やけどするならていおんで

桜の季節
表向く感情は今日もかったるい

あれだけ世界を冷やして凍えさせた”寒” はしらじらしく背を向け”暖”を寄せる

暑くもなく寒くもない
当たり障りのない嫌われない温度

中途半端な隙間風

層が軽くなった服を軽やかに着こなす人たちや鎖骨から香る春の色が目に障る。香る薄い優しさを纏う温度は風水的にもきっと良い方に進んでいる。

こんなことを考え始めたのは日本に帰ってきてから、人をよく見ようと、愛そうと、お正月の初詣で誓ってから。友人や家族はもちろんお世話になった総ての人、そしてこの先関わっていく人類全てが心地よい居場所を作るとき、隣に座ってコーヒーを淹れるように寄り添えるヒトになりたいと思っていた。進行形で今も。

もう一杯いかが?甘いパンもよかったらって 人様の家のこともお酒の話も戦争や平和の行く末も今日の夕食の話もしたい。想いを寄せる感情の波の強さは調節が難しいので、後悔ないように進めとだけ。欲望に真っ直ぐにと。


誰もが持つ虚無や絶望、劣等や憎悪の感情は私の側に置いてって欲しいし、弱い気持ちには弱さで返すのが私のスタンス。

低気圧で低刺激、
低温でじっくりと火傷させるために。

私という跡を残してなかなか消えない、面倒で魅力的なひとりのヒトになりたい。

まだ何処かに居ます 春はまだ。

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