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【組織を活性化させるコミュニケーションとは】

4ヶ月で人は変われる、
そう感じた出来事がありました。

うちの会社では昨年10月から今月にかけて
半年弱、約20名の課長向けに
リーダーシップ強化トレーニングを実施しています。

元ラグビーU20元日本代表監督で、
早稲田大学ラグビー部の元監督の中竹竜二さんとタッグを組み歩んできたこの数ヶ月。

合計で5ヶ月。
毎月1回休日に半日かけてセッションを実施。
セッションとセッションの間はコーチングを行い、毎日自分の課員からは360°サーベイを受け続ける。

まさに課長からすれば苦行です笑

忘れもしない、
10月のとある土曜に実施した第一回セッション。

会場に入ってくるなり、
大きなため息をつく課長さん達。

「また人事がなんか企画してるよ」
「半年もやるのかよ、忙しいのに・・・」
「本当にこんなトレーニング意味あるの? 
ってか俺、課長として出来てる方だと思うわ」

椅子にのけぞりながら座り、
腕組みをしながら座るその姿からは
明らかにイライラ、ピリピリした空気が
発せられていました。

あれから約4ヶ月。
早いもので昨日、最終セッションを迎えました。

結果、どうなったか。

驚く程の変化がありました。
まず明らかに表情から違う。

皆が前のめりになって、活発に意見を交わし、
「自分の今の課題はこれだ」と弱みをさらけ出す。

たった4ヶ月、されど4ヶ月。

まるで別人かのように変貌を遂げた課長さんらを見て「人の可能性」を感じずにはいられませんでした。

毎回のセッションでは主にリーダーとしての
「あり方」や部下とのコミュニケーションに
焦点があてられます。

一般的に男性はコミュニケーション能力に自信があり、過信してしまう傾向があります。
(僕が実施したコーチングセッションも参加者60名の内、60%が女性。社員4,300名の内、女性は10%なのに・・・)

なので最初のセッションで複数の課長さんから

「大丈夫、俺は出来てる。課員とも信頼関係築けてるから!」という発言も聞かれました。

ですが、今回のトレーニング。
部下が毎日上司に対して、どれくらいリーダーシップを発揮できているか、サーベイに答えるんですね。

そして迎えた初回のサーベイ結果返却。

「・・・」

あれだけ自信ありげな課長さんも結果を見てショックを隠せなかったようです。
信頼関係を築けていると思っていた部下からは辛辣なコメント(人によってはコメントすらなし)と、厳しいスコアが。

これが課長さんらに火を付けました。

「もっと成長したい。もっと良い上司でありたい」

そんな想いを強くしました。

人間が成長するためには「不快感」がキーだと言われます。

「コンフォートゾーンを抜け出せ」とよく言われるのもこのためですね。

これまで担当者として優れた結果を残してきたからこそ課長に抜擢されるわけです。

でもプレーヤーとマネージャーは大きく異なります。発揮すべきリーダーシップも異なってきます。

だから担当者として優秀でも、課長になっていきなり「良い上司」になれるかは別の話です。

いわゆる「見える世界が違う」という表現がしっくりきそうです。

客観的な事実をサーベイから見せつけられた彼らはある「決めつけ」が自分の中にあることに気づきました。

・人を束ねる立場なら誰よりも仕事ができて当然
・課長として全て自分一人でマネージしなければならない
・周りに助けを求めるなんて弱いやつがやること

つまり、
「弱みを見せてはならぬ」という決めつけ。

しかし、どんなに頑張っても
この「決めつけ」を脱ぎ捨てない限り
サーベイの結果は一向によくなりません。

それから一人、また一人と
たくさんの課長さんがセッションを終えた後に
自分の部署に戻り

「今回のセッションではこんなことを学んだ。俺は今こんなことを意識しているが、これが苦手みたい。この点はサポートしてほしい」

と自分の弱みをさらけだすようになりました。

そして、どんどん部下に仕事を任せ、
「どうすればこの案件うまくいくかな?」と部下に相談をする。
相談された部下は自分の存在意義を感じて部署への帰属意識が高まり、主体的に行動するようになる。

だんだん部署が活気付いて・・・といった良いサイクルが生まれたようです。

まさに心理的安全性が担保された理想の状態。

ある課長さんは部下からのサーベイ結果が劇的に改善しました。

「自分の努力が数字に出て嬉しい。組織も活気付いている」

と珍しくはにかむ表情を見て、僕も嬉しく思いました。

多くの問題は人と人との間、人間関係から生まれます。

この問題を解決するのは、
相手との向き合い方であり
それが「コミュニケーション」だと思います。

自分自身、改めて

コミュニケーションの力を信じてきてよかった、

そう思えた瞬間でした。

そしてより多くの人が、
少しでも自分のコミュニケーションを見直す機会ができればこの世の中はもう少し幸せになるのに、そう感じました。

自分は一企業の社員でもありながら、
コーチングを学ぶ者として

どうすれば人のパフォーマンスは高まるのか
・どうすれば組織は活性化するのか
・良い上司になるためにはどうすれば良いのか

といった観点で、
社内外でコミュニケーションを学ぶ機会を
提供していきたいと思います。

コーチングに興味がある方はぜひご連絡ください。

トラストコーチング

TCS(トラストコーチングスクール)認定コーチ
能登

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