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ぼくの心に住まう赤髪のシャンクス

ぼくは、基本的に心の中に「赤髪のシャンクス」を住まわせている。ジャンプコミックスのONE PIECE第一巻を読んだことがある方ならお分かり頂けると思うが、シャンクスが酒場で山賊のヒグマにちょっかいをかけられるシーンがある。

シャンクスは、山賊に酒やら何やらぶっかけられててもヘラヘラと笑って済ますのだが、主人公ルフィはその姿に情けなさを感じてシャンクスに嫌気がさす。その後、別の日に再び酒場にやってきた山賊たちがシャンクスたちのことを馬鹿にするのだが、それを聞いたルフィが怒って突っかかるのだ。結局、まだ幼き日のルフィは山賊に手も足も出ず殺されそうになる。そこへ登場するのが航海から帰ってきた赤髪海賊団。傷ついたルフィを見てシャンクスが放った一言がこちら。

いいか山賊…おれは酒や食い物を頭からぶっかけられようが つばを吐きかけられようが たいていの事は笑って見過ごしてやる ………だがな‼︎どんな理由があろうと‼︎おれは友達を傷つける奴は許さない‼︎‼︎

※ONE PIECE第一巻参照

基本的にぼくは、このマインドを大切に日々生きている。いや、さすがに酒や食べ物をぶっかけられたりつばを吐きかけられたらキレるけど、そういうことじゃなくて大体の事は笑って見過ごすようにしている。

例えば、友達がひたすら他人の愚痴を言っていたり、癇に障るようなこと言ってきたり、舐めたようなこと言ってきたりしても大体のことは笑って見過ごすか、笑わないとしても軽く流すようにしている。

これは、甘さでも何でもなくて、実は心の中では「もういい大人なんだから、こっちがいちいち言わなくても物事の良し悪しの判断は自分でできるよね」と思っている。つまり、他人の愚痴ばかり言っている自分は聞いてもらう人にどう思われているか、愚痴ばかり言う自分は人としてどうなのか、そういうことをちゃんと考えたうえで言ってるんだよね、ということだ。

空気が読める人や察しが良い人、もしくは自分の言動を客観的にきちんと省みることができる人は、「あ、今の発言は良くなかったな」とか「嫌な思いさせちゃったかもしれないから改めよう」と思える。もちろん自分の言動に対して相手がどう感じたかなんて、気にしないほうがこの世は生きやすいことこのうえないのだけれど。

しかし調子に乗るやつは、「この人は何を言ってもただ聞いてくれるし、何も言わないから大丈夫だ」と思って、自分の言動を改めない。ひどい人は、何も言わないぼくに対して不要なアドバイスや勝手な考えを押し付けるなど、こちらを見下すような発言をすることもある。それでもぼくは、「そうかな」「なるほどな〜」と言う。

そして何かをきっかけに「もうこいつの話聞いてたら自分がダメになりそうやな」と感じたら、スパッと関係を断つ。その都度「そういうこと言わないほうがいいよ」とか「今の一言ちょっと嫌やったな」と言ってあげられたらいいのかもしれないけれど、そこまでお人好しじゃない。言わないとわからないようなことや直さないようなことは、たとえ言ったとしても直らないし繰り返すと思っている。

「言わなきゃわかんないよ」って人もいると思うが、こちらからすれば「言ってもわからんやろ」だ。それでも言うべきだと言うなら、それはぼくとその人の相性が良くないってだけ。別に直してもらおうと思わないし、関係を断てば済む話。そこまで進んでようやく「あっ」と気づいても、時すでに遅しなのだ。

恋愛面でも同じで、どこからが浮気か問題とか浮気されても平気か問題とかよくあるけれど、前提として浮気すんのはもちろん暗黙のルール違反。でもどこからが浮気とか浮気しても平気かどうかとか、そんなこと自分の常識で考えてっていう。良い大人やねんから、やっていいことあかんことの判別くらいできるでしょっていう。

逆にいえば「キスまではセーフ」って思ってるなら、それは「どうぞ、知らんとこで勝手にやってください」という感じ。でもこっちはセーフって思ってないから、バレたときは知らんでっていうスタンス。そっちが常識の範囲で自分で判断したってことは、自分の行動にちゃんと責任持ってるってことやし、その後何があったとしても文句言う権利ないよって思う。それでも理性保てない人とか押しに弱い人もおるんよな〜。知らんけど。

こういう話したら、大体冷たいとか怖いって言われるんやけどね。でも当たり前のことしか言うてないと思うんやけどな。俺はただ誠実でありたい。

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