス志向の考え方には2つの要因が考えられる。ひとつは「女性をルックスで選ぶ傾向の男性の価値観」であり、もうひとつは「学校生活の経験」である。男性は外見に基づいて女性を判断しやすく、自らがそうであるため相手も同様だと考えがちである。また、学校生活では魅力が制限されるため、経済力や才能の差が少なく、ルックスが魅力の大部分を占める。そのため、多くの男性は「ルックスが良ければモテる」という考え方を持つようになる。

⑦ 女性が感じる魅力とは
女性はルックスだけで男性を判断するわけではない。データからもルックスが若干高いのは確かであるが、それだけでは男性としての魅力があるとは言えない。男性の魅力として最も重要なのは「浮気をしないこと」であり、多くの女性が浮気をしない男性に最大の票を投じている。いくらルックスが良くても、浮気をする可能性が高い男性とは付き合いたくないと考える女性が多い。

⑧ 女性が魅力の査定に厳しい理由
浮気をしない男性であれば女性に選ばれるかというと、そうとも限らない。女性は欲深い生き物であり、理想的な相手を求める本能を持っている。これは女性が子孫を残すためには選り好みしなければならなかったからである。女性は生涯に残せる子孫の数が限られており、それを最大化するためには適切な相手を選ぶ必要がある。男性は簡単に惚れやすく進化したが、女性は慎重に相手を選ぶように進化している。男性の魅力においては浮気以外に大きな差がなく、好みに応じてさまざまな魅力を磨いていくことが望ましい。

男性と女性の魅力査定における違いについて考察すると、以下の点が挙げられる。
 
男性は、産ませるだけでコストもかからず、理論上は何人でも子孫を残せるため、多少相手の魅力が低くても、多くの女性と関係を持ち、多くの子孫を残そうとする傾向がある。その結果、誰にでも容易に惚れる性質に進化してきた。
 
一方で女性は、子供を産むのに時間がかかり、産まれた子は自分の子であることが確実なため、育てる必要がある。これには体力的な負荷も大きい。そのため、子育てに協力的な優しい男性、経済力のある男性、良い遺伝子を持つ男性と関係を持ち、数は少ないが優秀な子孫を育てる方向に進化してきた。女性は容易には惚れず、慎重に相手を見定める傾向がある。
 
⑨ 女性は勘違いをしにくい
データを見ると、女性は男性の考えをよく理解しており、自分たちが男性からどのように見られているかを把握していることがわかる。女性が考える女性の魅力と男性が考える女性の魅力にはほとんどズレがない。これは男性が考える男性の魅力と女性が考える男性の魅力のズレと比較すると顕著である。女性は男性の考えを理解する能力に長けており、異性の気持ちを考えることに慣れている。これは、女性が男性を厳しく査定する能力を発達させた結果、現実的な考えを持ちやすくなったためとされている。男性には、狩りの時代からのロマンを追求する傾向があり、現実離れした幻想を抱きやすい。
 
⑩ 男性が感じる女性の魅力
男性は女性の魅力を主にルックスでしか感じることができない傾向がある。ルックスの勝率が約9割と非常に高い。男性は女性の内面を深く見る時間がないため、外見に注目しがちである。これには2つの要因がある。一つは、質より量を重視する傾向があることで、多くの女性に惚れることで子孫を残す可能性が高まる。もう一つは、男女比率の違いにより、男性はより多くの競争を経験していることが挙げられる。男性は、年齢に関わらず女性との競争に参加するが、女性は比較的若い年齢層が競争の対象となるため、男性は素早く惚れる能力を発達させてきた。
 
⑪ 男性の魅力についてのまとめ
男性には多くの魅力を身につける意義がある。女性はそれを幅広く評価する傾向にあるため、自分の得意分野を見つけ、磨くことが重要である。また、自信を持つことも大切である。男性ホルモンのテストステロンは闘争心や自信を促進し、女性に好まれる傾向がある。このホルモンの分泌を促すためには、自分に自信を持ち、前向きに行動することが求められる。
 
⑫ 女性の魅力についてのまとめ
女性は自分の魅力を磨くために、化粧やファッションに注目することが多い。男性は支配欲が強く、従順な女性や自分を称賛する女性に惹かれる傾向がある。女性は多くの男性と出会い、自分を好む男性を見つけることが重要である。また、恋愛は女性ホルモンの分泌を促し、女性らしさや若々しさを保つ効果がある。しかし、男性の言葉を鵜呑みにせず、実際の行動を見て判断することが大切である。特に、男性の「誠意」は見極めが難しいため、注意が必要である。

Ⅱ交際

男性と女性が交際する際、様々なすれ違いが生じることがあるが、その原因は何なのだろうか。特に、一緒に居やすい人と居にくい人の違いに注目してみたい。


会話を楽しめない男性と会話を楽しめる女性

① コミュニケーション力の違い

男性も女性も、異性を独り占めしたいという欲求を持っている。確保とは、他の人に興味を示させないようにすることを意味する。カップルはお互いにコミュニケーションを取り、関係を維持していくが、交際を始めた初期と時間が経過した後では、そのコミュニケーションにすれ違いが生じることがある。男性は基本的に会話を楽しむことが難しいが、女性は会話を楽しむことができる。この違いが、交際において男女間の大きなすれ違いの原因となっている。


② 電話についてのデータ

男性が会話を楽しむことが難しく、女性が会話を楽しめる理由は、男性と女性の脳の機能の違いに起因する。まずは、「同性同士の電話の時間」に関する調査データを見てみよう。


・  同性同士での電話での最長記録(一番長く電話した時間)

・  同性同士での長電話の感覚(どのくらいの時間が長電話と感じるか)

・  異性との電話での最長記録

・  異性との電話での長電話の感覚


これらのデータは、男性と女性のコミュニケーションの違いを明らかにする上で重要な示唆を与えている。男性は通常、会話において女性ほど長い時間を楽しむことができない傾向にあり、これが交際におけるすれ違いの一因となっている可能性がある。



※アンケートを取るにあたり、男性の5分~10分の割合が大変多かったが、その回答は全て「0~1時間」の回答の中に含まれてしまっている事をご留意頂きたい。


このデータからは、同性同士の電話では女性の方が長電話をする傾向にあることが分かる。男性は主に相談事や頼み事などの用件で電話をするのに対し、女性は悩み相談や雑談といったより幅広い内容で長電話をすることが多い。

 

③ 異性との電話

異性との電話では、男女間での時間の差が縮まる。特に、長電話の感覚では男女間でほとんど差がないことが明らかになる。これは男性が相手が女性であれば長電話をしても良いと思っていることを示している。一方、女性は相手が男性であっても女性であっても電話の時間に同じ感覚を持っていることが見て取れる。

 

④ 会話をしたがる女性と黙りたがる男性

問題は男性の側にあるようだ。女性は誰とでも普通に会話ができるのに対し、男性は同性同士ではほとんど会話しない。男性は元々会話が苦手だが、異性となら話したがる傾向にある。これは、女性好きな男性の性質からも明らかである。

 

ファンクショナルMPIを用いた研究によると、女性は左右の脳が興奮して会話するのに対し、男性は左脳だけが興奮する傾向にある。女性は感情的に会話するのが得意で、男性は細かく説明的に会話するのが得意なのだ。男性は脳の異なる部分を同時に使うのが苦手で、電話をしながら別の作業を行うことが難しいが、一つのことに集中するのは女性より得意である。

 

⑤ 会話に対する両性の違い

この脳の機能の違いから、男性は問題解決の手段として会話を用いる傾向にあり、女性は会話を楽しみ、和を保つために用いる。男性は、女性に好かれる目的があるときには会話を楽しむが、交際が長く続くと無口になることが多い。女性は、男性が以前よりも話さなくなると不安を感じる傾向にある。

 

アンケートでは、交際中に毎日電話をすると会話が辛いと感じる男性が多いことが明らかになった。しかし、このような脳の違いやデータは一般的に知られていないため、女性が男性の無口さに不安を感じるのは無理もないことである。解決法として、男性は意識的に日常の出来事を女性に報告するようにし、女性は男性の興味を引く話題を提供して会話を進めることが有効である。

 

⑥ なぜこのような違いがあるのか

男性と女性の会話に対する意識の違いは、古来からの人間の生活様式に由来するとされる。狩りをする男性は迅速に情報を伝達する必要があり、一方で集落に残る女性は和を保ちながらコミュニケーションを取ることが求められた。この違いが、今も男女間の会話におけるスタイルの違いとして残っていると言われている。男性はギャンブルや車、成果のある仕事を好み、女性は家庭内のコミュニケーションや手先の細かい作業を好む傾向にある。このような両性の違いが、人間を進化させてきたと考えられる。



浮気について

① 浮気に関するデータ

交際を続けていく上での最重要問題の一つが、男性の浮気癖である。女性の浮気に悩まされる男性と比べ、男性の浮気に悩まされる女性の方が圧倒的に多いが、その理由は何だろうか。今回は浮気に関するアンケート調査を行ったので、その結果を見てみよう。

 

このアンケートでは、交際中に浮気をした経験の有無やその理由、浮気に対する考え方などについて質問を行い、男性と女性の浮気に対する態度の違いを探った。結果として、多くの女性が男性の浮気に悩まされていることが明らかになり、この問題が交際中に起こり得る重要なすれ違いの一つであることが示された。

 

浮気の理由や背景、対処方法についても深く掘り下げることで、男性と女性の間での感情的なすれ違いを理解し、より健全な交際を維持するためのヒントが得られる可能性がある。特に、男性の浮気癖についての理解を深めることで、女性が感じる不安や問題を解消する手がかりになるかもしれない。。


② 男性の浮気について

一般的に男性は浮気をする生き物だと思われており、多くの男性もこれを自覚しているようである。男性の異性への興味は、街中で美人を目で追う行動や、美人の前でデレデレする様子など、様々な状況で表れている。浮気に関するデータを見ても、男性の異性への興味は女性より強いことが明らかであるが、その理由は何だろうか。

 

性的な衝動が生まれる脳の部位は、「前視床下部質核」の「神経細胞」であり、この神経細胞の数は男性の方が多く、その大きさも女性の2.5倍にあたるとされている。女性は一般的に、言い寄る男性の中から選ぶ立場にあり、自ら積極的に行動することは少ない。対して、男性は女性に積極的に接していくことで、人類の繁栄に貢献してきたと言える。

 

さらに、男性には「クーリッジ効果」と呼ばれる浮気の本能が備わっている。これは新しいメスを求める本能であり、人間を含む多くの動物に見られる現象である。例えば、養鶏場ではこの効果を利用して効率的に繁殖を促している。具体的には、本来交尾後の休憩が必要なオスでも、新しいメスが現れると性的興奮を再度引き起こし、繁殖行為が促進される。この事実は、男性が新しい女性に強い魅力を感じる本能的な理由を示しており、男性は質より量を重視する傾向にあり、クーリッジ効果により浮気しやすい性質を持っていると言える。。

 

③ 女性の浮気について

女性は一般的に浮気をしにくいとされており、女性自身も浮気をしないと考える人が多い。研究によると、女性は男性よりも浮気をしにくいとされている。

 

しかし、女性が一途であるというわけではなく、魅力的な男性が現れれば、浮気するよりは乗り換える傾向にある。アンケートでは、「浮気がバレないとしたら浮気をしますか?」という質問に、多くの女性が「いいえ」と答えたが、その理由は「浮気するより乗り換える」という考えに基づいている。

 

男性は多くの女性と関係を持つことで子孫を残そうとする一方で、女性は相手を厳選し、優秀な遺伝子を選ぶことで子孫を残すという進化を遂げてきた。そのため、女性は魅力的な男性が現れると乗り換える可能性が高く、一旦乗り換えると元の相手に戻る確率は低い。

 

④ 浮気や乗換えを防ぐ方法

女性の乗り換えを防ぐためには、男性が自身の魅力を落とさないことが重要である。特に女性の環境が変わるタイミングでの注意が必要である。進学や就職などで環境が変わると、女性の周りの男性も変わり、乗り換えの危険性が高まる。もし乗り換えられてしまっても、自身の魅力を高めて再挑戦することで元の関係に戻る可能性もある。

 

男性の浮気を防ぐ確実な方法はないが、浮気をしたことがない男性は罪の意識が高く、浮気をしにくい傾向にある。これは慣れの意識が関わっており、浮気を繰り返す男性はその行動に慣れ、罪の意識が薄れる傾向にある。しかし、浮気を容易にする男性が他の魅力で成功することもあるため、どちらが良いかは一概には言えない。

 

付き合っている男性が浮気性である場合、女性としてだけでなく人間として認めさせることが最良の対策となる。そうすることで、男性を自分の元に戻す可能性が高まる。

⑤人間は浮気をされるのが嫌い

男性は浮気をしやすく、女性は乗換えをしやすいという特性を持ちながら、パートナーの浮気に関しては全く異なる態度を取る。男性は自分がバレなければ7割が浮気をすると答えるが、パートナーが浮気をした場合、同じく7割の男性が許せないと答える。これは、少なくとも4割の男性が「自分は浮気をしてもいいが、相手が浮気をしたら許せない」という矛盾した態度を取っていることを意味する。


重要なのは、浮気をされることのデメリットが非常に大きいため、人間が浮気嫌いになったという事実である。


まず、浮気のメリットについて考えてみると、男性は浮気によって多くの子孫を残せるという大きなメリットがあるが、女性にはそのようなメリットはない。このため、男性は浮気しやすく進化し、女性は浮気しにくく進化した。しかし、浮気をされることのデメリットはどのようなものだろうか。


男性が女性に浮気されると、自分の子ではない子に自らの経済力を費やすリスクが生じる。男性は、自分の血を継ぐ子孫に経済力を注ぐことが目的であるため、それが自分の子でない場合、大きな損失となる。自分の血統が絶える可能性があるにもかかわらず、仕事を続けなければならないという状況になる。


一方、女性は、自分と子供のために良い環境を男性に提供してもらいたいと願っている。男性が浮気すると、その男性の資源の一部が浮気相手に渡ることになり、女性にとっては非常に不快な事態となる。


このような背景から、男性は浮気されると「裏切り」と感じる(自分の子孫のために努力しているのに、その血が絶える可能性があった)。女性は浮気されると「悔しい」と感じる(私と子供に全てを提供するはずだったのに、その資源が他の女性に渡っている)。同じ浮気嫌いである男女だが、その理由は異なることがこの考え方から明らかである。


3ケンカについて

① ケンカの原因

ケンカの一般的な原因は、男性の誠意の低下や浮気などの不満が、女性によって突然口にされたことから発生する。女性がケンカの発端となることが多いのは、女性が感情的であるためである。感情と共に言葉が出てしまう女性は、男性が怒るような言葉をつい口にしてしまいがちである。例えば、男性が冷たくなったと感じたら「飽きた?」と尋ねたり、他のカップルと比較するような発言も男性のプライドを傷つける。

 

男性は攻撃性が高く、物事の白黒や優劣をはっきりさせたがる傾向がある。このような特性を持つ男女がケンカすると、なかなか平行線をたどることになる。

 

ケンカの例

例えば、家族でピクニックに行く約束をしていたが、夫が急に接待ゴルフに行くことになった場合の夫婦喧嘩の例を考えてみよう。

夫「すまない、明日急に接待ゴルフが入って、ピクニックに行けなくなったんだ。」

妻「ええ、どうにかならないの?子供たちも楽しみにしているのに。」

夫「仕事だから仕方がないだろ。」(白黒をつけようとする傾向。自分は悪くない。)

妻「いつもそう。前にもピクニックを中止したじゃない。本当にあなたは・・・」(感情が言葉になる。)

夫「だから、謝っているだろ。仕事だから仕方がないんだよ!」(攻撃性が出る。)

妻「隣のご主人は、家族をよく連れて行っているのよ。あなたは日曜日に家族サービスもできないの?」(比較による挑発。)

夫「仕事を無視して家族サービスをしろっていうのか!」(プライドが傷つき、さらに怒りが増す。)

 

② ケンカをしないためには

ケンカを避けるためには、男性は優しさを、女性は従順さを意識することが重要である。男性は攻撃性を抑え、白黒をつけようとせず、女性の言葉を優しく受け止める。女性は、男性が怒ってしまった場合には、先に謝ることが効果的である。

 

ケンカを収める方法(女性側の例):

夫「明日、急に接待ゴルフが入って、ピクニックに行けなくなったんだ。」

妻「そうなのね、仕事なら仕方ないわね。子供たちもがっかりするけど、仕事を優先するのはわかるわ。」(問題を男性のせいにせず、先に謝る。)

夫「申し訳ない。次の休みには必ずピクニックに行こう。」

妻「それじゃ、子供たちにも約束してね。」(自分の要望を優しく伝える。)

 

ケンカを収める方法(男性側の例):

夫「明日、急に接待ゴルフが入ってしまって・・・」

妻「どうして?子供たちも楽しみにしているのに。」

夫「申し訳ない。今回の接待は避けられないんだ。代わりに夕食は家族で食べよう。」(攻撃せず、優しく提案する。)

妻「そうね、子供たちが喜ぶところにしようね。」(感情を落ち着ける。)

 

このように、男性が優しさを見せたり、女性が従順さを見せたりすることで、ケンカを未然に防ぐことができる。ケンカが発生した場合でも、お互いに相手の立場を理解し、歩み寄ることで、問題を解決に導くことが可能である。

 

4 交際を長続きさせるには

① 人はなぜ恋をするのか

失恋を避けたいと願うのは当然である。しかし、付き合い始めの情熱が薄れ、結局は別れに至ることがある。幸せで長続きする交際を実現するにはどうすればよいのだろうか。そもそも人はなぜ恋をするのだろうか。

 

人間の行動は快感と不快感によって管理されている。食べる、眠るといった行動が生存に必要であり、快感を通じてそれらを促進する。恋愛も子孫を残すための行動であり、快感と不快感によってコントロールされている。

 

恋に関する快感:

 

l   好きな人を見る

l   好きな人に偶然触れる

l   好きな人に必要だと思われる

l   好きな人に確保される

l   好きな人と結ばれる

 

恋に関する不快感:

 

l   好きな人に視線をそらされる

l   好きな人に嫌われたかもしれない

l   好きな人に告白してふられる

l   好きな人と付き合って少し経った後にふられる

l   人は大きな快感を追求し、不快感を避けながら行動する。異性にモテる努力をし、子孫繁栄の道を進むのだ。

 


② 恋の原理

恋の感情は、PEA(フェニールエチルアミン)というホルモンに起因する。このホルモンが分泌されると、ドキドキという快感を味わうことができる。PEAの分泌は、一緒に遺伝子を残す相手としてふさわしいと判断された相手が現れた時に起こる。

 

しかし、PEAは永遠に分泌され続けるわけではない。ホルモンは一定期間分泌された後に減少する。この仕組みは、行動の多様化と適切な制限を促すために重要である。

 

PEAホルモンの特性:

 

l   快感に慣れると感じにくくなる

l   適度なところまで行くと、快感に飽きる

 

PEAの分泌サイクル:

 

l   初期の恋愛ではPEAが大量に分泌され、強い快感を感じる

l   時間が経過するとPEAの分泌が減少し、感情が冷める

l   新たな恋愛対象が現れると再びPEAが分泌される

 

人間はこのサイクルに沿って恋愛を繰り返す。恋の感情は一時的なものであり、その変化に対応することが重要である。長続きする交際を実現するためには、この恋愛の原理を理解し、相手との関係を深めていく努力が必要である。

 

4. 長続きする交際の秘訣

① なぜ人は恋をするのか

恋愛関係の維持には、恋のホルモン「PEA」が関係していますが、これは永遠に続くわけではありません。しかし、多くのカップルや夫婦が長年にわたりお互いを支え合っています。これは「PEA」以外の要因によるものです。

 

恋愛は子孫を残す本能から生じ、PEAホルモンによって推進されますが、PEAは時間と共に枯渇します。これに対して、人と人を長期にわたり結びつけるのは、「βエンドルフィン」という異なるホルモンです。

 

βエンドルフィンは、人間が集団生活を送る中で調和と愛情を感じる際に分泌されます。家族や長年の伴侶といるときに分泌され、安心感やリラックスをもたらします。このホルモンは、人間関係の深い絆を形成し、長期的な関係を維持するために重要です。

 

②βエンドルフィンによる長続きの交際

βエンドルフィンは、ストレスを感じない相手と長く一緒にいることで分泌されます。ただし、このホルモンは、誰とでも分泌されるわけではありません。相手は初めから一定程度限定されています。

 

長続きするカップルの秘訣は「同一化」にあります。これは、考え方や行動、外見などが似ている人を自然と好む現象です。カップルが互いに同調することで、一緒にいるだけでリラックスできるβエンドルフィンが分泌されるのです。

 

しかし、同一化が成立するには、以下の条件が必要です:

 

l   魅力、健康、ファッションが大きく異ならないこと。

l   学歴、知能、聡明さが近いこと。

l   親の教育、学歴、経済力が似ていること。

これらの条件を満たした場合、カップルは同一化を達成し、長続きする関係を築くことができるとされています。

 

③付き合って1年近くのカップルへのインタビュー

筆者は今回、付き合って1年くらいのカップル4組にインタビューを行ったのでその結果を表示する。(3組は彼女と彼氏が両方いる状態のインタビュー 1組は彼女のみのインタビュー)
















第1組目(交際期間:2年11ヶ月)

彼氏(18歳)

家族:父母、弟2人、犬

学歴:高校~大学生

毎月の自由金:8万円

共通点:遊び方、本への興味

相違点:お酒の好み、朝の生活習慣、掃除の仕方

変化:ケンカが増加

交際の秘訣:隠し事をしない、我慢を覚える

彼女(18歳)

家族:父母、兄2人、弟、犬

学歴:高校~大学生

毎月の自由金:7万円

共通点:遊び方、本への興味、服の好み

相違点:お酒の好み、朝の生活習慣、掃除の仕方

変化:嫉妬が増加、ケンカが増加

交際の秘訣:隠し事をしない、素直になる

第2組目(交際期間:11ヶ月)

彼氏(21歳)

家族:父母、妹、犬

学歴:大学卒

毎月の自由金:10万円

共通点:性格、趣味(ダーツ、犬好き、子供好き)

相違点:コミュニケーションスタイル

変化:メールの短縮

交際の秘訣:相互理解

彼女(21歳)

家族:父母、兄2人

学歴:大学4年生

毎月の自由金:5万円

共通点:家庭環境、性格、趣味

相違点:コミュニケーションスタイル

変化:メール減少、相互理解の増加

交際の秘訣:問題の解決と相手を大切にすること

第3組目(交際期間:1年6ヶ月)

彼氏(19歳)

家族:父母、妹、弟

学歴:高校~大学生

毎月の自由金:3万円

共通点:実家暮らし

相違点:ファッションセンス

変化:コミュニケーションの変化、快適さの増加

交際の秘訣:正直さ

彼女(18歳)

家族:父母、妹

学歴:高校生

毎月の自由金:1万円

共通点:実家暮らし

相違点:ファッションセンス

変化:気遣いの減少、許容の増加

交際の秘訣:妥協と我慢

第4組目(交際期間:10ヶ月)

彼氏(17歳)

家族:父(単身赴任)、母、弟3人

学歴:高校

毎月の自由金:1万円

共通点:笑いのツボが合う

相違点:考え方

変化:コミュニケーションの変化、ファッションセンスの似通い

交際の秘訣:お互いを好きでいること

彼女(18歳)

家族:父母、兄2人、弟、犬

学歴:高校~大学生

毎月の自由金:5千円


長く付き合うカップルへの調査結果

今回の調査では、長く付き合っている4組のカップルにインタビューを実施した。それぞれのカップルは幸せそうで、楽しげに答えてくれた。長く付き合っているカップルに焦点を当てたこの調査では、理想的には彼氏と彼女両方を同時にインタビューしたかったが、適切な対象者を見つけることが困難であった。


その結果、4組のカップルのみの調査にとどまり、データをグラフにして比較することは難しかった。しかし、直接カップルと接する中で、長く続くカップルは互いに似た特徴を有しているという結論が誤っていないと感じた。同一化がどれほど重要かは、読者の皆様に判断を委ねたい。


Ⅳ失恋


1. 失恋するということ

① 失恋は必要である

失恋は誰もが好んで経験したいとは思わないだろう。しかし、失恋という事態は起こりうる。失恋はなぜこんなにも傷つくのかと思われるかもしれないが、この痛みがあるからこそ、人間は恋した相手や愛した相手を大切にするのである。

 

もし失恋によって全く傷つかないならば、愛する人を失っても泣かず、嫌な思いもしない。しかし、それでは人間は他人を大切にしなくなり、結局いつかは絶滅するだろう。例えば、空腹感が人間の餓死を防ぐように、人間の不快感には存在理由がある。失恋の不快感があるからこそ、好きな人を大切にし、失うことを恐れるのだ。

 

② 失恋の原理

交際時に紹介したPEAとβエンドルフィンというホルモンが、恋や愛である。これらのホルモンの分泌が急停止するのが失恋だ。ホルモンの分泌が止まると、不安状態やパニック状態になる一方、βエンドルフィンを失うと、悲しみやうつ状態に陥ることがある。

 

③ 失恋した直後の気持ち

筆者は「失恋を経験したことのある人(3ヶ月以内)」にインタビュー調査を行い、以下のようなデータを収集した。

 

l   調査対象者: 8人(男性1人、女性7人)

l   交際期間: 0ヶ月(付き合う前の失恋)から1年以上まで様々

調査結果からは、失恋直後の気持ちは人によって大きく異なることが明らかになった。特に交際期間が長い人ほど、すぐに受け入れがたい傾向があり、βエンドルフィンの分泌量が多いため、失われた際の悲しみも大きくなると推測される。

 

④ 失恋の感じ方

失恋という状況を受けても、感じ方がこれほどまでに異なるのは、人が不安や恐怖を感じたときの反応がそれぞれ異なるからである。一般的には、眠れなくなる、食欲がなくなるなどの反応が起こるが、人によってその症状は様々である。

 

そこで、調査対象者に緊張や不安を感じる状況を想像してもらい、その時の反応を調査した結果、以下のような一致性が見られた。

 

l   失恋以外で嫌なことがあった時と、失恋時の症状はほとんど一致

l   例: 何か嫌なことがあったらお腹にくる人は、失恋時も同様の症状を示す

 

これにより、失恋以外の緊張や不安を感じる状況での反応と、失恋時の反応は密接に関連していることがわかる。

 

2. 失恋の癒し方

① 失恋直後の対処法

失恋した直後は辛い状態が続くが、気分転換が有効である。失恋以外で嫌なことがあった時の気分転換方法が、失恋時にも役立つことが分かっている。しかし、人それぞれに合った方法を見つける必要がある。例えば、歌うこと、友達と遊ぶこと、寝ることなどが挙げられる。

 

② 身体と精神のケア

失恋は精神的な傷である。しかし、身体の調子を整えることで精神的な癒しも促される。セロトニンというホルモンは、炭水化物を摂取したり、睡眠をしっかり取ることで分泌される。失恋した直後は身体の調子を崩しやすいが、身体を健康に保つ努力が重要である。

 

③「出さない手紙」の効果

「出さない手紙」という方法は、思い出や現在の気持ちを正直に書き記し、完成したら封をし、破棄する方法である。人間は失ったものに対し「喪の作業」を行い、精神的な区切りをつけることが重要である。この方法を試した8名の被験者から、ほぼ全員がスッキリしたという感想を得られ、以下のような立ち直りの期間が報告された。

 

A: 14日後に思いは風化する感覚。悲しみは減少した。

B: 14日後には他の人に恋をして忘れられた。

C: 相手との関係が継続していたため、該当せず。

D: 半年で完全に立ち直ったが、その後元の彼氏とよりを戻す。

E: 既に立ち直っていたため、実行せず。

F: 2ヶ月後に新しい彼氏ができ、3ヵ月後に元の彼氏とよりを戻す。

G: 1ヶ月後にヨリを戻すが、再び別れる。前より楽になった。

H: 21日後にはすっかり立ち直った。

立ち直りの期間については、相手との関係を完全に断ち切るほど早くなる傾向がある。また、今回の調査では偶然にも3人の被験者が彼氏と元通りになったが、その後再び別れたケースもあった。

3. 失恋を経て

失恋の痛みを癒す方法は多様であるが、失恋自体が悪いことではない。失恋を経験することで成長し、良かったと思える日が来る。恋人との写真を残しておくことも一つの方法である。完全に傷が癒えた時に、これらの写真を見ることで、楽しかった瞬間を振り返ることができる。

 

終わりに

この論文を執筆するにあたって、協力してくれた112名の方々に感謝する。恋愛の楽しさと奥深さを改めて感じた。大学での卒業論文として、自分の大好きなテーマを追求できたことを嬉しく思う。この論文が、多くの人々の恋愛に対する理解に役立つことを願っている。

 

参考文献

齊藤勇, 2002年9月20日, 『外見から心理分析ができる本』, 王様文庫

米山公啓, 2004年2月13日, 『こんなに違う!女と男の脳』, 中経出版

藤田徳人, 2001年1月20日, 『恋愛戦必勝マニュアル』, 講談社

藤田徳人, 2000年1月20日, 『彼と彼女の科学的恋愛診断』, 王様文庫

失恋者同盟, 1994年, 『大失恋。』, ㈱データハウス


アンケート協力者 (敬称略、順不同)

ゆーた、まや、まゆ、かな、なおき、さやこ、Mさん、ゆみこ、まりあ、Sさん、くみちん、駿河、よしこ、うっちぃ、ゆう、ぶーたん、ちぇちぇ、ゆまちん、ぴろみん、かじ、ゆみン、やまちゃん、QP、えむ、きゃさりん、みほ、山チャン、まき、あんな、ゆうこ、かなみ、まりこ、もりもり、ともとも、とうもろこし、ひろあき、元財満ゼミな人、温水、けんちゃん、緑茶、たむら、しんちゃん、みれ、しんたろう、太、フ、SHO、たつろう、☆☆☆、啓、大ゴロへ、シャック、ロナウジーニョ、大創人、Kidam、竹内力、キダム、井上、おさむ、永田、まさや


心より感謝申し上げます。



ところで、本論文は、大学へ提出するために、文字数の関係上や、体裁上カットした部分があるので、一般に配布するものに関しては、その項も載せておきたいと思う。


裏論文目次

①    男を落とすための方法

②    軽いものから最強の方法までの様々なテクニック。

③    女を落とすための方法

④    軽いものから最強の方法まで、女性を落とすテクニック。

⑤    女は浮気するか

⑥    女性の浮気に関する考察。

⑦    浮気嫌いな男はいるか

⑧    浮気を嫌う男性の特性分析。

⑨    遊ばれる男

⑩    どのような男性が遊ばれがちか。

⑪    遊ばれる女

⑫    遊ばれやすい女性の特徴。

⑬    元カレとヨリを戻すなら

⑭    元彼と復縁するための方法。

⑮    元カノとヨリを戻すなら

⑯    元カノとの復縁のためのアドバイス

男を落とすには

男性の特性

l   プライドが高い

l   自尊心が高い

l   自慢話を好む

l   露出に弱い

l   スタイルに敏感

l   自分の思い通りになることを好む

l   すぐに恋に落ちやすい


簡単なテクニック

l   男性の自慢話を積極的に聞き、「すごいね!」などと感心する

l   男性の目を引くファッションで、積極的に触れ合う

l   男性が思い通りになるような幼稚でブリッコな態度を演じる

魅力の高い男性を落とす方法

l   魅力的な男性と女性を集めて合コンを開く

ターゲットが魅力的な女性と話そうとしても、その女性達はターゲットに冷たくし、他の男性を褒める(ターゲットの自信を低下させる)

自分も他の魅力的な男性と話し、自分の魅力を高める(セリ市の理論を利用してターゲットの魅力と自信を下げ、自分との魅力の差を埋める)

 

女を落とすには

女性の特性

l   嗅覚が鋭い

l   甘いものが好き

l   感動しやすい

テクニックでのアプローチ

l   嘘をついて誠実さを演出する(優しさや一途さを強調)

l   甘いものをプレゼントする(チョコレートなど)

l   イランイランのアロマオイルなどでドキドキさせる効果を狙う

l   感動的な雰囲気(夜景など)でのアプローチを試みる

魅力の高い女性を落とす方法

l   魅力的な男性に協力してもらう

l   その男性たちに自分を褒めさせ、女性に自分の魅力を高めさせる

l   真実だと認識させる裏付けを提供

l   上記のテクニックを使ってアプローチ

注意点

テクニックで落とすより自分を磨く方が効果的

 

 

女は浮気するか

浮気をする女性も存在する。

男性的な脳を持つ女性はゲーム感覚で浮気することもある。

同じ魅力レベルの男性が2人いる場合、女性は見定める行動を取る。

男性は自分を魅力的に保つことが重要。

浮気嫌いな男はいるか

女性的な脳を持つ男性は浮気を嫌うことがある。

浮気によって大きな痛手を経験した男性は、浮気を嫌うことがある。

遊ばれる男

特定の魅力のみを持つ男性(例:お金持ち、イケメン)

女性経験が少ない男性

女性に対する幻想を持つ男性

付き合うと誠意が低下する男性

自信がない男性

遊ばれる女

テクニックで美しく見える女性

忙しいと言われる女性

軽い女性

女性的な魅力のみを持つ女性

言葉に騙されやすい女性

平均的なルックスの女性

元彼とヨリを戻すなら

4~6ヶ月間は連絡を避ける。

ヨリを戻す場合、魅力向上と彼氏にふさわしい女性になる努力が必要。

元カノとヨリを戻すなら

時間が経過してもヨリを戻しにくい。

男性としての魅力アップが必要。

彼女の環境変化時にアプローチする。

自分の環境変化時もアプローチのチャンス

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?