不思議なお便り

 1月末のこと、突然、HPに問い合わせがあり、九州に暮らす大人の女性からレッスンのお申込みをいただいた。ところが、もう数日後にはフランスに転居されるとのこと、その前に1週間だけ神奈川県のご実家にて過ごされているようで、その間のレッスンご希望。どういった経緯で私にご連絡をくださったのかとても不思議だったけど、インターネットが底なしに人との繋がりを作ってくれること、その幅広さに感動した。すると数日後、ピティナ(PTNA)のいと彩都ステーションの代表をされている中尾亜紀先生よりメールがあり、私のことをご紹介くださったと知った。なるほど!と経緯がわかった。

 レッスンの内容は、その方がフランスにて子どもに向けたワークショップを展開していきたいとのことで、私が自分の教室主宰で行っているワークショップの内容など、集団で行う「ワークもの」をとのリクエストをいただき、画用紙を使った演習、布を使ったもの、オーボール(おもちゃ)を使ったもの、など、一緒に試演してみた。そして現代の音楽教育に影響を与え続けているマリー・シエーファーと弘前大学の今田匡彦教授共著の「音探しの本~リトル・サウンド・エデュケーション」とポーリン・オリヴェロスの「ソニック・メディテーション~音の瞑想」からいくつかの作品をご紹介した。実際に私自身、今田匡彦教授とお目にかかり、演習も生で拝見と体験しており、「ソニック・メディテーション」もポーリン氏のお弟子さんにあたる方のWSを九州大学にて体験することができた。現代研究の良いところは、研究の第一人者と行動を共にしたり交流させていただけることだ。

 1歳のお子さまを連れていらしていたので、最後は私の娘(1歳)とも対面。その明日にはフランスに発たれた。見ず知らずの方が、旅の途中で下車し立ち寄ってくださったこのご縁は、風のようにあっという間で、まるで映画のワンシーンのようだった。フランスでのことをまた聞かせていただく機会を楽しみにしている。

*写真は2018年夏に行った教室主宰のワークショップの様子バレエの先生をゲストにお呼びして、音と身体で遊んだ会。



 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?