私のための物語

☆うたた寝夢の記録記事です☆


『わからないことがあるなら教えてあげるよ。私の勉強にもなるから、そうしなさいって先生も言ってたし。』

彼女はそう言って、私の机に手をついた。

『あー。ありがたいが😅実はわからないがわからないから、質問できないのよ😅
頭悪いし、きっと教えてもらっても無理だわぁ😅
ありがとう。ごめんね。』


『わからない。が、わからないってどういう事??』


『うん。えっとねぇ…。あはは😅説明できる…かな?』


『あはは😆おもしろ~い✨じゃ、わかるところ、解ける問題はどのへんかな?多分、随分前のところから理解できてないのよ。そこから教えてあげる☺️』


そうして彼女との勉強会が始まった。


基礎の基礎から、理解できてなかった私。

進級は無理かもなぁ。と、先生にも言われてた。


でも、彼女、教え方も上手だし、ちゃんと理解できるまで根気よく教えてくれるの。


彼女のおかげで、なんとか追試を免れるようになってきた。


『すごいじゃない!毎回、ほぼ0点だったのにね😂』


『マリーシャの教え方がうまいからだよ。勉強が楽しくなってきたし、私、馬鹿じゃなかったんだ〜☺️って、思えるようになって…。嬉しいの。ありがとう☺️』


『あなた、馬鹿じゃないよ。理解するのに少し時間がかかるだけよ。』


彼女のお陰で、私は知ること、疑問を持つこと、考えること。が楽しくなっていった。

わかるようになると、

あれ?これってこうすれば出来るよね?

これって、ソレよりこっちを使ったほうがうまくいくんじゃない??なんて事も言えるようになった。


以前はただただ、唸り声を上げ、もうわからん😭と、よく泣いていた。

そんな私を、彼女は優しくなだめながら、根気よく教えくれた。


今では、頭の良い彼女と対等に話せるようになってきた。

物凄く嬉しかった。

私の先生。私の良き友人。


賢い彼女

私を馬鹿にしなかった彼女

優しい彼女

いつも明るい笑顔の彼女


彼女は私の憧れだった。


中間期テストで、私は最高得点を取った。

これまで良くて平均点だったのに。

凄く嬉しい!

彼女に報告しなきゃ!!!


お昼休み、彼女を探して校内をウロウロする。

あ!見つけた!


『お~い!マリーシャ!!見てみて!!!凄い点数取れたー!!!』

答案用紙をヒラヒラさせながら、彼女のところに近づいていこうとした。


彼女はチラっとこちらに目を向けたが、そのまま友人たちと行ってしまった。


気づかなかったのかな?



「おい、ロナン、お前凄いじゃないか!」

振り返ると、先生がニコニコしていた。

『先生…。マリーシャのお陰で、勉強が楽しいです☺️先生が、マリーシャに教えるように言ってくれたんですよね?ありがとうございます✨』

「いやいや。君たちは、良いライバルになると思ったんだよ。彼女、人をやる気にさせるのもうまいしな。

君は、頭はいいのに、やる気がなかっただろう?

入学時はあんなにやる気に溢れていたのに。」

☆☆☆

(ちょっと賢いからっていい気になるなよ)
(バカなくらいが可愛げがあっていい)
(勉強したって、無駄。卒業したら結婚するんだから、そこそこでいいのよ)
(一流の〇〇になるなんて、あんたには無理)

そんな事も言われてたな。

知ること。
出来ることが増えること。
ただそれが楽しかったのに。

体調が悪くて、成績が落ち始めた頃

(ほれ見たことか。あんたの実力なんてそんなもんさ。いいのよ、いいのよ。そんなに無理しなくても。
いいじゃない。帰ってきて、家業を継いでくれる人と結婚して、子供産んで、のんびり過ごせばいいのよ。出る杭になっちゃ駄目よ。)

そんな事を言われた。

無理してたのかな?私。
疲れちゃったな。
誰も応援してくれない。
応援されないこと、続けるのは悪いこと?

あぁ。

応援されたい。認めてもらいたい。と思って頑張ってたのかも。

なんだ…。本当は、勉強するのが好きだと思い込んでただけかも。

子供の頃、体が弱くて学校に行けない日が多かった私。

家でコツコツ勉強したわ。
久々に登校した日は、テストだった。テストは満点で、コツコツやってて良かった☺️これで皆に遅れることなく勉強できる✨と、嬉しかった。

なのに…

『おい、お前カンニングしたろ?』『学校休んでるくせに、成績がいいなんて変だろ?あんなに難しい問題、授業受けてないのにわかるわけ無いじゃん』

一部の子達からそんなふうに言われるようにった。

『そんな事、言わないでよ!ロナンは、コツコツ一人で頑張ってたのよ!』

そう言ってくれた子もいたけど、私をかばうと、その子も嫌がらせをされるようになって、だんだん私の周りには人がいなくなっていった。

しんどかったな。あの頃は。

成績良くて、いじめられるくらいなら、もうやらなくていいか。


記憶が重なり、どんどんやる気が無くなっていった。
そんな時、マリーシャが声をかけてくれたんだ。

☆☆☆

あれから2週間。

マリーシャを見かけるけど、避けられてるみたい。

クラスメイトが、
『バカだと思ってたあんたに抜かれて、悔しかったんじゃない?』
って。


え?そんなわけないじゃん。

でも…そうなのかな?
心がモヤモヤする。
チクチクする。

帰り道、マリーシャを見かけた。

急いで彼女の所へ行き、声を掛ける。

『マリーシャ!あなたのお陰で、この間のテスト、満点だったよ!ありがとう!また、勉強教えてくれる?一緒に勉強したいの!』


振り返った彼女は、厳しい口調で


『もう自分でできるでしょ?私なんかいらないわよね?一人でやれば?』


そう言って、足早にその場を去った。


私がバカだから優しくしてくれてたのかな?

バカじゃない私は、嫌われるのかな?



なーんか。色々面倒くさい。
同じこと繰り返してる気がする。
でも。
バカなりに楽しいこともたくさんあったしな。
いいのか。それで。
卒業できればいいや。
卒業できないならやめればいいか。

ただただ、ぼーっと過ごす。
そんなに興味のない話に合わせて笑う。
いいんだ。これが私。

平均点取れるくらいにはなったし。 まぁ、良かったよね。
コツもわかった気もするし。

あれからどれくらい経った?

随分長い時間に感じる…。季節も変わったしなぁ…。


バタバタバタっと大きな足音が聞こえてきた。

足音の聞こえる方に目を向けると、マリーシャが怒った顔でこちらを睨みつけている。

手には何か紙を握りしめている。

『ちょっと、あんたっ!!!これ、どういう事よ!!!』

近づいてきて、手に持った紙を私に投げつける。

この間の小テストの答案用紙…?
あれ?私のだ。え?何?

『30点?!あんたバカにしてるのっ??!』

マリーシャは、怒りに震えてるように見える。

わけがわからない。

ポカーンと口を開けて、マリーシャの顔を見ていたら、

『もういいっ!知らないっ!!』

と言って、彼女は走って教室を出ていく。

慌てて私は追いかけた。

走りながら、
『待って!待って!!!何で怒ってるの?わけがわからない!!』
彼女に聞こえるように大きな声で言った。

彼女に追いついた私は、彼女の腕を掴んだ。

彼女は泣いている。


『悔しかったのよ』
『でも大切に思ってたのよ』
『怖かったの』
『ごめんなさい』


何を言ってるんだろう?

とりあえず、泣いてる彼女を引っ張って、人気のないところにあるベンチに腰掛けた。


『勉強を教えるの、とても楽しかったの。
どんどんあんたがわかるようになって、成績も上がってきて、マニアックな話もできるようになって、深いところまで話せる友だちができた!って、凄く嬉しかったの。

嬉しかったけど、あんたが私を飛び越えて、どんどん遠くに行ってしまうような気になって、怖くなったの。
もう、私を必要としないんじゃないか?そう思ったら、いらないって言われる前に、いらないって言っちゃえ。と思って。

私のことなんて気にせず、どんどん伸びていくんでしょ?と、思ってたら、全然違うじゃない。

私はバカでいいんです〜。なんて顔して、ボケーッとしてるじゃない。何だか無性に腹が立って…。』


マリーシャは、まだ泣いてる。


『何で私の答案用紙もってたの?捨てたのに。』


『先生に呼び出されたのよ!このくしゃくしゃになった答案用紙を見せられて、《お前達、一緒に勉強してるんじゃなかったのか?ロランは、最近この調子だ。何があったんだ?》って。

私より賢いくせに。

ちょっと教えただけで、どんどんわかるのに。

目立つのが怖い。だからやらない。

そう思ってたでしょ?

一緒にいるようになって、それも感じられなくなったから、もう大丈夫なんだ。と思った。

そう思ったら、私のほうが怖くなって離れた。

でも離れたら、前のあなたにもどっちゃって。

できる人なのに!何でまた諦めちゃうのよ!と思ったら、腹が立って。』

泣いてるマリーシャの背中をなでながら、
『…嫌われるくらいなら、出来ないまんまいいと思ったの。
やっぱりバカは放っておけない。って、思ってくれるんじゃないかな?
また仲良くなれるなら、それでいいって思った。』

『ほんとにそれでいいと思ったの?』
マリーシャが私の目を見つめている。

『…。良くない…かも。出来る。わかる。をもっともっと増やして、もっともっと、一緒に学べる仲間がほしい。』


マリーシャは、何事においても、一番になりたい気持ちが強かったと言っていた。
たった一度だけだったけど、私に追い越されたのはショックだったらしい。けれど、良いライバルができた喜びも同時に感じていたと言っていた。

でも、それ以上に、一番じゃないお前なんかもういらない。って言われるんじゃないかって事が怖かった。

と言っていた。

私は、マリーシャが教えてくれたことで、できる自分になっても良いんだ。と思えるようになった。

できる私になることで、マリーシャに喜んでもらえると思ってたし、マリーシャがそんな感情を持つなんて思いもしなかった。

どうしたらいいのかわからなくて、出来ない子になれば、また、マリーシャが声をかけてくれるかもしれない。なんて思ってた。けれど、私の本心は、《共に学べる仲間がほしい。》だったのだ。

カタチは違えど、どちらも必要とされない恐れがあったのだと思う。

☆☆☆

私達はまた、前のように一緒に過ごすようになった。

言い合いになることもたまにはあるけど、でも、もう大丈夫。

学生生活を終え、互いに違う道に進んだけれど、今でも良き友人である。

離れていても、そばにいる大切な人なのだ。


☆☆☆


うたた寝した時に見た夢。

半分起きてて、半分寝てる時の夢。

面白い☺️

魂の記憶だね。

時々読み返したら面白いかもなー。また何かのヒントになるかもなー。と思ったので、noteに残しておく😌
読みにくかったかもしれないけど、最後まで読んでくれた、そこのあなた✨
ありがとう🙏✨💕



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