その「決めつけ」、本当ですか?
いよいよ2018年度が始まり、昨日は全国各地の企業で入社式が開催されました。
慣れないスーツを身にまとい、不安と期待が入り混じった感情を携えながら電車で会社に向かう。同期入社の人はどんな人だろう、どんな仕事を担当するんだろう。私もそんなことを思いながら入社式の会場に向かった5年前が、ついこの前のことのように感じます。
これからどんな生活が待っているのでしょうか。新入社員の方々の活躍を応援しています!
さて、今回は多くの人が入社してから悩む、「コミュニケーション」がテーマです。
人の悩みの8割は人間関係が原因と言われます。社会に出ると、大学生活と比較して、接する人の年齢の幅が広くなります。自分と周囲の人が過ごしてきた時代背景は異なりますし、当然価値観も違います。そんな中で相手と信頼関係を構築して仕事を進めていくことが大切です。
ところが、多くの人が「信頼関係」の構築に苦労した経験を持っています。なぜでしょうか。 相手の性格が悪いからでしょうか? それとも自分に問題があるのでしょうか?
安心感が信頼関係を作る
そもそも。あなたにとって
「信頼できる人」
とはどのような人でしょうか。
そして、
「信頼されるコミュニケーション」
とはどのようなコミュニケーションでしょうか。
いくつかの要素があると思いますが、「信頼」を得るためには「安心感」を与えられるようなコミュニケーションを取れるかが大切です。
威圧的だったり、押し付けがましかったりすれば良い印象は持てないですよね。
相手のテンポに合わせる、笑顔で話を聞く、適切なタイミングで相槌を打つなど、相手が「自分の話を聞いてくれている!」と感じてくれるようなコミュニケーションを取れるかが「安心感」を与えられるかを左右します。
ここまでは「そんなのできてるよ!」という方も多いかもしれません。
では、相手との会話のふとした場面において「安心感」を与えるどころか、無意識に相手を傷つけている可能性がある、と考えたことのある方はどれくらいいるでしょうか。
「決めつけ」の落とし穴 無意識に誰かを傷つける?
誰しも「固定観念」や「決めつけ」ていることがあります。例えば、
・あの人は常に目つきが悪い。
→性格も悪いに違いない!
・あの上司は私に厳しすぎる。
→私のことが嫌いに違いない!
・能登さんは見た目が遊んでそう。
→チャラいに違いない!
(説明会でよく言われた)
などなど。こんな些細な、かつ悪気のない決めつけが「無意識に」相手を傷つけてしまう、又は相手を精神的に追い込んでしまう時があるんです。
(私はチャラいと言われても傷つきませんが笑)
ちょうど、先日、「決めつけ」の怖さを感じた場面がありました。混雑した電車の中でのことです。すぐ近くに立っていた、女性が友人と仕事の話をしていました。
女性A:
最近すごい疲れて気力が起きないんだよね……
友人B:
確かに最近Aの部署忙しすぎ! あんま頑張りすぎると倒れるよ! 適当に仕事すればいいんだって!
友人C:
そうだよ! ただでさえAって完璧主義だからなー! なんでも完璧にやろうとしすぎ!
女性A:
わたし、完璧主義かな…。そんな風に思ったことないんだけど……
友人Bさん,CさんはAさんを気遣うとても素敵な友人ですよね。実際、二人は本当にAさんのことを心配している様子でした。あえて元気付けるためにあのように言ったのでしょう。ところが、肝心のAさんの表情は曇ったまま。何やらスッキリしない様子です。
さて、こんな時、あなたならどんなことを思いますか?
「もしかして」が彼女を救うかもしれない
仮にAさんが完璧主義な性格だとして。
確かに完璧主義な傾向を持つ人はストレスを感じやすい、とストレス研究の世界でも言われています。しかし、ストレスレベルが一段と強い状態を引き起こす原因は、「完璧主義」という性格だけではなく、それ以外の要因も大きく関連してきます。もし、その事実を知っていれば、「あなたは絶対〇〇に決まってるよ!」と決めつけることなく、いろんな可能性を考えることができますよね。
「もしかして、職場環境に何か問題があるのかも」
「もしかして担当プロジェクトで何かあったのかな」
「もしかしてひどい低血圧という可能性はないかな」
今回のケースでいえば、Aさんとしては自分ではそう感じていないのに、「あなたは完璧主義に決まってる!だからストレスを感じて気力が出ないんだ!」と決めつけられたため、嬉しくなかったのかもしれません。もし、私がAさんだったら、友人に感謝の気持ちを感じつつ、内心では「安心感」を感じることはできないかもな、と思います。
いろんな「もしかして」の問いかけができたとしたら、Aさんは少し楽になったかもしれない。あるいは、自分では思いつきもしなかった気づきを得られたかもしれません。
皆さんは普段、意識せずに「決めつけ」てしまっていることはありませんか?
自分の中の「常識」を一度疑ってみることで、自分自身の視点の数を増やすことができるはずです。
皆さん、「能登はチャラい」そんな決めつけから無くしていきましょう!
さて、真面目な話、今まで全然本気度足りなかったなーと思いますが、
どうしたら日本全国の人事の人にコミュニケーションをスキルとして学ぶことの大切さを理解してもらえるか、追求していきます。
コーチングを通して日本の人事が変わる。
人事が変わることで会社が変わる。
そんな世界を目指していきたいと思います。
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