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社会問題に切り込む作品に期待

最近、テレビドラマを観ることが本当に少なくなりました。

というよりもテレビ自体を観なくなったといった方が適切かもしれません。観なくなった理由は、ひとことで言えば『面白いと感じない』から。売れ筋の俳優をとりあえず使い、ストーリーは薄っぺらな『視聴率狙い』が見え見えの番組に辟易しているからです。とはいえ、そんな私も若い頃は『月9』、もっと若い子どもの頃は『赤いシリーズ』や『太陽にほえろ!』、『熱中時代』などにハマっていたので、単に歳をとっただけなのかもしれませんが(笑)

そんな私が久しぶりにハマったのが、WOWOWオリジナルドラマの『前科者』。2話で一つの物語であり、現在4話目までが放送されました。主人公は保護司役の有村架純、前科者は石橋静河と大東駿介がそれぞれ演じました。ネタバレするようなことには触れませんが、俳優の演技がそれぞれ真に迫り、激しく心を揺さぶられる作品です。なにより、普段はあまり光の当たることのない保護司に焦点を当て、社会問題に正面から切り込んでいます。有村架純も華やかさを消して、「コンビニでバイトしながら保護司を務める地味な女性」を見事に演じきっています。

そもそも皆さんは保護司ってご存知ですか?実はこのドラマの原作は漫画で、『ビッグコミックオリジナル』で連載中だそうです。その単行本には「保護司とは、罪を犯してしまった者の更生を社会奉仕の精神で助ける国家公務員。ただし報酬は一切なく、あくまで民間人のボランティアである」とあります。私は以前、更生保護活動に携わった経験があり、とても重要な役割であることを認識していたことから余計に関心を持ちました。

高視聴率は期待できない=万人受けしないテーマなのかもかもしれませんが、だからこそ秀逸な作品が生まれるのだと思います。これからも、視聴率や人気に振り回されず、ましてや権力に媚びることもなく、社会問題に深く鋭く切り込むような作品が、世に送り出されていくことを期待したいと思います。

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