チャーンレートとは?SaaSビジネスを理解する上で重要指標となるチャーンレートについて解説します。
SaaSのプロダクトを評価する際の重要な指標の一つにチャーンレートがあります。
今回はそのチャーンレートについて詳しく解説します。
サブスクリプションモデルのサービスで重要視されるチャーンレート
チャーンレートとは
チャーンレートとは、解約率や退会率の事を指します。
SaaS企業の多くはプロダクトの料金体系にサブスクリプションモデルを採用しているため、解約数を最小限に抑えながら新規顧客を増やしていくというのが大事になってきます。
そのため、顧客のプロダクト導入支援を専門に行うカスタマーサクセスといった職種では、よくKPIとしてチャーンレートが置かれたりします。
そんなチャーンレートには「カスタマーチャーンレート」と「レベニューチャーンレート」の大きく2種類あります。
それぞれ解説していきます。
カスタマーチャーンレート
カスタマーチャーンレートは、顧客数をベースにした解約率です。
顧客の解約や、有料会員が無料会員へのダウングレードに関しても解約とみなされます。
レベニューチャーンレート
レベニューチャーンレートは、収益を基準にした解約率で、「MRRチャーンレート」とも呼ばれます。
例えば、月額2,000円のプレミアムコースと500円のスタンダードコースがある際に、プレミアムコース1件の解約はスタンダードコース4件分の解約数に相当します。
複数の料金プランを要ししている場合だと、レベニューチャーンレートにも目を向ける必要があります。
THE MODEL型の営業組織では、顧客の導入支援やサポートを専門にするカスタマーサクセスが存在するなど、チャーンレートというのはSaaSビジネスにおいて、かなり重要な指標になります。
チャーンレートが低いことは、それだけプロダクト・サービスの価値が市場のニーズとマッチしている証拠でもあります。
チャーンレートの算出方法
チャーンレートは一定期間の解約率を計算します。
発展途上のプロダクトであれば、必然的に一定数の解約が生まれるためチャーンレートも高くなるので月単位でチャーンレートを見ることで日々改善策を練ることが重要になってきますし、ある程度PMFしているプロダクトであれば年単位でチャーンレートを見ることで、そのプロダクトの中長期的な成長戦略などが理解できます。
※PMF=プロダクトマーケットフィットの事で、プロダクトの価値が市場のニーズにマッチしているか否か
カスタマーチャーンレートの算出方法
仮にひと月分のチャーンレートを算出する場合、計算式は以下の通りになります。
カスタマーチャーンレート=当月の解約顧客数÷前月末時点の契約顧客数×100で出すことができます。
レベニューチャーンレートの算出方法
次にレベニューチャーンレートを算出する場合の計算式になります。
レベニューチャーンレート=当月に解約やプラン変更に伴って失われた収益÷前月の月次収益×100で出すことができます。
チャーンレートを下げるためには?
解約数が多いままだと、いくらマーケティングに力を入れて新規顧客を獲得し続けても、穴の開いたバケツに水を入れ続けることになるので、チャーンレートを下げて解約数を減らすことは新規顧客獲得と同等、もしくはそれ以上に重要なことになってきます。
チャーンレートの指標としては、プロダクトのフェーズによるものの、基本的には3%以内と言われています。
3%を超えてしまっていると早めに対策する必要があると思います。
解約の原因を探る
解約が生じてしまった場合、そもそもプロダクトに改善の余地があったのか、それともサポート体制に問題があったのか、、、
解約に至った原因を探ることで、チャーンレートを改善する施策を実行出来たり、既存顧客の解約を事前に防ぐことにつながるかもしれません。
カスタマーサクセスに重点を置く
SaaSのプロダクトは非常に便利なものも多いですが、特定の業務に特化したサポートであるが故に、使いこなせる人とそうでない人の差が生まれてしまいますし、現場スタッフが使いこなせないという理由での解約が生じるケースもあるので、しっかり導入支援をすることが重要になってきます。
カスタマーサクセスが価値を発揮することで、それが既存顧客のアップセルにつながったり、ロイヤリティの向上につながります。
カスタマーサクセス業務を効率化するSaaSプロダクト
commmune
commmuneはカスタマーサクセスに必要な顧客コミュニティをノーコードで構築しているサービスになります。
サービス内容に関して詳しくはサービスサイトを見ていただきたいのですが、コミュニケーションの最適化・集約だけでなく、データ分析によるアクションの最適化まで行うことができます。
また、ITreview Grid Awardにて3部門を受賞しています。
Zendesk
Zendeskもカスタマーサクセスに特化したサービスを展開しています。
詳しくはサービスサイトをご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
チャーンレートはSaaSビジネスを深く理解する上でとても重要な指標であり、ここの数値を見ることでSaaSプロダクトが健全に事業成長しているかを見ることができます。
チャーンレートについて理解を深めて、SaaSビジネスを深く理解できるようになりましょう。
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