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星が見下ろす星鏡

はじめに

この記事は、バーチャルYoutuber事務所 .LIVE(どっとライブ)主催のイベント『星物語』、ならびに同イベントで発表された楽曲『星鏡』についてのネタバレを多分に含みます。
初視聴の感動を味わいたい方は、以下のリンク先へGO!

『星物語』チケット購入ページ
『星鏡』Youtube Topicページ(合法だよ!)

『星物語』のアーカイブ期間は4月16日いっぱいなのでご注意を!!






『星物語』最高だったよね、というお話

マジのマジのマジのマジで最高のイベントでした。

わりと長いことどっとライブを応援していながら、ことイベントとなると財布のひもが固くなる人間だったのですが、初の箱全体イベントとなれば親を質に入れてでも見なきゃなるめぇ、と即購入。あのときの俺よ、その判断は間違っていなかったぞ。

具体的な良かったポイントとしては

  • メリーさんちっちゃかわいい~~~~~~~~

  • 白馬MC!

  • ピノ様お歌上手くなりすぎワロタ😡😡😡😡💢💢💢💢

  • 卒業生のオリソンカバーありがたい……

  • ご、ごんごん!!?!?!!???!?!?

  • みりくるんが歌うめめめの『アリエス』というエモ

  • 白馬デュエット!!

  • イチャつく白馬!!!!

  • 全員で歌う『またあした』

  • 個性が出まくるメッセージカード

と枚挙に暇が無いわけなのですが、すべてをここに記すには余白が狭すぎるため、本記事においてはどっとライブ全体曲『星鏡』に絞ってお話させていただければと思います。



ステージとしての『星鏡』

正直、始まる前から期待している部分はありました。初の全体イベントだし、運営もメンバーもかなり力を入れて事前の宣伝をしているようでしたので、このイベントは何かデカい爆弾が、おそらくは新曲の発表があるぞ、と。
イベント中のMCでもそれっぽい匂わせはありましたから、実際に「次は新曲です!」と言われたときも「やっぱり来たか!!!!」と、ある程度の余裕を持って受けとめることができました。


そして、幕が開く。


予想に反した暗いステージ。
ピアノのソロから入る静かなイントロ。
『星鏡』というシンプルな曲タイトル。
徐々に盛り上がるメロディーが一瞬鳴りやみ、照らし出された中にいたのは、

統一衣装に身を包んだ、元アイドル部5人の後ろ姿。

衝撃でした。腰は椅子から浮き上がり、瞳孔は倍くらいに開かれました。辛うじて叫び出さなかったのはご近所に配慮したからではなく、自分の声で曲をかき消さないためです。

無粋ながら補足を入れると、2020年のGWに行われた長時間配信リレー企画が終了する際、事務所内グループ:アイドル部の全体楽曲・統一衣装の制作が決定したとの発表があったのです。とはいえ当時はコロナ禍の真っただ中。公式から「情勢を見ての進行」とのアナウンスもあり気長に待っていたものの、2021年春、アイドル部は10名中5名の活動終了を伴いつつ全員が卒業し事実上の解散。楽曲・衣装制作の約束は間に合わなかった……のですが。
まさか、こんな形で目にすることができるとは。

打ち震えている間にも曲は進み、サビに入るタイミングで揃ってターンを決め、正面に向き直る5人!!
はーーー!?かっこよすぎかーーー!?
そして終盤に差し掛かり、間奏が終わりラスサビ直前、次々に右手を空に掲げる5人!!!!
はーーーーーーーー??!?!?!??かっこよすぎかーーーーー!??!??!?

そう、この『星鏡』、曲調といい歌詞といい衣装といいダンスといいカメラワークといい、とにかくすべてがかっこいいステージでした。
それはさながら、目まぐるしいVtuber業界の荒波を4年に渡り戦い抜いてきた、彼女たちの生き様を表すかのように。
後に本人たちも触れていたとおり「あまりアイドルっぽくない曲」はしかし、間違いなくどっとライブのテーマソングであると、ステージが終わる頃にははっきり理解していました。

事務所全体曲でありながらもお披露目の場を元アイドル部(現在では「1期生」と呼ばれることが多い)の5名に託した采配も含め、ファンの見たかったものが存分に詰まった最高のステージでした。



楽曲としての『星鏡』

イベント終了後にも興奮冷めやらず、各種プラットフォームで配信が開始された『星鏡』を購入(税込200円は実質無料)して、耳にダイオウイカができるくらいに聞き倒しました。
ここからは、歌詞について自分なりの解釈を記していきますが、自分は音楽についてはド素人であること、またあくまで個人的な解釈にすぎないことは予め宣言しておきます。

歌詞はTwitterよりお借りした下記を参照してください。

まず大前提として、この『星鏡』はどっとライブそのものを歌った曲であることは間違いないでしょう。

先ほど「Vtuber業界の荒波」と書きましたが、どっとライブ、特にアイドル部が見舞われたのは、その中でもかなりのビッグウェーブだったように思います。それは、ひょっとしたら波に巻かれて浮かび上がれないかもしれない、と思うほどに。

Bメロの歌詞

どうして どうして
生きる価値や その意味を
何度も 何度も 探す

は、この曲の中でも際立ってインパクトのあるフレーズです。もし自分の友人が生きる価値や意味を何度も探していたらかなり心配になるでしょう。どしたん、話聞こか?

ここでの「生きる」や他の箇所の「生きて」は心臓を動かす生命活動のことではなく、「Vtuberとしての生=活動」のことを指しているのではないかと理解しています。波に揉まれている最中、自分の価値や意味を問い直してしまっていたとしても何ら不思議ではありません。

しかし、彼女たちは前を向きます。

胸に抱いた想いを叫び、信じた道を疾り、躓いたって "生きて" いく。

そして、2番にはもうBメロは存在しません

張り裂けそうな心を叫び、格好悪くてもあがきもがき、前へ。

歌唱後のMCでも

「私たちどっとライブが皆さんと一緒に歩んできた軌跡を振り返り、そしてさらに強く前へ進んでいこうという想いを込めた楽曲です」

『星物語』より、花京院ちえり

とあったように、辛かった過去を切り捨てるわけでは無く、呑み込んだうえで進んでいくという姿勢。だからこそあのBメロの歌詞なのであり、しかし一度きりのBメロなのでしょう。



『星鏡』とは何なのか

さて、ここまでひとしきり歌詞を見てきましたが、そもそもタイトルの『星鏡』とはいったい何を表しているのでしょうか。


歌唱後のMCではもう1点、楽曲に対して下記のような言及がありました。

この曲は、バーチャルという不確かな夜空で輝く一つ一つの星が、水面に写って鏡のように映し出された情景をイメージしています。

『星物語』より、カルロ・ピノ

星が何を指しているのかは、言わずもがなどっとライブ所属のメンバーのことでしょう。古くはファン作成のMADに端を発する記号ですが、今回のイベントだけでもロゴやグッズ、公式HPなど様々な場所で出演者と星を対応させて演出しています。

では、その星を映す「水面」とは何か?

星が輝いているのは「バーチャルという不確かな夜空」です。
であれば、水面はバーチャルと対比されるもの、すなわち人間世界=我々ファンのことではないでしょうか。

我々は夜空の星たちを見上げ、その光を楽しんでいます。
では、その星々はどうやって自分たちの輝きを知るのか。
それは、見下ろす水面に映し出された自身の姿を確認できた時ではないでしょうか?

かつて起きてしまった大きな波は、水面に波紋を広げ、夜空を映すことも難しい状態でした。

濁らず波立たず、夜空の鏡となることで、あの星のように光り続けることができるなら。
星たちがどれほど美しく輝いているのかを伝えられているのなら。

そのとき、この『星鏡』という楽曲は本当の「どっとライブ全体曲」と言えるのかもしれません。



まとめという名の照れ隠し

さて、一時のテンションに任せて書きなぐってまいりましたが、実際のところは分かりません。
一部、ないしは大部分が「運営の人、そこまで考えてないと思うよ」な内容でしょう。

それでも、楽曲から何を受け取って何を考えたか、それは僕だけの自由です。
そして、こんな長文を書かせてしまうだけのパワーを持った楽曲・イベントであったこともまた疑いようのない事実です。

この文章を読んだあなたも、同じように何かを受け取ってもらえたら嬉しく思います。

そしてまだイベントも曲も視聴していないキミ!!!!
視聴していないにもかかわらずこんなところまで読んでくれたそこのキミ!!!!!!!

まだ間に合う!!今すぐイープラスへGOだ!!

乗るしかない、このビッグウェーブに!!!!!!

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