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㉚今だからこそ考えてみたい。ジャッキー・チェンがハリウッドで成功したわけを。

前回,前々回の記事はこちらになります。
㉘ではスタッフ、出演者の紹介、㉙ではアメリカと日本で行われたプロモーションの内容などを書きました(^^)

今回は作品の評価ですが、その前に少々撮影周りの話を

作品を観ていて、どうしても目に付いてしまう部分があるんですよ。

ジャッキーの髪型がコロッコロ変わる

うん、今までも多少 髪切った?などシーンによって髪の長さなどがそろっていなかったりするのは香港映画ならでは~などと大目に見ていたんですよね。大まかな髪型はさすがに変わる事なかったから。

しかし「メダリオン」では髪型はおろか、髪色までもがシーンごとにガラリと変わったりする。

何があったのかしらん?と少々調べてみたところ

英語版の「メダリオン」Wikipediaでは

Filming took place August 2001, in Dublin, Ireland. Production took a break while Jackie Chan shot 'The Tuxedo', and production resumed in Asia later that year.[9][8] Filming took place in Dublin Castle, and in the Wicklow countryside.[10] The filmmakers had initially planned to shoot scenes in Australia but were convinced to film in Dublin instead.[8]

撮影は2001年8月、アイルランドのダブリンで行われた。ジャッキー・チェンが『The Tuxedo』を撮影する間、制作は中断され、同年末にアジアで再開された[9][8]。 撮影はダブリン城とウィックローの田舎で行われた[10]。 映画制作者は当初オーストラリアでシーンを撮影しようと思っていたが、代わりにダブリンで撮影するよう説得された[8]。(DeepL翻訳)

撮影自体は2001年にアイルランドのダブリンで始まっていたようですね。しかし途中で「タキシード」の撮影があり中断。年末には香港で撮影が再開されたのかな。>その間にあんなにコロッコロ髪型変わったのかw 濃厚な4ヵ月過ぎない?w

アイルランドの映画やTVの情報をお届けしているIFTNでも撮影開始が報じられていますね。まだ題名が「Highbinders」と呼ばれている頃のようです。アイルランドで初の大規模なアジア映画の撮影という事で注目されていたようですね。リー・エヴァンスとのオフショットがあって相変わらずサービス精神が凄い✨

というわけで作品の評価などを

おなじみロッテントマトの評価は

低いーーーーw(まあ個人的には納得)
トマトメーター17%、オーディエンス27%

※トマトメーターは評論家による作品の評価、オーディエンスは一般の方々の評価となっております。

評論家の方々で目立った感想は
・ジャッキーのファンはがっかりするのではないか
・ワイヤーを使った超人的に見えるアクションが不評だった
・(多分やっているアクションが今までと違ったのもあって)
 ジャッキーのアクションに期待が持てなくなった感じ

一般の方々での感想は
・馬鹿げた映画、ひどい映画
・リー・エヴァンスの演技が不評
以上の感想が印象的でした。


ついでなので、日本の評価も

Filmarksさんのサイトです。こちらの皆さんの感想によると
・ジャッキーにメダルの力は必要ない
・ワイヤーアクションに興ざめ
・ジャッキーにはCGもいらん
・いつも通り
・楽しかった
・面白くないかと言われればそうでもない(そこそこ楽しめた)
・ジャッキー版「ゴールデン・チャイルド」

こんな感じですね~最後のジャッキー版ゴールデン・チャイルドは私も感じましたね。神秘の力を持った少年と、その力を借りる主人公という図が重なります。

「ゴールデン・チャイルド」 主演:エディ・マーフィー
こちらの作品も面白いので是非~

ワイヤーアクションの話も日米両方共に出ていて、どちらからも不評のようでしたが実はこのアクションには「メダリオン」の撮影に入る前、
2000年に公開された「グリーン・ディスティニー」が大きく影響していると思います。

ワイヤーを使った超人的なアクション。武侠映画ですね。
それに加えて絵巻物のような美しさを備えた映像美。世界各国で大ヒットとなりました。
アクション監督:サモ・ハンはそれを踏まえて「メダリオン」にワイヤーアクションを取り入れたのかも知れないですね。


もう少し深堀りしてみる

インターネットの中のアーカイブ記事を閲覧できるサイトWayback Machineの中の「メダリオン」の記事。
アメリカのこういうとこ好きですね。ネット中の消えてしまいそうなものもちゃんと保存して下さっている。

記事内ではフレッド・アステア、チャーリー・チャップリン、バレエダンサーに例えられています。>やっぱりフレッド・アステアと重なる部分が多いと感じられているようですね

フレッド・アステアについては、こちらの記事に書いています。よろしければ~

アメリカの方々はジャッキーの事をサイレント映画やミュージカル映画の系譜にいるという印象の方が強いようですね。そしてジャッキー1人で縦横無尽に動き回るハリウッド作品を観てみたかった。(実はアメリカの観客もそう願っていたのかな)>あ、私の妄想からの仮説です。お間違えのないよう

しかし当時のジャッキーには人種的な壁なども依然として存在し1人での主役は興行収入も見込めない。だからバディの相手が必要なのだけど、制作側とも観客側ともかみ合わなかった。本格的なハリウッドでの低迷期が訪れた頃かも知れないですね。

しかも今作で初めてジャッキーとタッグを組むことになった英皇電影。こちらもアメリカとの合作(とはいえ英皇電影が音頭を取っている状況だったのだと思います)この作品をヒットさせて、香港映画の素晴らしさをアピールしたかったのかな?その部分も上手くかみ合わなかったのかなと思います。

20分以上の削除シーン

実はこの作品には20分もの削除シーンがあるんですけど
「Highbinders」から「The Medallion」へと題名が変更される過程で、メダリオンへ焦点を当てるためにカットされたと。

いや~あくまでも私の感想なのですが、カットシーンを含む全シーンを観た方が物語的には良く理解できたし面白かったと思います。カットシーンを含まないと唐突に場面が変わってしまうシーンがあって謎だらけに思えたので💦

以上です!!次回の作品はとうとうアレか?!

最後まで読んで頂き、ありがとうございます(^^)

私はジャッキー・チェンを良く知らない、最近知ったばかりの方へ向けて記事を書いていきたいな~と思います。 メリケンコさんのYouTubeで訳詞を提供しております。そちらもどうぞ https://www.youtube.com/c/moriatomerikenko/videos