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複数の視点を併せ持つ人に憧れる

憧れる・かっこいいと思う人が何人かいる。ネット上でそのような人を見れるようになったのは、SNSの良い側面だろう。

勝手にファンとなっているのは、あかしゆかさんや最所あさみさん。

憧れているだけじゃ意味ないので、共通点を考えて過ごしてみた。
その結果、たどり着いた1つが「視点」の話である。

人は「意味の世界を生きる」と言われているように、同じ物事を前にしても、そこで生まれる感情・ことば・行動は1人1人違っている。

しかし、違うとは言ってもいくつかのベクトルは存在する。そして、このベクトルの違いは視点の違いによるものが大きいんじゃないか、と思っている。

恩田陸著の『チョコレートコスモス』に以下のような一節がある。

響子には持論があった。彼女が好きな役者には三つの目がある。役者自身の、個人の目。それを客席から観る客観的な目。そして、その両方を少し高いところから—もしくは、少し深いところで分析する第三の目。この三つの目をバランスよく持っていると感じられる役者が彼女の好みだった。
(引用:新潮文庫『チョコレートコスモス』恩田陸)

これは役者である登場人物の言葉だが、この3つの視点は日常を過ごす我々にも言えるのではないだろうか。

(内容等は割愛するけれど、恩田陸作品の中で上位に入る作品です!『蜜蜂と遠雷』が好きな人はぜひぜひ読んで欲しい。)

この3つの視点は…
①自分の視点 ②相手からの視点 ③それを俯瞰するメタ視点
の3つとなる。改めて要素として出すと「まぁそんなもんか」となるけれど、この全てを持って過ごせている人は少ないと思う。

日々過ごす中でも、①と②を持っている・意識している人は多いが、③を持っている人は少ない。

しかし、個人的には③が最も重要なのではないかと考えている。

もっと言うと、①と②と③を同時に意識できるのが良いのではないだろうか。

なぜこれが重要なのか。
それは「人は何かしらの集団に属さざるを得ない」「どのような集団も1対1の人間関係の織り重なりでしかない」という2つの持論が関係している。

どのような組織・社会であっても因数分解すれば、個人間の人間関係でしかない。こう言うと、大局観は必要でなく、個人間の関係だけに着目すればいのでは…?と結論を出せてしまうが、逆に見ると、この人間関係が重なっていく様子をイメージすることも大事だと言うことになる。

働く中でも、趣味の活動でも、家族といるときでも、恋人といるときでも。

自分や目の前の相手との関係で視界をいっぱいいっぱいにするのではなく、組織や社会という大きな話で思考を埋めて目の前の人を疎かにするのでもなく。

自分と相手を大事にできないやつに社会を語る資格はないと思うし、大局観もないままでは、1人1人を大事に出来ないとも思う。

この両方を同時に考えられるようになると、人としての深みが出るんじゃなないかな。自分がかっこいいと思う人たちに共有しているのはこの点な気がする。

今はどちらかでいっぱいいっぱいになってしまうけれど、少しずつ少しずつ同居させていきたい。

そんなことを考えながら過ごす令和2日目です。

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