毎日びびらせようとしているかのように「大阪の感染者数が過去最多を更新」と、誰からも賞賛されない記録更新のニュースを嬉々としてーー実際に嬉々としているわけではないがそう感じてしまうーー報道し続けるお昼のワイドショー。

もちろんワイドショーに限った話ではないけれど、どのチャンネルに変えても見かけるのは似たような評論家やコメンテーター気取りの芸能人たち。世間を笑わせてくれるはずのお笑い芸人ですら、苛立った表情・口調で感染対策や政府のやり方などについて話している。

毎日飽きもせずネタ切れもせず誰かに向けて話してはいるけれど、どうせぼくらがやるべきことは自粛と我慢と決まっている。ニュースを見たって沸いてくるのは苛立ちや不満ばかりで、ポジティブな気持ちになんてなれやしない。

そんな日々だから、今まで全く観なかったドラマを観るようになった。「リコカツ」と「大豆田とわ子と三人の元夫」おもろい。

それでもふとニュース番組を観てしまうと、どこかの政治家や医療のお偉いさんが会食とかパーティをしていることが問題視されていて、やっぱりモヤモヤっとしてしまう。アーティストのライブやスポーツの大会が中止・延期されるなかで、オリンピックは強行しようとしているなんてあまりにも滑稽だ。

お昼ごはんを食べるときまで、そんな話を聞いていたんじゃ美味しいものも美味しくなくなる。だからお昼は決まって、ヒルナンデス!を観る。ヒルナンデス!はいい。メンバーみんな仲良さそうで和気あいあいとしているし、観ていて明るい気持ちになる。

「あぁ、俺はヒルナンデス!みたいな人間になりたいなぁ」とふと思った。言わなくていいことを言ったり、不必要に誰かを煽って不安・不快にさせたりしないで、いつも平和的でできるだけ笑って楽しんで、会える人や近くにいる人と思い合いながら、優しさを与えられる、そんな人間になりたい。

そう思うんです。