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平和とフライドチキン

体の底に横たわっている磁石のようなものがいつかの時を見計らってガタガタと動き出し、次の場所へ動き出す。

それが私にとっての平和からのさよなら

麻雀でいうならピンフの役目

ゲームの中では必死で平和を保とうと尽力し、平和を嫌い蝕むものを蹴り落とす

偉そうな国の大統領も鳩も私も、もしもアルカイダ組織に拘束され銃を突きつけられるとき戦争に終わる世の中と平和と選べるなら真っ先に平和と泣きつくだろう。そんな誰もが望む、その平和。しかし中身は空白で虚無感を醸し出している。それぞれに思う平和。家族が健康でいる平和、戦争のない世界平和、平和な日常、へいわ。繰り返すと呪文のようでどこか辺鄙な街の駅名にも登場しそうな名前である。

駅名にも使われるのならそれこそさぞ平和な街でおまわりさんも欠伸をかましている頃だろう。

そんな平和とは私にとって混沌でカオス。日常を脱することよりも日常の延長線上の場所に輝きを求める私は刺激を好み、たまに頂く暇とフライドチキンを心から味わう。

学生である今、平和な社会の実現論より平和な単位取得論を取る。平和は尊く誰もが望み、安らぎを得るための根底にあるもの、その平和は同時につまらなく、薄っぺらい。消しゴムで消せばかすが出るくらい自然であっけない。

だからこそその平和からさよならし、刺激的な街へ駆けていきたい。それが日本であろうが、タイだろうが、クロアチアだろうがブータンだろうが、アフガニスタンだろうが。心の弾むままに、磁石が動きだし引っ張る方へ、考えるよりも純粋で偽りのない重みを感じながら最後のフライドチキンを名残り惜しく見つめる。

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