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震災の記憶を次世代に

なかなか寝付けないでいた深夜1時を少し過ぎた頃、枕元に置いていたスマホとタブレットから、突如として大音量の警報音が鳴り、驚いて飛び起きました。その瞬間は何が起きるのか理解できずにいたところ、「地震がきます」という音声とほぼ同時に揺れはじめました。強い横揺れとともに家中に不気味なきしむ音が響きわたり、照明が左右に大きく揺れ、私は倒れてきそうな物を手で抑えながら揺れが収まるのを待ちました。その間は10秒ほどだったでしょうが、とても長く感じられました。日向灘を震源地に最大震度は大分県や宮崎県などで震度5強。私の住む熊本市北区は震度4と表示されていましたが、体感としてはもっと強く感じられました。

2016年の熊本地震を思い出しました。あの時、4月14日の前震と16日の本震だけでなく、強い揺れは何度も何度も襲ってきました。揺れ始める直前の、地響きが徐々に迫ってくるあの恐怖感は、今も忘れられるものではありません。その経験があるとはいえ、とっさにとった行動は、これまで重ねてきた防災訓練とはかけ離れたものでした。

先週の1月17日は阪神大震災が発生した日でもありました。あれから27年が過ぎ、その後に東日本大震災や熊本地震などもあったからか、報道でとりあげられることが少なくなったと感じたばかりでした。歳月の流れとともに記憶が薄れるのは、心の傷を癒やすためには必要なことなのかもしれませんが、ただの忘却は同じことを繰り返し、防げるはずの被害を防ぎきれないことにつながりかねません。

余震と、コロナの感染拡大で不要不急の外出自粛を呼びかける声が気にはなったものの、あらためて2016年の記憶を心に刻もうと阿蘇方面に向かい、熊本地震震災ミュージアム・旧東海大学阿蘇キャンパスを訪れました。私と同じような考えを持ったのか、多くの人が訪れていて、特に小さな子どもを連れたご家族を見かけました。震災の記憶は、自らに刻むだけでなく、次の世代にも引き継いでいかなければならない貴重な教訓です。

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