ブログ記事(vol.15)回復できたという喜び

回復できたという喜び (Vol.15)
2015年11月15日

みなさま、ご無沙汰していますがお元気ですか?

更新が予定してたよりも、ず〜っと遅れてしまい
先日ブログを定期購読してくれている叔父に
電話で「もう、ブログやめたの?」
と聞かれるは、読者の方にも更新がなく心配されて
いらっしゃる方々がいて、本当に申し訳ないです。

「ドイツ双極性障害年次会」という学会がドイツの
エッセンというところで開催されたので、
参考になる情報が得られるかもしれないと思い立ち、
9月に参加してきました。

学会はかなり勉強になり、最新の研究情報から過去の
歴史まで「双極性障害」に関わる広い知識と情報を得る
ことができて、かなり満足でしたが、まだ自分自身が
「治りかけてすぐ」のいわゆる「病み上がり」 で
長時間移動したので、身体が堪えたのか、10月はじめに
少し調子が落ちました。

やばい… また激鬱エピソードに逆戻りかも?!

…と、心配になって、すぐに担当の精神科医に電話で
連絡を取り、様子を伝えました。

すると、先生が「完全回復の前兆だろうから、何も考えず
赴くままにゆっくり生活して」とアドバイスがありました。
評判のいい有名な先生で、恐らくかなりご多忙なはずなのですが、
電話をかけると毎回すぐに対応していただけて、尚且つ
しっかり話を聞いてくれて、丁寧に説明もあるので、本当に
助かっています。

やはり「腕の良い医者」がいれば、無駄な時間もなく、
目に見えるように回復することができるんだと再確認です。

その後、予約していた診察の時にここ一ヶ月の経過を伝えました。

するとその話を聞いて、先生が
「様子をうかがっていると、恐らく脳内のセロトニンの量は
通常に戻って安定期に入っているから、別の抗うつ剤に
変えましょう」 と言われました。

新しいお薬を服用するとなると、副作用が怖いな〜…
なんて思って、どうして別のお薬にするか質問すると、
「恐らく別の脳内物質がまだ安定していないようで、
予想ではドーパミンなどの量が足りていないから、それを
増やして整えていくためのお薬です。」と説明がありました。

4月から服用していた抗うつ剤(Cipralex)の服用を止め、
すぐに別のお薬「Wellbutrin」(ブプロピオン)を飲み始め
ました。すると、これがかなり効きました

ちなみに調べたところ、このお薬は日本では販売されて
いないようです。 なぜなんでしょうね…?

このお薬の甲斐あって、今まで数ヶ月ずっと
軽いうつ状態だったのが、躁状態でもない所謂「フラット」
な落ち着きのある感覚を取り戻して、自分の中でも
「あ〜!これ、これ!これが本来の自分だ!」
と素直に感じました。

あまりに病気の期間が長いと、「本来の健康な自分」
の姿(状態)を忘れてしまうんだな〜と同時に思いました。
本当に先生には感謝です。

ということで、10月は軽い鬱が少し続きましたが、
相変わらず私は元気に生活しています 。
ご心配をおかけして、すみませんでした。

やることが増えるとなかなか時間を見つけてブログを
書き進めることができなくて...。

本当に長らくお待たせしてしまって、申し訳ありません。 
これからは、何とか2週間に一度くらいを目標に
書き進めていこうと思っています。

双極性障害の「よくない癖」というのに、
「目標を高く立てすぎ」たり「多くのことを
一度にやろうとしすぎ」たりというのがあります。

私も肝に銘じて、無理のないように更新していきます。
『少しずつ、一歩一歩。でも、心を込めて丁寧に。』
これが病気になってからできた私のモットーです。


・・・・ ・・・・ ・・・・


前置きが長くなってしまいました 。
さて、本題に入ります。

前回から引き続き、「双極性障害を治すためにできること」
の最後のポイントについてお話しします。

前回の復習ですが、私の提唱する回復のためのポイントは、

① 双極性障害の専門知識の高い精神科医を見つけた
② 指示のあった通りにお薬を飲んだ
③ 双極性障害について調べまくった
④ しっかり自分観察を行った
⑤ 回復までのステップ表を作って、実践した

です。①〜④は前回の日記(vol.14)にありますので、
詳しくはそちらをご確認ください。

さて、その最後のポイント⑤「ステップ表を作った」
ですが、実はこれについても過去の日記で少し触れています。
こちらも日記『双極性障害の対処法 その2』(vol.12)を参照ください。

   ① 時間通りに起きる、寝る
   ② ときどき家事をやる
   ③ いつも家事をやる
   ④ 週に1〜2回外出し、日用品の買い物をする
   ⑤ 週に3〜4回外出し、ごく親しい友人と会う
   ⑥ 毎日運動をする
   ⑦ 読書をする
   ⑧ 友人と電話をする
   ⑨ 簡単な手続きをする
   ⑩ 復職に向けて作業開始(軽くスタート)

これ がその時に書いた
私個人の「回復までのステップ表」です。

これは、あくまで「私個人」が自分にあった形
をリストにしたものですから、これに合わせなくて
いいんです。というか、私と全く同じものを作っても、
ひとりひとりが違うのが人間ですから、考え方も動き方も
十人十色なので、役に立つかの保証はありません 。

そうではなく、「自分だけのリスト」を作成してください

まず、「簡単で行動に移すのが億劫でない」順に1〜10を
リストアップしていきます。
私の場合は、病気になってから午前中に起きて、
早く寝るという規則正しい生活が全くできなくなって
いたので、それをまずは①にしてみました。

自分にとっては「時間どうりに起床」というのが、
どんな活動よりも一番簡単そうだったからです

もう一度書きますが、
①には一番自分にとって「簡単そう」で
「苦にならない」行動を書いてくださいね!

この①が少ぉ〜しずつレベルアップしていって、
10が一番「億劫に見える」と同時に回復した時に
たどり着きたい「目標」になります

ここで注意しておきたいことがあります
『絶対にあせらないこと』です。

双極性障害の患者さんの傾向に強いのは
「せっかち」であり「完璧主義」です。

「10できると思っても、2でストップ」の信条に
基づき、これを1〜10まで短期間でいっぺんに
やろうとするのではなく、ひとつひとつをゆ〜っくり、
十分すぎるくらいに余裕をもって取り組めば、
しっかりとした結果が生まれると思います。

あと、語学でも音楽でもどんな分野にも
言えることですが、「初期段階が一番時間が必要」
なので、くじけることなく、自分にたくさん忍耐を
して、時間をかけて「丁寧に」実行していってください。

そこでもし、「あ〜…まだステップ①から②まで
なかなかたどり着けないなぁ… 」なんていう方は、
もう一度①〜②の間に何かワンステップ置けないか、
考えてみてください 。
あまりにステップのひとつひとつの間に差が
ありすぎると、現実に実行するのが難しくなります。

この微妙な「手加減」は自分にしかわからないんです。
なので、やってみてダメだったら、すぐに別のものを
試したりして、自分を諦めずに、小さな我が子を育てるつもりで
愛情を持って自分を見守りつつ、少しずつ
無理のない程度に、一歩一歩進んでみてください。

絶対に頑張っちゃダメですよ〜!!!

自分に忍耐して、少しずつ行動していけば、
必ず回復しますから、焦りは禁物です。

焦ったって、回復するわけではないですし。
というより逆に精神的に自分を追い詰めるだけで、
結局現実には悪いことしかないですからね。

あせらず、がんばらず、自分を責めずに、ゆっくりと。
これ、双極性障害からの回復の重要な一歩です。

・・・・ ・・・・ ・・・・・・・


では、今回はこの辺で。
ご一読頂き、ありがとうございました。

次回もお楽しみに〜 。

・・・・・・・・・・・

【ツイッターもやってます→】https://twitter.com/notifications

【ユーチューブはこちら→】https://t.co/IClzcGXkcu?amp=1

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?