見出し画像

【浄土真宗の言葉】#61 真実信心の行人は、摂取不捨のゆゑに正定聚の位に住す

真実信心の行人は、摂取不捨のゆゑに正定聚の位に住す
 
 
 
 
【解説】
 
今回は「他力信心の念仏者=獲信者は、阿弥陀仏がおさめ取ってお捨てにならないので、正定聚の位(必ず仏と成る身)に定まっている」という内容です。
 
 
摂取不捨とは、読んで字のごとく「おさめ取って捨てない」の意で、他力念仏者は阿弥陀仏の光明におさめ取られていて捨てられることがない、ということです。
 
またここでの正定聚は、極楽浄土に往生して仏に成ることが定まっている人々の集まり、という意味で使われています。つまり他力信心の念仏者のことです。
 
 
ただし正定聚とはもともと聖道門の言葉であり、仏道修行をする行者が到達する41番目の階位のことです。
 
この階位に至れば退転することがなくなり、必ず仏に成ることが定まります。
 
それを親鸞聖人は、聖道の修行をしない凡夫であっても他力信心を獲得した念仏者は正定聚である、と表現されました。
 
修行をして高い階位に至ったわけではないのですが、「必ず仏に成ることが定まっている」という点において正定聚だといえるからです。
 
 
これは、私たち凡夫の身にそのような徳がある、ということではありません。
 
たとえば『一念多念証文』に
 
「欲もおほく、いかり、はらだち、そねみ、ねたむこころおほくひまなくして、臨終の一念にいたるまで、とどまらず、きえず、たえず」
 
といわれるように、凡夫の身は煩悩と罪悪まみれです。
 
 
そうではなくて、徳があるのは名号であり、他力の大行・大信です。
 
他力信心の念仏者においては、その阿弥陀仏から回向されたものに素晴らしい徳がある。
 
そのため、阿弥陀仏から与えられる真実の功徳には正定聚と等しい徳がある、と表現されたわけです。
 
 
ところで、妙好人・おそのさまは
 
  機をみれば どこをとらへて 正定聚
 
  法にむかへば うれしはづかし
 
と詠まれたそうです。
 
私の中に善いものは無いけれども、この上なく素晴らしい法が与えられている・・・そんな他力念仏者の有り様がよく伝わってくる詩ではないでしょうか。
 
 
 
真実信心 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/真実信心
 
 
行人 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/行人
 
 
摂取不捨 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/摂取不捨
 
 
正定聚 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/正定聚
 
 
現生正定聚 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/現生正定聚
 
 
他力 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/他力
 
 
信心 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/信心
 
 
念仏者 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/念仏者
 
 
獲得 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/獲得
 
 
あみだぶつ 阿弥陀仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/あみだぶつ
 
 
光明 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/光明
 
 
極楽 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/極楽
 
 
浄土 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/浄土
 
 
おうじょう 往生 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/おうじょう
 
 
仏 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/仏
 
 
聖道門 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/聖道門
 
 
仏道 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/仏道
 
 
退転 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/退転
 
 
親鸞聖人 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/親鸞
 
 
凡夫 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/凡夫
 
 
一念多念証文 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/一念多念証文
 
 
臨終 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/臨終
 
 
いちねん 一念 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/いちねん
 
 
煩悩 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/煩悩
 
 
罪悪生死の凡夫 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/罪悪生死の凡夫
 
 
名号 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/名号
 
 
大行 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/大行
 
 
大信 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/大信
 
 
えこう 回向 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/えこう
 
 
妙好人 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/妙好人
 
 
機 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/機
 
 
法 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/法
 
 
浄土真宗聖典目次 WikiArc
http://labo.wikidharma.org/index.php/WikiArc:浄土真宗聖典目次
 
 
 
【今回の読み仮名】
 
真実信心‐しんじつしんじん
行人‐ぎょうにん
摂取不捨‐せっしゅふしゃ
正定聚‐しょうじょうじゅ
他力‐たりき
信心‐しんじん
念仏者‐ねんぶつしゃ
獲信者‐ぎゃくしんしゃ
阿弥陀仏‐あみだぶつ
光明‐こうみょう
極楽浄土‐ごくらくじょうど
往生‐おうじょう
仏‐ほとけ、ぶつ
聖道門‐しょうどうもん
仏道修行‐ぶつどうしゅぎょう
退転‐たいてん
親鸞聖人‐しんらんしょうにん
凡夫‐ぼんぶ
獲得‐ぎゃくとく
一念多念証文‐いちねんたねんしょうもん
臨終‐りんじゅう
一念‐いちねん
煩悩‐ぼんのう
罪悪‐ざいあく
名号‐みょうごう
大行‐だいぎょう
大信‐だいしん
回向‐えこう
妙好人‐みょうこうにん
機‐き
法‐ほう
 
 
 
 * * * * * * * * * * * * * * * *   
よろしければ投稿をシェアして頂けると有り難いです。
 * * * * * * * * * * * * * * * * 
 
 
【過去投稿のアーカイブ】
 
こちらで過去の投稿(1、信疑決判 ~ 15、聖人一流の教え)をお読みになれます。
amidabuddha18.com/kotoba-archive/
 
 
 
【聞法している方へ、ご案内】
 
・『ゼロからわかる浄土真宗』
浄土真宗が基礎からわかるホームページです。
http://amidabuddha18.com/
 
 
・note『死ぬのが怖い人へ』
私の聞法の記録です。
https://note.com/ryuun18/m/mdef818dfed16
 
 
・「南無阿弥陀仏」の文字が入ったスマホ用壁紙を作りました。
縦横比は以下の2種類。
・2対1 (iPhone11/11Pro/11Pro Max, iPhone XS/XS MAXなど)
・16対9 (iPhone5/6/7/8, Androidなど)
色はウェブサイトでよく使われる12種類。
こちらでダウンロードできます。
http://amidabuddha18.com/kabegami/
 
 
・安心論題の話
http://labo.wikidharma.org/index.php/安心論題の話
 
 
・光雲な毎日(立読みページ)
http://koun18book1.blogspot.com/
 
 
・note『信心獲得したい方へ(浄土真宗の救い)』
信心に悩んでいる方は、こちらのページがおすすめです。
https://note.com/koun18/n/ndbc737a85fa4
 
 
 
南無阿弥陀仏

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?