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チームワークを後押しする3つの工夫

「チームワーク」とは、必ずしも社交性とかコミュニケーション力といった対人的スキルだけに依存するものではありません。ちょっとした工夫でチームのパフォーマンスが向上することがあります。

特に私は他人と接することが非常に苦手なのですが、それでも社交性をできるだけ行使せずチームワークを引き出すために最近意識してやっている事をまとめました。

1. 個人ではなく、チームと会話する (Broadcast)

作業依頼など利害関係・責任範囲の所在がチームになる内容は、チームメンバー全員の目に入るように発信するべきだと思います。口頭での1対1の会話とか、電話(通常の電話回線を用いて行う1対1の普通の電話)、CCの無いメールやチャットツールの個人宛メッセージなど、いち個人に対して直接メッセージングする方法は、できるだけ使いません。こうすることでチーム間での情報の透明性が担保されます。私はこれを"Broadcastすること"と、たまに言っています。

よくビジネスメールで「CCには部署のメーリングリストを含めること」というのは言われることだと思いますが、それと同じ話です。最近だと「Slackのダイレクトメッセージを使わないこと」というのがよく言われています。

参考:

会話ではなくメールやチャットとして発言することには、会話内容がデータとして検索可能になるという副次的効果もあります。そして、そのデータはメールやチャットを受け取った人全員に恩恵が得られます。「誰かが過去にこんな事を言っていたな」といって曖昧な情報から検索するシーンはたまにあると思いますが、そういうときも情報を受け取っている人が多いほど検索が容易になり、情報を集合知にできます。ただ、文章化というのは得手不得手に個人差があるものなので、会議で発言して得意な人に議事録を取ってもらい記録する、等の方法もあると思います。

もちろん、あらゆるコミュニケーションがオープンな場所で行われるべきだとは思いません。対人関係や個人情報に関わるものだったり、相手を厳しく叱責しなければならない時など、オープンにしてしまうとデメリットがあるメッセージは、慎重にやり取りするべきだと思います。また、他愛の無い雑談や飲みの誘いなどは、それも大切な事ではありますが全員が目を通す必要もありません。なんでもかんでも公開するのではなく「隠す必要のない会話はできるだけ個人間でクローズドには行わない」というのが大切だと思います。

ちょっとした依頼とか相談は直接口頭でした方が早いという意見もありますが、これについては一長一短あるので好みだと思います。ですが私は、個人宛の相談を「さきほど口頭で頂いたXXの件ですが...」とオープンなチャットに返したり、「その件、あのチャットルームでBroadcastしておいて」と伝えることが多いです。

逆の視点で、メッセージを受け取る側のあり方についても考えてみましょう。

メッセージを受け取る側の立場においては、Inviteされるチャットルームやアサインされる会議で開示される情報にはOwnershipを持つべきです。SlackのTimes部屋のような雑多な情報までも一字一句すべて目を通すべきだとは思いませんが、自分にメッセージが開示されているということは開示された情報を行使してアウトプットを向上させることに責任を持っている、という緊張感は必要だと思っています。情報発信者は大なり小なりリスクをのんでメッセージを公開していますので、リスクに見合うリターンの得られない情報公開には意味がありません。両者の大切な時間を使ってしまってもいるので、「時間を返す」方が良いと思います。

参考:

それはペナルティじゃないんですよ。「あなたはこの会議に出なくても大丈夫だね」「だから、時間を返すね」という考え方なんですよね。

2. 個人ではなく、チームで作業できるようにする (Collaboration)

Excelファイルを作ってメール等に添付して送る...のではなく、Office365 OnlineやGoogle Spreadsheetなどの共同編集可能なWeb Appだったり変更差分管理が可能なシステム上で作業し、そのパスを送るようにします。「チームみんなで編集可能な状態」をできるだけ保ちます。"Collaborationできる形式で"と言うことです。

私はエンジニアであり、普段「Git」を使ってプログラムの変更差分を記録し、チームメンバーに内容のレビューを依頼し、OKだったら変更内容を取り込んでもらう、というフローを行っています。これもプログラムが個人の物ではなく「チームみんなで編集可能な状態」になっているという意味では同じ事です。

最近はGoogle AppsにMicrosoft Office編集機能が追加され、たとえばGoogle Drive上にアップロードしたExcelファイルをGoogle Spreadsheetで直接.(.xlsx形式のままで)編集する事もできるようになりました。通常のOfficeファイルであってもCollaborationがやりやすくなっています。

参考:

たとえば、作成して既に共有したExcelファイルに対して、ちょっとした誤字修正が必要になった場面を思い浮かべてみます。

メールに添付して送っていた場合は、誤字修正して再度相手にExcel添付して送る必要がありますが、送信相手がすでにファイルを編集してしまっている場合は誤字修正をそのまま受け取ることはできません。編集内容を統合して最終的にひとつのファイルにする作業が発生します。すると修正前のファイルの方を編集してしまって相手の変更内容が欠落してしまったり、そういう事が起きないよう修正版であることを明示するためにファイル名を「重要機密資料_完成版.xlsx」のように変更して共有しなければならないかもしれません。これは、ファイルを2人で共有しているにもかかわらずファイルが個人でしか作業できない状態になっている事が問題です。

Office Online等で共有されていれば、URLを開いて勝手に修正すればいいだけです。それも、そのファイルの編集権限が共有されているチームメンバーであれば誰がやっても良いのです。Office OnlineやGoogle Appsであれば変更履歴や変更者も記録されますので、もし誤った変更をしてしまい切り戻さなければならなくなった場合の対応も可能です。このように、ファイルをできるだけチームで作業できる状態に保つ事で、生産性が向上します。

特にOffice OnlineやGoogle Apps等はURLのリンククリックだけでファイルを開くことができ、重たいOfficeアプリケーションを起動する必要がないのも利点です。

3. 個人ではなく、チームの責任にする (Integration)

たとえばチームメンバーがミスをした時、

・メンバーがちゃんとしていればミスは起きなかった(他責思考)
・自分がちゃんとフォローしていればメンバーはミスしなかった(自責思考)

どちらかの考え方になる事が多いと思います。

ですが、例えば私はエンジニアなのでよくプログラムを書いては不具合を起こす、という事をするのですが、エンジニアが起こした不具合を他職種のチームメンバーが責任を取れるか、と言われれば難しいです。逆も然りで、セールスやプロモーションチームでの問題をエンジニアの私がどうしろというのも、実際いくら考えても難しい時があります。

ここで責任の範囲から人や職能・職位といった枠を取り払って、チームという枠に統合してみて、チームがどのようにデザインされていればリカバリーできるのか、を考えると問題解決の可能性が広がる時があります。

・人員が足りないので採用を強化しよう
・ミスしやすい環境になっているので職場環境を改善しよう
・教育体制に不備があるのでメンターを付けよう
・負荷のかかりやすい業務アサインになっていたので、チーム構成を変更しよう

責任の範囲をチームに広げるには、もちろんチームで責任を取れるような状態を普段から作っている必要があります。そのためは、今まで挙げたようなメッセージはできるだけBroadcastしたり、データをCollaborationできる状態に保つことが有効になってきます。

ここまでBroadcast、Collaborationと、格好良い横文字で表してきたので、この「責任の範疇をチームに広げること」も何か一言で言いたかったのですが..."分業"の対義語で"統合(Integration)"が良いかな、と思ったので、今後なにかあった時はそう呼ぶ事にします。

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