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2024.05.13 ぼくにとっての青い彼岸花

珈琲の香りが好きだ。
毎朝パートナーが珈琲を淹れる。
その香りに誘われて、ぼくはキッチンへと向かう。
ただ、ぼくはそれを飲むことが出来ない。

なぜなら、身体が受け付けないのだ。
香りも味も好きなのだが、飲むと胃腸が「No!」とアピールしてくる。
気分が悪くなり、その日は機能しなくなる。
しかし、わたしは珈琲を飲みたい。
珈琲を克服したいのだ。

ジリジリと珈琲への想いを募らせ続けて数十年。
そんなぼくに転機が訪れる。

昨日、ブラブラと歩いていたら、セブンイレブンが目に入った。
セブンと言えば珈琲である。(そうか?)

「珈琲飲みてぇ」

身体が珈琲を欲する声がする。
後で思いっきり拒否反応を示すくせに、、、
いつもは事後を憂いて我慢するのだが、その日の欲求は激烈だった。

「よし、死んでやろうじゃねぇか」
珈琲と心中してやると覚悟を決め、震える声で注文する。
マシーンにカップをセットして、注がれる黒い液体を眺める。
そう、この漆黒の液体にシビれ、憧れてきたのだ。

店の外のベンチに座り、ゴクリと飲む。
あれ?いつもなら一口飲むだけで広がってくる不快感がない、、、
疑いと少しの興奮を覚えながら飲み続ける。
大丈夫だ。
飲み終わり、家路へと着く。
道中も
大丈夫だ。
帰宅後も
大丈夫だ。
数時間経っても
大丈夫だ。

なんと、わたしは珈琲を克服したのだ。

なんということでしょう。
当然のことながら疑問に思う。
なぜ、いきなり身体が珈琲を受け入れられるようになったのか。

生活上で変化したことと言えば、「腸活」を始めたことしか思い当たらない。
数ヶ月前から、パートナーの影響で多様な菌を身体に取り入れるようにしている。
その効果で腸内細菌の状態が変化し、珈琲がOKになったのかもしれない。

そう、わたしにとっての青い彼岸花は、「腸活」だったのだ。

腸活おそるべし。
もしかしたら、これまで苦手だった他の食材もイケるようになってくるかもしれない。
生きる楽しみがまた増えた。


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