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人口100人高齢化率46%~山間地からの挑戦~

こんにちは。
Happy Care Life株式会社代表の中林正太です。

毎回毎回、記事を書かなければ。と思いながらも、なかなか筆(パソコンだから指?)が進まず、書きたいことばかりが増えている今日この頃。
そんな中、毎日1,000文字以上のブログを書く!ということを実践している若者に出会い、これは負けてられんな。と、今頭の中を整理して書き始めた次第です。

さて、今回の記事は、約2年前に書いた【廃校になった分校をCafeにした話】の続きとなります。

我ながら面白い取り組みになってきておりますので、是非とも最後までご覧いただければ幸いです。

1.春日交流会の開催

「何とかこの場所を残したい」との想いからスタートした分校Cafe haruhi ※以下haruhi(詳しくは過去の記事をご覧下さい)。
カフェの計画を始めた時から、もともと学校だった場所を活用させていただくのだから、地域へ還元していくのは当然だと考えていました。
そこで2018年6月から、月に一回のペースでスタートしたのが「春日交流会」です。

どういったものか?というと、春日地区に住んでいらっしゃるご高齢者をお呼びしての食事会のようなイメージです。

春日交流会をやり始めて3回目の集まりのことでした。
僕が「今後どういったことをやっていけばいいか?」といったような問いを参加者の皆さんに投げかけた時に、皆さんの口から出てきたのは”春日地区に対する危機感”でした。

春日地区に住む皆さんは、当然春日地区のことが好きで、少子高齢化によりどんどん人口が減っていくことに対しても何とかしたい!との気持ちはあるものの、自身も高齢になってしまい何もできない。というもどかしい想いを持たれていたのです。

そこで僕は提案しました。
『労働や、人を集めることは僕がするので、皆さんの知恵や知識を貸してください』と。

この日を境に大きく動き始めることになるのです。

2.春日地区について

春日地区は日本三大美肌の湯で有名な【嬉野温泉(外部リンク嬉野温泉観光協会)】より車で約15分の山間地。
2020年現在、約50世帯100人の方々が生活をされていらっしゃるのですが、高齢化率46%と半数近くがご高齢の地域となっております。
自然豊かな場所で、以前は農業や林業が盛んに行われておりました。

春日分校(現分校Cafe haruhi)の御衣黄桜という緑色の花を咲かせる桜の木が有名で、日独戦争の帰り道、地元の兵士が中国より持ち帰ってきて、春日分校のグラウンドの片隅に植えたのが由来だとされております。

また、秋には”春日渓谷”や”春日大明神の大イチョウ”といった紅葉スポットがあり、その美しい姿を一目見ようと多くの観光客が訪れます。

3.ワークショップの開催

さて、春日交流会を開催して3回目。
皆さんの知恵と知識を貸してください。との僕の提案に、春日地区の皆さんから『喜んで協力する。』との答えを頂きました。

そこでまず最初にやり始めたのが”高菜を育てること”
ちょうど時期的に高菜の植え付けを行うタイミングで、交流会に参加された方のお一人が、荒れた畑をどうにかしたい。との話をされたことから、手始めに高菜を育てて、春に高菜付けのワークショップをしよう。ということになったのです。

結果として、無事に高菜を収穫し、ワークショップまで開催できたのですが、その流れの中でそれ以上の収穫がありました。

それこそが【むかし美人の会】の発足です。

4.むかし美人の会

ここ最近では【むかし美人の会】というネーミングも定着しつつあるのですが、初めてこの会の名前を聞いた人からは決まって「センスがいい!」と褒めていただきます。

まさにこの会の名前を聞くだけで、楽しい会なのだろうなと想像できるネーミング。
そして何より、このネーミングの素晴らしいところは、春日地区の皆さんの中から出たネーミングだというところです。

ワークショップをするにあたり、会のネーミングが必要ですねと投げかけた時に、参加者の中のお一人が半分冗談で言われた言葉。その言葉を僕が見逃すわけもなく・・・
皆さんの承認を受けて、正式に【むかし美人の会】が発足することとなりました。

それにしても、何度読んでも良いネーミング。

5.活動内容

むかし美人の会の活動内容は多岐にわたります。
そもそもが、春日地区を盛り上げたい。という想いからスタートした交流会から生まれたもの。
ですので、まず第一に、haruhiで開催されるイベントに、むかし美人の会として出店していただき、郷土料理である”だご汁”の販売や”おむすび”の販売をしていただいております。
その味はとても好評で、毎回大盛況。その売り上げは、いつか春日地区で必要な時のために積み立てることとしております。

次に、むかし美人の会の皆様の要望にお応えして、haruhi厨房の勝子さんによる料理教室も行っております。
クリスマスの日には一緒にグラタンを焼いてプチクリスマスパーティーを行いました。

更には、3か月に一回の旅行。
こちらも皆さんと一緒に行きたい場所を話し合い、季節に応じて紫陽花の見学に行ったり、牡蠣を食べに行ったり、イカを食べに行ったりと、とても楽しいイベントとなっております。

6.地域全体の活動へ

そんな活動をやっているうちに早1年が経ち、毎回の集まりでは、冗談がこれでもかというくらい飛び交い、こんなに楽しい会はなかなか無いのではないかと本当に自慢したいくらいの会となりました。

むかし美人の会の方々から「あれをやりたいこれをやりたい」との意見も自然と出るようになり、先日は”ゴキブリ団子”なるものを作りを行ったり”焼き肉のタレ”作りを行うまでの関係性となりました。

そしていよいよ、次のステージへと向かいます。

それはむかし美人の会の皆様の力をお借りして、haruhiを拠点とした地域全体への活動へ進むこと。

7.ありのまま春日~うれしの美しの山PROJECT~

2019年末のこと、地域全体のブランディングをするべく、むかし美人の会の皆さんはもちろんのこと、佐賀県庁の職員、嬉野市の職員、そして、ブランディングの専門家の方に集まっていただき、数か月に渡り打合せを行いました。

そこで生まれたのが【ありのまま春日~うれしの美しの山PROJECT~】
春日地区のありのままの美しさを伝えるべく、現在ホームページの製作や、耕作放棄茶園から採れた茶実油を使い、石鹸の商品開発を行ったりしております。
これまた一大プロジェクトで、将来たくさんの方々に注目される活動になるだろうとの確信があるほど、魅力的なプロジェクト。

ありのまま春日ティザーサイト(※ 外部リンク)

その詳細は、また今度ゆっくりと書いていけたらと思っておりますので、是非とも楽しみにお待ちください。

8.理想の実現へ

この場所を活用すると決めた時から思い描いていた理想。
4年間掛けてようやくその理想の入り口に今、立っています。

これまでやってきたことが正しいのか、他にももっとうまいやり方があったのか、それは僕にはわかりません。

ただ、一つだけ言えることは

人口100人高齢化率46%~山間地からの挑戦~ は確実に前に進んでいるということ。

これからも色んな壁があると思います。
けれど、どんな壁であろうと、関わってくださる皆さんと一緒になって乗り越えていけるはず。
今ではとにかく、ワクワクしかありません。

一見無謀とも見えるこの挑戦。
どうか引き続き、温かい目で見守りください。

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