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1/20『イスラエル軍元兵士が語る非戦論』集英社新書 を上梓されたイスラエル軍元兵士で、社会活動家のダニーネフセタイさんと、この本の企画、聞き書き、構成をされた永尾俊彦さんによるトークイベント報告レポート

ガザ攻撃で、何の罪もない子どもたちまで殺されている映像を目の当たりにして、傍観者にはなれないほどショックを受けました。それは恐ろしく酷い状況でした。そこで、今回は、私たちに何かできることはないのか?との思いで企画しました。

ダニーさんは、パワーポイントで、年代ごとのユダヤ人とパレスチナ人の領土の変化をまず説明されました。イスラエル(ユダヤ人)による国際法違反の入植で、パレスチナ人の土地が、どんどん縮小していく経緯を表した地図を見せて下さりながら、その時代、その時代の歴史的な背景を語って下さいました。

ホロコーストという、戦争の悲惨さと、人間の尊厳の喪失を体験したユダヤ人が、なぜ、ガザの人々に同じことをするのかわかりませんでしたが、ダニーさんのお話を聴いて腑に落ちました。

そこから見えてきたのは、イスラエルの「教育」でした、18歳からは、全国民が徴兵制度で、軍隊に入り、何かあった時に国のために闘うのは当たり前という教育。
アウシュビッツにも修学旅行で行くそうですが、「悲劇を二度と繰り返さないために軍事力は大切だ」と思い込ませるためだそうです。

今回、永尾俊彦さんに、急遽、オンラインでのご登場をお願いしたところ、偶然にも大阪に取材で来られていて、その取材というのが、「日の丸と君が代」の問題でした。

そこで聴いたことに、愕然としました。
大阪で昨年?できた「国旗国歌条例」、教員が、君が代を起立斉唱しなければいけないというもので、3回続けて、君が代を起立斉唱して歌わなければ、免職するという、『首だ!』というとんでもない条例です。それと闘っている教員の方の裁判の高裁の結果が出たことの記者会見があったのだそうです。戒告処分に対して取り消しを求めた元教師の上告は、棄却だったけれども、どの新聞社も来てなくて、取材も永尾さんだけで、黙殺されている状況だといいます。(大阪の新聞記者さんは?)

永尾さんは話されました。
その陰で、非常に危険なことが進んでいる、何が、問題かというと「君が代」とは、どういう歴史があって、どういう使われ方をしてきたか?子どもたちに、全く教えられていない。
知らないのに、ただ入学式、卒業式で歌わされている。なんでこだわるのかというと、「君が代」の歴史を知ることは、教育の根本なんだと。
子どもたちに、考えさせない。批判させない。批判させる思考能力を育てない。
批判された時に、それを寛容に聞く力、世の中、思うとおりにいかないこともある、考えの違う人もいる、そういう人たちと、自分の意見も主張して、冷静に対話する。これこそが教育の根本だと思う、子どもたちが生きていく上で将来、一番大切なことだと思う。が、その教育が、なされていない、特に大阪。


2021年にコロナ渦にあった大阪で木川南小学校の久保敬校長が、子どもや、親御さんたちのことを、一心に考えて、松井大阪市長に出された提言書に対しても、これを市長は真摯に受け止めず、文書訓告というペナルティを科しました。上意下達という教育体制になっていると永尾さんは批判されました。



「戦争は教室から始まる 元軍国少女・北村小夜が語る」、ダニーさんの著書「国のために死ぬのは素晴らしい?」これは、日本の戦前の教育のような教えをしているイスラエルのことを書かれた本、これが、今、大阪では再現しつつある。」と話されたのでした。ぞっとしました。

内心、教師が足りない、足りないと話題になっていましたが、こんな志のある教職員を訓告処分にするとは、どういうことなのか!と、腹立たしく感じたのでした。

永尾さんは危惧されます。
何が、どうなっても対話が大事なのに、今の日本の教育では対話する能力を身につける教育がなされていない。武器で国を守るか?言葉、対話で国を守るか?

ダニーさんは仰います!教育が大切なんだと。提言書を出された先生は、立派だ、みんながおかしいと思うことを声に出さなければならない。あの時、声を上げておけば良かったと後で後悔しても遅い!戦争になる前に、戦争にならないように対話することが大事!
 武器で闘うと復讐、報復の繰り返し
中国とまともに闘えば負ける。日本は、78年間、闘っていない!戦争になって唯一、潤うのは軍需産業だけ!

今も、戦争の真っただ中にいるイスラエル人、ダニーさんの言葉には、説得力がありました。

ダニーさんと、永尾さんのお話をお聞きして、武器よりも対話力が大事だということ、そして、大阪の教育現場が心配になりました。

会場からの質問
1  今回の、10.7の攻撃について、ネタニヤフは、知っていた。という情報があるが、どうなのか?

2. イスラエルはなぜ、このようなことをいつまでも続けているのか?


最後に、私たちにできることは何でしょう?とお聞きしたら、

政治の話をすること、政治家をそだてることだと話されました。


選挙権が無い境遇にも関わらず、市民と野党が共闘し、政権交代の実現のために、埼玉県11区の「オール11区市民の会」共同代表もされているとダニーさん、日々、素晴らしい活動をされています。

私もできることをしなければという気持ちになりました。
ダニーさん、永尾さんありがとうございました。



堀越のお母さん、最初から最後まで、応援ありがとうございました。
集英社編集の藁谷さん、ありがとうございました。

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