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しあわせの引き出し

『しあわせの大きさ』は、きっと人それぞれだ。

「しあわせだ…」と、のんびりほのぼのとするものから、「うわ、なにこれ、しあわせ」と、驚きながらもその瞬間をかみしめるようなものなど、ほんとうに、きっと人それぞれだ。

ひとが「しあわせだなぁ」と感じるものもたくさんある。たとえば、嬉しいこと、楽しいこと、おもしろいこと、笑顔になれること。

これから書くのは、そんな『しあわせ』のおはなし。

『見えないけれど、ちゃんとそこにあるもの』の1つに、「しあわせの引き出し」というのがある。

嬉しかったり楽しかったり、おもしろかったり笑顔になれたり、そういうことが起こると、引き出しには、たくさんの『しあわせ』がたまるようになっている。

引き出しには、数の制限も、大きさの限界もない。

だから、どれだけのしあわせに出会っても、そのすべてを、引き出しに詰め込むことができる。なんてステキなんだろう。

そして、いつか、この世界に、長い長いおやすみをするとき、ひとはその引き出しをもって旅に出る。長い長い旅の途中で、ちょっぴり寂しくならないように、しあわせの引き出しをもって、歩き出すのだ。

【笑顔はつながる】と、だれかが言っていたけれど、本当にその通りだ。

旅を終えて夜空の星となったとき、引き出しから、しあわせが、あたたかい光となって空を照らすようになる。

そうして、まただれかのもとへ、『しあわせ』を運びにいくのだ。

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