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④今だからこそ考えてみたい。ジャッキー・チェンがハリウッドで成功したわけを。

連続した記事になるので、マガジン作ってみました。以前の記事はこちらから読めます。是非是非~


しかし今回は作品の紹介というよりは、次回アメリカ進出への挑戦は「プロテクター(1985)」になるのですが

「キャノンボール2(1983)」から「プロテクター(1985)」までの間にあった事を書こうかなと思います。

その間に完成し、公開された作品といえば、「プロジェクトA(1984)」と「スパルタンX(1984)」

まずは「プロジェクトA」から

以前、キートン、ロイド、チャップリンなど何十年たっても人々を笑わせることのできるハリウッドの無声映画の王様たちを愛してきたことについて話したの覚えてるだろ? 初期の無声映画の偉大な芸術家たちは喜劇の開拓者であり、その後にやってくる人々のために、映画の基準を作ってくれた。  
人々が忘れがちなのは、この偉大な喜劇王たちがある意味では、最初のアクション・ヒーローでもあったということだ。  I AM JACKIE CHANー僕はジャッキー・チェン より

ジャッキーならではの視点だと思います。サイレント映画時代の3大喜劇王をアクション・ヒーローと言っている所が。

普通そんなこと思わないでしょ。アクションといったら必ず対戦相手がいて、勝敗がつくものが第一にくるはず


I AM JACKIE CHANー僕はジャッキー・チェン、これは買いだぜ!!

新品だと9,000円近くするのか💦やっば💦

定価2,800円なのに💦


撮影期間は「プロジェクトA」と「キャノンボール2」って重なっているようなんですが(プロジェクトAの撮影を中断してアメリカへ飛び、短い期間で「キャノンボール2」を撮影したようです)

この本によると、「ドラゴンロード(1981)」でバスター・キートンへの敬意を表したオマージュシーンを作ったとありまして

既にやってたw しかしそんなシーンあったかな?


ちゃ~ちゃらっちゃ~ ちゃ~ちゃ ちゃーんちゃーんちゃん♪

当時爆発的なヒット作↑「レイダース/失われたアーク(1981)」を観て、このような映画(この作品でもサイレント映画のオマージュシーンがあるようです)を作ってみたいと思い

脚本家のエドワード・タンが「プロジェクトA」のストーリーを作ってきたとあります。

このアイデアを気に入ったジャッキーは、サイレント映画へのオマージュシーンを盛り込もうと色々なアイデアを出したら

こうなったと。


ところで時計台のシーンじゃないですけど、シャンデリアぶら下がるシーンあるじゃないですか。あそこは「雨に唄えば」のオマージュシーンです

ジーン・ケリーも大好きなんですよジャッキーって。「シャンハイ・ナイト」でもオマージュシーンがあるように

「雨に唄えば」も面白いので機会があったら是非~



さて、「プロジェクトA」が大ヒットとなった後

ゴールデン・ハーベストはジャッキー、サモ、ユン・ピョウ3人そろった映画を作ろうと画策していたようですね。

監督は、予定通りの日程&予算内で仕上げる事に定評のあるサモ・ハンに白羽の矢が。

ジャッキーの事ばかり追っているとわからなくなるけど、ジャッキーはゴールデン・ハーベストの予算を大幅に上回る金額を使っていたんじゃないか?という事でもある。ジャッキーからしたら良い作品にするために必要な予算(予定外のものがいっぱい発生した)という事なんだろうけど。ちゃんと予算以内に収めてくれるサモのような監督はやはり貴重だし重宝します。ジャッキー同様に大事にされますよ。

この時にサモの中では「香港映画を世界に届ける」という思いがあったようで

「ドラゴンへの道」で、初めて香港映画としてローマロケを敢行したブルース・リーに追い付け追い越せの気持ちがあったんじゃないかなと(実際、本の中でローマロケの事も上げていたようだし)

この辺りのやり取りは、ジャッキー自身にも確実に大きな影響を与えてますよね

そして3人揃い踏み&冒険活劇の作品が誕生

この映画の成功はゴールデン・ハーベストをびっくりさせたようですね。

しかし

本の中にも書いてはあるんですが、3人で一緒に作品を作っていく事には限界がある事を感じていたと。

どっちの気持ちもわかるし、起こるべくして起こるものだと思いますね。

※一応説明しておきますが、サモ、ジャッキー、ユン・ピョウは3人とも中国戯劇学院出身で、そこで京劇や武術を学んだ仲間。ジャッキーにとっては家族と同等、もしかしたらそれ以上の存在なのですが年下のジャッキーの大活躍を見て特にサモは良い思いを持っていなかったようです。

そんな「スパルタンX」の成功の次に

「プロテクター」が来るんですね~


ちょっと余談なのですが

I AM JACKIE CHANー僕はジャッキー・チェン を読んでて

「ファースト・ミッション」シリアスでほとんどアクションシーンがないという異色の作品を、果たして観客に受け入れられるかどうか疑問視していたゴールデン・ハーベスト&ジャッキーですが

この映画によって新しい可能性が開けると主張し、意見を変えなかったのはサモだったと

しかし日本で公開される時にはアクション追加されてますね(駐車場のシーンとか。出演陣が豪華すぎるw)

サモ、意見を変えずに進めてくれてありがとう!!(大感謝



いや~でも、

「プロジェクトA」(香港:1983年12月公開 日本:1984年4月公開)

「スパルタンX」(香港:1984年8月公開 日本:1984年12月公開)

こんな短い期間で公開されてたのか!!正に香港映画黄金時代✨



最後まで読んで頂き、ありがとうございます(^^)

私はジャッキー・チェンを良く知らない、最近知ったばかりの方へ向けて記事を書いていきたいな~と思います。 メリケンコさんのYouTubeで訳詞を提供しております。そちらもどうぞ https://www.youtube.com/c/moriatomerikenko/videos