2017年ベストアルバム10選+番外いくつか

 年も明けて三が日も過ぎたことですし、2017年の個人的なベストアルバム(とその他いくつか)を挙げてみます。カウントダウン方式ですが順位は割と適当です。

10位:kamome sano『eutopia 2045』

総合情報
 年の瀬に滑り込んできた大物。カモメさんならではの煌びやかな音とキャッチーなメロディで全曲インストながらポップで聴きやすいかと。上記リンク先で全曲聴けます。リリース時期が違つてゐたら順位も変はつてゐたかも。

9位:Yunomi『ゆのもきゅ』

Amazon →Bandcamp
 年の瀬に滑り込んできた大物その2。題名通りYunomi氏とnicamoq氏のコンビで既発のシングルとEPの曲+新曲で再構成されたもの。和風なテイストのあるアッパーめなトラックと切なさを感じさせる歌詞がよいです。

8位:Persefone『Aathma』

Amazon →Bandcamp
 アンドラ公国出身のバンドだとか。プログレッシブなメロデス。ピアノやキーボードを大胆にフィーチャーして静と動の対比でスピリチュアルな世界観を見せてくれます。特にどの曲が刺さるとかではないんですがアルバム全体のまとまりがよいと思ひます。

7位:渡部優衣『vivid station』

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 声優枠。ミリオンライブの横山奈緒のイメージが強かつたので(地声も近いし)声が全然違つてゐてびつくりしました。奈緒の声より癖が無くて普通にポップアルバムとしてよい感じです。いや奈緒は奈緒で好きなんですけど。

6位:金庸太『ギタロマニーの凱旋』

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 クラシックギターのアルバムはいくつか聴いたんですが個人的にはこれが一番でした。非常に技巧的にも関はらず「技巧を聴かせる」といふより「曲を聴かせる」といふ感じなのが好感度高い。素人の意見ではありますがもつと評価されるべきと感じます。

5位:KUNIKO『J.S. Bach: Solo Works for Marimba』

Amazon →Linn
 日本を代表するパーカッショニストと言つていいでせう、KUNIKO(加藤訓子)氏によるバッハ演奏。2016年のクセナキスでも思つたのですが「歌ふ」やうな要素を排してひとつひとつの打鍵(と呼ぶのか?)を「配置して構築する」やうな演奏なので、好き嫌ひは分かれると思ひます。安らぎが無い。でもそれがこの人の持ち味だと思ふし僕は割と好きですね。

4位:Outrun The Sunlight『Red Bird』

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 この辺りから上位といふ感じです、個人的に。ポストメタルやジェントと呼ばれるジャンルかと思ふのですが、ほとんど「泣き」と言つていいぐらゐメロウ。ヘヴィネスは割と薄いのですが、この叙情感は独特のものだと思ふので僕は買つてゐます。

3位:佐々木恵梨『Period』

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『プラスティック・メモリーズ』主題歌の時から好みだつたのですが、アルバムも期待を裏切らない出来でした。個人的にはアルバム曲の私的な感じが結構好き。ただ僕が好きなかういふタイプのシンガーが割とみんなスピリチュアルな方に行つてしまふのはどうしてなんでせうね……

2位:Maison Book Girl『Image』

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 2017年はブクガ飛躍の年でした。出た音源は全部良かつたしライブも(見た限りでは)全部すごかつた。元元変拍子や独特の音作りで独自の世界を見せてゐたグループですが、このアルバム辺りから「アイドル」といふ枠を逸脱し始めた気がします(10分のインストとか入つてるし)。このままもつとメジャーになつていつてほしいですね。

1位:Ne Obliviscaris『Urn』

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 プログレッシブ・エクストリーム・メタルの雄、3作目。前作までの「激越と叙情の融合」を更に推し進め、確実なテクニックに基づき激越が叙情を、また叙情が激越を引き立てながら構築美を見せる構成になつてゐます。ベースの脱退が懸念材料でしたが、今作でもうねりながら全体を支へるベースは健在で心配無し。このまま突き進んでいつてほしいと思つてゐます。

番外

 以下は諸諸の理由で10選には入らなかつたけれど紹介しておきたいものをいくつか選んでみました。

・THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 全般 →Lantis
 全体で言ふなら10選全部合はせたより聴いてゐた気がします。ただアルバム1枚選ぶといふのができなかつたので。これから追ふなら現在進行中のMASTER SPARKLEシリーズやMILLION THE@TER GENERATIONシリーズ、もしくはミリシタ実装でお気に入りの曲が入つたものから入るのがいいかな、と思ひます。ただ初期のCDは特に音質(マスタリング)が悪いのでドラマ無しで曲だけならハイレゾ配信のものの方がいいかも(前にふとCD音源の『Happy Darling』を聴いたら大袈裟でなく耳を疑ふぐらゐ音が悪かつた)(最近のはそこまででもない気がします)。

・colate+kamome sano『Goodbye, Friend』 →総合情報
 2016年発、colate氏とkamome sano氏によるスプリットアルバム。全編様様な女性ボーカル。カモメさん自身が「渾身の」と言つてゐた(とTwitterで見た記憶がある)だけあつてすごくよいです。配信版でもDLSiteで買ふとライナーのPDFが付いてきます(他は知らない。Bandcampとかでも付いてくるのかな?)。

・Esperanza Spalding『Radio Music Society』 →Amazon
 2012年発。この人のことは割と最近知つたのですが、ベーシストとしてだけでなくシンガーソングライターとしてもすごく才能に溢れてゐると思ひます。最近作の『Emily's D+Evolution』もよいんですが、こちらのアルバムは多少ジャズ色が強い味が出てゐて、かつキャッチーなので好み。

・沼倉愛美『My LIVE』Amazon
 10選に入れるか最後まで迷つたもの。迷つた結果声優枠を渡部優衣氏にしたのでこちらで。表題曲の歌詞(本人作詞)によく表れてゐるのですが、全体的にかなり屈託のある感じが、少し憂ひを感じさせつつパワフルな歌声とよく合つてゐてとても好きです。

・The Surrealistofficial
 まだアルバムを出してゐないので。ジャンルとしてはプログレッシブメタルやジェントに近い範疇かと思ふのですが、ハーモニクスを多用したギターフレーズが独特で美しい。Animals As A Leadersを繊細にした感じといふか。歪んだ轟音ギターではないのでむしろコテコテのメタル好き以外に受ける気がします。

 だいたいこんなところかなあ。あまり新譜を出た瞬間に買ふといふ習慣が無いので年次で選ぶのは難しかつた気がします。まあ年次とかで区切らないともつとわけわからなくなるんですが(1年前のこととか忘れてるので)。
 来年もやるかどうかは未定。まあ気が向いて記憶があつたらといふ感じですね。では。

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