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いいかげんな珈琲屋について

変わってるよね。と思われたいし、そう思われるような生き方をこれまでもしてきたように思う。人と違うような生き方に憧れていたし、目立つことで自分がそこにいられるような気分になれる。というのを無意識のうちに考え行動していたのが学生時代のように思います。

あまり過去なんて気にしないようにしていますが、友人と話していたり、ふと思い出すタイミングがある。なんとも言えない学生時代を過ごしてきたと自分で言うのもなんだけれど。

大学生なんてバイト戦士として日々活動していたし、俗に言う遊ぶをやってこなかった。別に遊ばなくていいんだけど。友達たちと夜通し飲み続けたり、変なところにドライブしたり。そんなちょっとあの時にしかできないようなことをやっておけばよかった。という後悔はいくつもある。

僕の人生観がガラッと変わったのは大学2年生の頃。それまでの自分とは打って変わって、ガラリと全てがひっくり返ったような気がした。お金に対する考え方。これからの未来について。読書の量。そして圧倒的に考えるようになった。(といっても今でもぽけーっと過ごしているけど)。それまでは資格をとって就職をする。という建前を言い続けていたが、就職活動はつまらなかった。

僕にとっては大学の就職説明会のために、学年全体がスーツを身にまとい説明を受けるなんてことは違和感でしかなかった。なぜスーツを着て集まる?面接でもないのに。と。思いつつもスーツは着ていたんだけど、反抗心から靴下だけは黄色で行ったり、ネクタイを締めずに行ったりした。そのくらいといってはダメだろうけど、僕は嫌だった。嫌なら嫌と言わなきゃこれからさき生きていけないと感じていたから。何が楽しくてやってんのか分からなくなるとつまらなくなる。楽しけりゃ良いと思います。

珈琲いいかげんのスタンプ

例えば未来の自分を想像して楽しそうだから今は嫌だけど就活頑張るとかね。それはとっても良いことのように感じる。でも僕は就職をしたいと思わなかったからか楽しめなかった。コロナ禍だったから面接は数が少なくて直接最終面接の会社もあった。その一社だけ僕は面接に行ったのだけど、受かろうと思っていなかったからカバンも持たずに手ぶらで面接に向かった。当たり前だけど落ちましたよ。でも良いんです。

それから色々とあって内定をいただいた行きたかった会社も辞退して、僕は海外を放浪するという夢に向かって、お金を貯めることにした。祖父母からはなにをやってんだ。と言われた気がするけどそんなこと知ったこっちゃない。というか今までありがとう。でも海外行ってくるわ!くらいの軽い気持ちで次のステップへと走り始めた。皆が仕事を始めた4月。僕は大学時代からやっていたスーパーマーケットで引き続き働きながら、コンビニの夜勤をやり、ホテルの夜勤をやり、間で短期バイトをして働きまくった。それでなんだかんだあって海外に飛び立ち無事お金を使いまくって1ヶ月半で帰ってきた。

それからは珈琲屋をやりたいと願い始め、毎日珈琲を飲み続けた。気づけば200グラムの小さな焙煎機を買って外で囲いを作って焙煎していた。気づけばそれが500g→1kgの焙煎機へと進化して行って、今ようやくお店を始める手前まできた。(まだ物件も決まってないけど)僕の夢が1つ叶う瞬間はもう少しというわけ。お金も借りなければやっていけないだろうし、遊んでいる場合ではない。でもやりたいことなのでとにかくやる。

親友との朝活も幸せなことだ

今日は休みだったから珈琲屋へ行った。僕が勝手に師匠だと思っている方のお店へ。僕の中では最強のお店だと思っていて、3回しか行ってないけどすごい。とにかくすごい。何がすごいかというとメニューがない。メニューがないから座ったら何したらいいか分からない。そしたら「浅めか深めかどっちがいいですか?」と聞かれるのでどちらか答える。あとは待つだけ。写真禁止。SNSへのアップ禁止。このルールを守らない客もいるらしいけどそんな客は2度とこないといっていた。

とにかく珈琲と向き合う時間ができる。空間と店主の所作で時間が作られる。僕はこんなにかっこいい珈琲屋はないと思っている。他の珈琲屋がダメとかそんなことを言っているつもりではなくて、ただここの珈琲屋がかっこいい。憧れる。僕はアイスコーヒーを作るのが嫌いだ。自分で飲むのもあまり好きではない。だからアイスコーヒーをメニューから消そうとさえ思っていて、まあ勇気が出れば消すけど。みんな結構アイスコーヒー飲むしな。と思っているところ。僕はホットコーヒーでやりたい。浅煎りも美味しいけど苦手なので僕が焼くのは深煎になる。見た目は真っ黒。でも美味しい。そんな珈琲を焼き続けようと思っています。

トーストとか出したいけどさ、1人だときついのかなとか思いつつ、暇なら出ます。メニューはできれば作りたくないけど。というかいずれは憧れる店を自分で作り上げるしかない

小さなお店になると思う。だけど来年には店を開ける。珈琲屋として初めて独立してみる。独立は怖い。とにかく恐怖でしかない。でも楽しみ。なんとなく計算してみたら生活費も含めて月に20万円はかかるので、60万円くらいは最低売上がないと欲しい。週1でお店を休むとしたら26〜27日店が開く。1日で割ると2.2万円くらいはいる計算になる。おっと恐怖でしかない。珈琲屋が1日いくら売っているのかなんて知らないけど、ぶち怖いですよね。

最低の売上を目指すけどそれでもきつい時はコンビニでバイトしてでも食い繋ごうと思っています。これもちゃんと書いておく。最悪は朝6〜9時でコンビニバイト。そのあと10:00〜19:00で店を開ける。の繰り返し。店を開けて1番やりたくないことは店を閉じること。それを回避するために少しでも次月へと繋いでいく必要がある。初めはもしかしたらやばいかもしれない。お客さんが0人。そんな日々が続くかとしれない。それでも続ける。僕にできることは美味しいコーヒーを焙煎してそれを飲んでもらう。気に入っていただけたら豆を買ってもらう。その繰り返しでしかない。メニューも値段もまだ全然決まってない。

金木犀も、もう枯れ始めた

僕はいいかげんな珈琲屋を作り上げていくので皆様にとって心地よい場所になれたら良いと考えています。仕事前の嫌な気持ちを。仕事後の疲れの癒しを。休みの日の憂鬱感など全て僕のところに来て解消してもらえたらいい。いいかげんな適当なことだけ考えてあまり悩みすぎず、嫌なことを嫌と言いやりたいことをやりたいと言う。ただそれだけの場所でいい。明日の楽しいことを考えて、次の旅行のことを考えて、恋人のことで、未来のことで。たくさんお話ができたら嬉しいし僕も楽しいぜひうちの店へ。珈琲を飲みに来てくださいな。

なんかここって面白いよね。を経験してもらえるような店づくりで。流行りに乗らず、違和感があるなら取っ払う。素敵なアドバイスは1度きこう。でも最後は自分の店だから自分で決めよう。よし。明日も頑張るぞ。

珈琲いいかげん 将太郎

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