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【通勤電車の詩@帰り道】暗闇を照らすオアシス

帰宅途中の電車の窓から景色は見えない。
真っ暗な闇に家の窓灯りが点々しているくらいだ。
そんな色もなく流れる世界に、一瞬だけ明かりを灯す建物がある。
コンビニだ。

現場での夜間作業が終わり、社有車で会社に戻る道中、ぼくらにとってコンビニはなくてはならない。
コンビニを探して暗い夜道を走る。
どこにでもあるようで、探すと案外見つからない。
それでも暗闇に煌々とした明かりが見えたとき、何とも言えない安堵を感じる。

トイレを借りてからコーヒーを買って一息入れるのだが、こんな明け方まで仕事をしている人が他にもいると思うと、疲れた体に少し元気をもらえる。

夜中にお客さんは来ないし、24時間も開店している意味があるの?
そう思う人もいるだろうが、夜の暗闇を照らしてくれているだけでぼくは感謝している。


▼「通勤電車の詩」はこんなふうに生まれました▼

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