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映画感想文「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」2度と起きてはならぬが当時の思いは受け止めたい

特攻隊って、本当にありえない。

2度と起きてはならない。それだけは間違いない。

だけどあの時代、様々な思いで自ら志願し日本の平和を願い散っていった若者たち。

その思いをきちんと受け止めたいとは思う。

そこが描かれてたのが良かった。

進路に悩み母親と喧嘩して家を飛び出した百合(福原遥)。外は雷。気がついたら昭和20年にやってきていた。

そこで彼女が出会ったのはもうすぐ出撃予定の特攻隊員の彰(水上恒司)。

戦時中にタイムスリップした女子高生が特攻隊の青年と恋に落ちる物語。

現代からやってきた女子高生の好き勝手な暴言を紳士的な距離感で受け止める、真摯な日本男児たち。その奥ゆかしさがなかなか良い。

こういうやりとりがあちこちでされていたのかと思うと胸が痛む。そして、しっかり生きねばと背筋が伸びる。

印象に残ったのは、水上恒司が軍服がやけに似合うこと。

そして、特攻隊員の集う食堂の女将ツルさん(松坂慶子)。驚くくらいに食堂のおばちゃんに扮してて感動した。

子供の頃「愛の水中花」を網タイツで歌う松坂慶子を背徳感を持ってテレビで見ていた身としては感慨深い。

妙に若作りの女優さんばかりのなかで、彼女の年齢相応を見せる女優ぶりは潔くて好感が持てる。

そしていかにも現代っ子の福原遥に比べ、もんぺにおさげ髪がしっくりくる出口夏希が愛らしかった。

福山雅治の主題歌がぴったりでこの人の才能に感銘を受けエンドロールはあっという間であった。

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