GⅠNHKマイルカップの有力馬考察(東京マイルコース攻略法実践編)
ご挨拶および前回記事について
こんにちは、りゅうきです
昨年投稿いたしましたこちらの記事『NHKマイルカップの回顧から見る東京マイルコース攻略法』に引き続きまして今年も有力馬考察記事を投稿したいと思います。昨年の記事もお目を通していただけますと今回の内容もなお一層ご理解いただけるのではないかと思いますのでぜひとも・・・m(_ _)m
では早速今週末行われます、GⅠNHKマイルカップのレース考察を前回記事で見出しました『東京マイルコース攻略法』に照らし合わせながら行っていきたいと思います。
東京マイルコース攻略法とは?
まず最初に『東京マイルコース攻略法』とは何ぞや?から説明しておきますと、この春の東京開催時における東京芝マイルコースの特徴・考え方を加味した攻略法になっておりまして例年この時期のマイル戦ではその傾向が顕著に表れていますので今回のNHKマイルカップでも同じ攻略法で攻めれば予想や馬券検討にて好結果が得られるのではと考えました。そしてその攻略法は大きく分けて4つの項目に分かれておりそれぞれの項目に当てはまる馬を見ていきましょう。
ではまずは一つ目
1.マイル戦は『マイル実績』を重視!
距離適性はどんなレースでも重要なファクターの一つですがことマイル戦においては顕著だと思います。ではNHKマイルカップ出走馬のマイル実績を見てみると
と、マイル戦で連対実績のある馬を羅列してみました。そして太字の3頭は東京マイルコースでも連対している馬になり、中でも③ソリタリオは東京マイルコース含め全5戦オール連対とマイル実績という点では今回の出走メンバーの中では突出した実績の持ち主と言え、同じくマイル戦オール連対の①マテンロウオリオン、②ソネットフレーズ、④セリフォス、⑪インダストリアを含む5頭はこの項目では軸馬候補になるうる存在と言えるでしょう。
次に2つ目、
2.東京マイルコースは『中距離適正』も重視!
前項にてマイル実績の重要性を謳っておいて中距離適正?と思われるかも知れませんがこと東京マイルコースにおいてこの『中距離適正』は非常に重要になってきます。その根拠としてはまずは東京芝コースの形態にあると思います。東京芝コースは最後の直線が他の競馬場に比べて長く坂もあるということでマイル戦以上のスタミナを兼ね備えた長く良い脚を使える馬が有利なコースと言えます。現に過去にはNHKマイルカップではキングカメハメハやディープスカイなどこのレースと日本ダービーを連覇した馬や、ヴィクトリアマイルではアーモンドアイやノームコアにアパパネ、ブエナビスタ、ウオッカなど中距離GⅠも制していたり、安田記念でもモーリスやジャスタウェイにダイワメジャーなどは同じ東京2,000mの天皇賞秋も勝利しており東京マイルコースと中距離適性は非常に関連性の高いファクターの一つだと思われます。そこで今回の出走馬から中距離コース(1,800m以上)での実績があった馬を挙げてみますと
と、以上4頭が中距離コース(1,800・2,000m)で実績のある出走馬で、太字の2頭はオープンクラス以上の中距離コースで連対実績のある馬になり、中でも⑱ダノンスコーピオンは中距離戦での実績もありながら前走はマイル重賞もすでに勝利とこの項目では軸馬候補の1頭と言える存在だと思います。
そしてこのことは前走からの距離延長よりも距離短縮してきた組のほうが圧倒的に馬券圏内にきていることにもつながってきます。(以下参照)
これを見ると確かに距離延長組よりも距離短縮組の方が馬券的には買いだということがよく分かります。併せてやはり前走と同距離の1,600m組つまりマイル実績も併せて物を言う舞台だなとつくづく感じますね。そこで今回の出走馬から距離短縮組と同距離の1,600m組とを挙げてみますと
となり、距離短縮組は前走1,800mもしくは2,000mからの距離短縮となり過去10年で馬券圏内にきた前走1,800mと2,000m戦だった馬の成績を見てますと
となっており、若干前走2,000m戦だった組のほうが好成績を残しており東京マイル実績馬は天皇賞・秋でも好成績と先ほど述べたように、1F短縮の1,800m組より2F短縮される2,000m組のほうがこの舞台と連動する根拠の一つと言えます。今回の距離短縮組から注目したいのは⑪インダストリアで、前有利内枠有利だった前走弥生賞で不利だった外枠発走で後方から大外廻しての上がり時計メンバー最速での5着と負けて強しの内容で脚質的にも中山よりは広い東京コースの馬場が向くと思われこの項目での軸馬候補になるうる存在でしょう。
さらに3つ目、
3.春の東京芝コースは『持ち時計』&『持ち上がり時計』も重視!
春の東京開催の芝コースは一年を通して一番状態もよくタイムの出やすい高速馬場になることが多いです。そんなことからも出走馬のこれまでの経験値とも言える『持ち時計』と『持ち上がり時計』は馬券につながる重要なファクターとなります。ではそれぞれの項目を詳しく見ていきましょう。
『持ち時計』とは今まで出走したレースで出した走破タイムのことで、今回は1600mでのレースなので出走メンバーの1600m持ち時計を速い順で挙げてみますと、
と、上位3頭が前走アーリントンカップ1~3着馬がそのまま並び、この世代のマイル戦でのタイム比較ではレベルの高かったレースと言えるでしょう。ここで注目したいのは続く4位の⑧アルーリングウェイでこの持ち時計は前走G1桜花賞でのものですが最後の直線でぶつけられる不利がありながらのタイムで、勝ったスターズオンアースから僅差の0.2秒差と着順ほど負けていない印象なのでローテション的にも好相性の桜花賞組で昨年のソングラインとも被るという点からもさほど人気が無いようなら狙ってみたい1頭ですね。
次にここでいう『上がり時計』とはゴール前3ハロン(600m)の合計タイムのことでよく出馬表や出走表に記載されていたり、競馬場での掲示板で表示されていたりします。
この『上がり時計』は何を意味しているのかというと前述通りゴール前3ハロン(600m)の合計タイムのことなのでこのタイムが速いと「最後までバテずに伸びた」ということに値します。さらによく’メンバー中最速’のような言い方や表現をすることがありますがこれは、
のように、最近のネット系の出馬表であれば上記画像のように上がり時計表示に色付けがしてあってそのレースでの「出走メンバー中何番目に速い上がり時計だったか」が分かるようになっており、netkeiba.comさんなら速い順に黄→赤→青の順で表記してあり、競馬ラボさんなら速い順に赤→青→橙の順で表記してあって非常に分かりやすく便利です。この『上がり時計』は同じ距離のレースで34秒台で走る場合もあれば35秒台で走る場合もありもちろん同じレースであれば速いタイムにこしたことはないのですが、違うレースで同距離であれば特にそのタイム自体にそんなに意味はなく「出走メンバー中何番目に速い上がり時計だったか」の方が重要であると考えます。
そこで今回の出走メンバーで近5走中2回以上「出走メンバー中最速の上がり時計」を計時した馬を羅列してみると
となり、中でも⑪インダストリアは全4走でメンバー中最速の上がり時計を計時しており、さらに唯一今回と同じ東京コースで上がり最速時計で勝利していて距離も1,800m戦でのものと前項での『中距離適正』にも通ずる実績を残しており同じく1,800m戦の萩Sで最速の上がり時計で勝っている⑱ダノンスコーピオンや同じく東京コースで最速上がり時計がある⑯プルパレイの2頭も含めてこの項目での軸馬候補と言えるでしょう。
さらにこれは開幕3周目の馬場で行われるNHKマイルカップ特有の傾向なのですが意外と先行馬が残るケースが多く見られることからここでの『持ち上がり時計』も先行しても早い上がりを計時できる実績が欲しく、今回のメンバーで芝1,600m以上のレースで先行して上がり33秒台の実績があるのは
と、上記で名前が上がった④セリフォス、⑪インダストリア、⑯プルパレイ、⑱ダノンスコーピオンあたりに前目につけて早い上がりで走られると
確固とした逃げ馬がおらずペースが落ち着くと見られる今回のレースではまず後ろからは届かないと思われ、特にこの中でも内枠に入った④セリフォスは福永騎手が安田記念のインディチャンプの時のようにうまくインで脚をためて立ち回ればその再現があっても不思議ではないと思われます。
4.当日のブラッド(血統)バイアスにも要注意!
ブラッド(血統)バイアスとは血統による開催当日の偏りとかクセ、有利不利のことを表しますが、こればっかりは当日の傾向があるのでここではそもそもの東京芝1600mのブラッドバイアスを基に考察を重ねていきます。まずは2020年1月1日以降の東京芝1600mのブラッドバイアスを分析してみますと
と、やはりこのコースはディープインパクトが強い舞台だということが分かります。最近では2位のエピファネイアに5、6位にもスクリーンヒーロー、モーリスとRobert系が躍進し、さらに3、4位にはロードカナロアにドゥラメンテ、8、9位にもルーラーシップにキングカメハメハとKingmambo系にも向いているコースとも言えますね。
そして今開催の東京芝コースのブラッドバイアスはどうなっているかというと、雨がちな天気が多く良馬場で実施されそうな今回に直結するサンプルレースが少ないのですが、数少ない良(稍重)馬場での芝1,600m~芝2,000mでの勝ち馬の血統を見てますと、芝1,600m戦でロードカナロア産駒が2勝、
ディープインパクト系産駒が3勝、芝1,800m~芝2,000m戦ではKingmambo系産駒が4勝で、ディープインパクト系産駒が1勝とこの2系統で大半を占める結果となっていて、さらに芝1,600m戦に限って2、3着馬の血統も見てますと
6頭中5頭が前述のエピファネイア産駒やスクリーンヒーロー産駒などのRoberto持ちと上記の表通りのブラッドバイアスが見て取れました。
そこで今回の出走馬の中から上記の血統に該当する馬を挙げてみますと
と、今まで3歳戦でも猛威を奮ってきたディープインパクト系の血統馬が今年は1頭のみと一つの時代が終わっていくのを実感するメンバー構成となっていますね。そうなると今後期待したいのがKingmambo系とRoberto系で中でもこの距離・コースに向くロードカナロア産駒とエピファネイア産駒は要注目で今回のメンバーからはロードカナロア産駒が⑤キングエルメス、⑰ステルナティーア、⑱ダノンスコーピオンの3頭、エピファネイア産駒が②ソネットフレーズと⑭フォラブリューテの2頭でこの5頭は現在のブラッドバイアスからは軸馬候補となる存在と言えるでしょう。
ただこのブラッドバイアスは当日の傾向にだいぶ左右されるためこのまま続くとは限りません。もしこの土日で一旦雨でも降ったり馬場が荒れてきたりして多少力の要る馬場寄りになればルーラーシップ産駒やハーツクライ産駒などのGrey Sovereign系内包馬やダイワメジャー産駒などが台頭してくることも考えられるので当日のブラッドバイアスにも要注意です。
最後に今回左回りのコースということで『左回りコース適正』も念の為見ておきたいと思います。今回の出走馬の中から左回りコースで2勝以上している馬を挙げてみると、
と、以上5頭が該当し中でも③ソリタリオ、④セリフォス、⑯プルパレイの3頭は左回りコースすべて連対しており④セリフォスは2戦負け無しとこのレース条件では主軸の1頭と言えるでしょう。
考察を終えての有力馬候補
ここまで大きく分けて4つの項目で軸馬候補を見てきましたが、『中距離適正』、『持ち時計・持ち上がり時計』、『ブラッドバイアス』などで複数回名前が挙がった⑪インダストリア、⑱ダノンスコーピオンあたりが有力で
人気でも馬券の軸はこのあたりから入るのが妥当ではないかと考えます、相手筆頭に『マイル実績』、『先行しての持ち上がり時計』、『左回り実績』などから④セリフォス 、『持ち時計』、『持ち上がり時計』などから③ソリタリオ、⑧アルーリングウェイ、⑯プルパレイあたりが3連系の紐穴候補として面白いかなと思います。
といったところで東京マイルコース攻略法から考えるNHKマイルカップの有力馬考察を長々と書き綴ってまいりましたが昨年と同じく思っていた以上の長文になってしまい申し訳ございません。この記事が今後の東京マイルコースの馬券検討の参考になれば幸いです。ではまた時間と機会がありましたら主にG1レースの考察や回顧などをしてみたいと思います。
ここまで長文お読みいただきまして誠にありがとうございましたm(_ _)m
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