【KIS-MY-WORLD】ユニット曲についてひたすら語る

先日発売になった「KIS-MY-WORLD」。キスマイ担になって日が浅い自分にとっては、初めて発売当日に手にするアルバムというだけで特別感があったこのアルバムだが、さらにもう一つ特別感を高める要素があった。それが、「ユニット曲」だ。中でもニカ千が好きで好きでたまらない自分にとって、「Doube Up」というニカ千曲の収録はあまりにも大事件だった。

よし、こうなったらユニット曲全部について徹底的に書こう!…そう思い立って書き始めたら、割と大変な長さになりました。

以下、 原稿用紙にして、15枚。お暇な方のみ、ぜひお読みください。


※RUSH MUSIC NEWSという媒体で、「Kis-My-Ft2の最新アルバム、「KIS-MY-WORLD」ユニット曲を徹底分析」と題してユニット曲についての記事を書いています。字数やらなんやらの関係で書き足りなかったことをこちらに書きなぐっている形です。なのでところどころ、そちらの記事から少しだけ抜粋しています。悪しからず!


■「わんダフォー」 藤ヶ谷太輔×横尾渉

まず、藤ヶ谷の歌声に驚いた。(中略)横尾が「藤ヶ谷の可愛らしい一面を見せたかった」と話していたが、その目論見は大成功といえるだろう。 

藤ヶ谷さんの歌で個人的にわたしが一番好きなのは、疾走魂か何かの「luv sick」での「アーユーラブシック?」のイントネーション。それから、「WANNA BEEEE!!!」の「I wanna be free.」とか「SNOW DOMEの約束」の「Forever」とか、そういう要所要所で決めてくるところ(一括りにしたら叱られそう…)。「Kis-My-Calling」とかでは可愛い歌い方もしているけれど、今回の「わんダフォー」ではそれとはまた違った可愛らしさ。この人は本当に多彩な歌い方をするんだなと思った。単純に、聴いていて楽しい。

その横尾の歌声も、これまた可愛らしい。“音痴”という立ち位置が定着しつつある横尾だが、この曲ではとにかく愛嬌のある歌声で楽しませてくれる。

横尾さん、決してわざと音痴に歌っているわけではないと思うのだ。面白く歌おうと思っているわけでもないだろうし、本人は至ってまじめに歌っているんだろうと思う。レコーディング映像を見ていた時は思わず「ん、こんな歌だったかな?」と思ってしまったけど、そんなところを含めて可愛い。 なんかもう、愛おしい。あと、犬似合いすぎ。

2人の可愛さを加速させているのが、子供たちと2人の愛犬によるコーラスだ。2人と子供たちが手をつなぎながら歌った、和気藹々としたレコーディング風景が目に浮かぶかのような楽しげな曲に仕上がっている。さらに「わん! わん! わん! わんダフォー わん! わん! わん!」というフレーズも、一度聴いたら頭から離れない。

AだかBだか忘れたけど、初回盤の歌詞カードに、藤ヶ谷さんの将来の夢は「幼稚園の先生」だと書いてあった。メイキング映像を見て、なるほどな、と思った。手を叩きながら子供たちに(時には横尾さんに)歌の指導をして、楽しそうに手をつないで歌を歌って。若干デリケートな話題かもしれないけど、ガヤさん、絶対に良いパパになると思う(あ、もちろん横尾さんは良いママになると思います)。

それにしてもこの曲、中毒性がひどい。下手すると仕事中、ずっと脳内でぐるぐる回っている。さっさと「みんなの歌」で流すべきである。幼稚園のお遊戯会でみんなで踊ればいいと思うし、親子でお風呂の中で歌ったりすればいい。NHKさん何卒よろしくお願いします。


■「BE LOVE」 玉森裕太×宮田俊哉

30秒試聴の時点では、間違いなくこの曲が一番好きだった。可愛い歌だなと思ったし、2人の関係性をちゃんと反映してる歌詞だなと思った。確かにタイトルに若干の違和感は覚えたけれど、でもその「関係性」が本当にBLだったとは。それでいいのか君たちは。わたしに耐性がなさすぎるのでしょうか、過剰反応しすぎてるだけなのでしょうか。

玉森と宮田は確かに仲が良い。様々なCDやDVDのメイキングや舞台裏の映像を見ても大抵一緒にいるし、「俺たち付き合ってるんです」的な冗談を飛ばすこともある。でも、だからと言って公式にBLをテーマにした楽曲を歌っても良いのか?!

もちろん、カメラが回ってる時だけイチャついてる可能性はゼロではない。ひょっとしたらビジネスなのかもしれない。むしろビジネスであってほしいとすら思う時がある。ただ、BLには一切興味どころか耐性すら持っていない自分からしてみても、この2人がイチャイチャしていると和む。キスマイミッションか何かで言ってたけど、間違いなく彼らはゆるキャラポジションである。

にしても公式で「BL」って言うの、ありなの?!本当にいいの?!そういうのってファンが勝手に妄想して楽しむもので、公式が言ったらダメなやつなんじゃないの?!何というか、カルチャーショックでした。むしろ本当に付き合ってんじゃないのこの2人。付き合っちゃえ。わたしが今後腐女子になることがあれば、多分この人たちのせいです。

歌詞には、2人の関係性をなぞるような言葉がたくさん使われている。「君と見る世界は あまりにも綺麗で/だからずっと ふたりずっと/なるべくゆっくり肩を並べて」という歌詞には、思わず胸がいっぱいになった。

初めて曲を聴いた時に、noteにも似たようなことを書いた。とにかく好きだなと思ったのだ、先入観抜きにして。メロディや音楽性自体はすごく王道なアイドルソングだと思うし。「BL」というとんでもないテーマであることがぶっ込まれた後でも、思わず口をポカンと空いてしまうようなセリフを聞いてしまっても、やっぱりこの曲がすごく好きなのだ。かわいい歌だなと思うし、やっぱりちゃんと2人の関係性をなぞってると思うし。シンメとしてずっと2人でやってきて、だけどデビューしてお玉はフロントメンバーに、宮田くんは後列にとわかれてしまって。それでもこれからも一緒に歩いて行こう、という歌なのかな、と思った。使われている言葉は「なるべく」「ゆっくり」とやわらかい単語だけど、歌われているのはものすごく強い意思表示だと思う。

でも、心臓に悪いから公式に「BL」って言うのはやめてください。この2人、ライブで一体何をするつもりなんだろう。


■「Double Up」二階堂高嗣×千賀健永

何度でも言うけど、まずは製作者と二階堂さんと千賀さんに盛大なスタンディング・オベーション。全私が惚れ直した。毎日聴いてます。何なら、仕事しながら脳内再生余裕です。ライブでパフォーマンス見たら多分卒倒します。卒倒したいのでどうかチケットを恵んでくださいお願いします。多分東京ドームがわたしの死に場所です(違うか)。

それぞれの特性を活かすため、そして何よりかっこいい曲を生み出すために行われたパート分けが最高に良い仕事をしている。本人たち曰く「千賀feat.二階堂みたいになってしまう」リスクをおかしつつ、このパート分けを採用した2人に盛大な拍手を送りたい。

最初に聴いた時のnoteに、「2番はパートが逆になるのかな」と書いた。実際は、2番もずっと千賀さんが主メロで、二階堂さんがラップ。二階堂さんが高音を歌う時にちょっと掠れる感じがわたしはたまらなく好きなので、それを聴きたかったなという思いも無いわけではない。それでも、自分の歌割りを減らしてでも「かっこいい曲にしたい」という思いを優先した二階堂さんの決断は最高にかっこよかったと思う(千賀さんの「二階堂の良さを全面に出したかった」っていうのもすごく良かった。この辺のメイキング、見ていて泣きそうになった。この2人、お互いの良さをちゃんと分かってるんだよね)。

ただし!曲の序盤、「つまんないルールなんてもう全部忘れたら」と1行だけ二階堂さんがメロディを歌う箇所がある。この部分の破壊力が、半端じゃない。ちょっぴりハスキーで、高音は掠れていて。これなのだ、これが二階堂さんの歌声の魅力なのだ。たった1フレーズに自らの歌声の魅力を全て詰め込む二階堂高嗣、恐るべし。

一方の千賀さん。ビブラート全開である。メイキング(二階堂盤の最後の方だったかな)で二階堂さんに「ビブラートやめて」と言われて苦笑いしていたが、美しいビブラートが全開である。千賀さんの歌い方は粘っこくて甘ったるくて、ちょっとセクシーなこの曲にぴったりだ。多分この曲では、ラップでは千賀さんの魅力は半減してしまう。主メロをほとんど全て千賀さんが歌う、という2人の英断に何度でも盛大な拍手を送らずにはいられない。

あと、お風呂でこの歌を口ずさんでいて思ったのだが、「Double Up」割と歌いづらい。難しい。メロディラインの微妙な上下が結構複雑。千賀さん、歌うまいなぁ。キスマイの曲でももっと、千賀さんの歌が聴きたい。

この曲の歌詞にも、2人の関係性が色濃く反映されている。「どんな場所でも 君がいるなら(中略)いつもの倍 Get crazy/Let's double up」という歌詞がいい。

「Double Up」という単語はいくつかの意味を持っている。ここでは2つの意味を取り上げてみたい。

まず、「2つのうねりが重なりあってどんどん盛り上がりを増していく」というサーフィン用語。これはもう、「まさに!」とガクガク頷いてしまう。例えば、別に二階堂さんは1人で居ても十分に可愛いわけである。二階堂盤のソロインタビューも十分可愛かったし。ただし、千賀さんが近くにいると二階堂さんの可愛いらしさは倍増するような気がする。千賀さんがズレたことを言えば楽しそうに笑うし、強火二階堂担な千賀さんの二階堂愛が伝われば照れたかのように笑うし。二階堂さんのいろんな表情が引き出されるのは、千賀さんといる時だと思う。わたしはどうしても二階堂さんばっかり目で追ってしまうからアレだけど、多分千賀さんも二階堂さんといると可愛さが倍増している。二階堂さんが好きでたまらない千賀さんは、めちゃくちゃ可愛い。つまるところ、ニカ千は尊いのだ。

二階堂さんと千賀さんが2人合わさると無敵、というのは多分ファンが思っているだけのところではない。シンメとして、盟友として、多分時にはライバルとして切磋琢磨しあってきた2人。どちらか片方しかグループに居なかったとしたら多分、こんなに素晴らしいダンスを見せてくれることは無かったと思うのだ。わたしは二階堂さんの、指先まで綺麗なダンスが大好きだけど、二階堂さんのダンスが綺麗なのはきっと千賀さんの美しいダンスの影響を受けたから。何が言いたいかというと、ニカ千は尊い(2度目)。

一方で、ギャンブル用語では「成功すれば2倍、失敗すれば今までの当たりが全てゼロにというちょっとデンジャラスな意味を持つ言葉だという。これまた、なるほどな、と思うのだ。上でも書いたけど、リスクを犯しつつもラップと主メロでパートを分けてみるとか。バク転だって、失敗したら怪我をするというリスクが伴う(「音楽の日」の二階堂さん、どこか痛めたりしてなければいいんだけど)。それでも、彼らはとことん「かっこよさ」を追求する。賭けに出る。失敗を恐れずに挑戦し続ける、その姿勢だけでも十二分にかっこいい。やっぱりニカ千は尊い(3度目)。

そういえば、先日の藤北によるキスラジでニカ千は「おバカが共鳴しあっている」とからからかわれていた。そんな2人がかっこつけた曲が「Double Up」であるとも言われていた。仰るとおりである。「Double Up」、曲自体はかっこいいのに、レコーディングやらキスマイミッションやらがおバカ丸出しだったせいでなんとなく面白さを感じてしまうのだ。二階堂さんの「Let’s do it」はどうしても手の振りとキメ顔が目に浮かんでしまうし、「”Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah”」の部分は「イェイェイェイェ イェイ」と最後の1回を忘れてしまう千賀さん、および「イェイェイェイェ イェイ イェイだ!5回!」と必死で主張する二階堂さんが浮かんでどうしても面白くなってしまう。卑怯である。しかし、そんなところまでもが尊い。ここまで来ると、ニカ千は存在自体が奇跡だと言うしかない。

そんな奇跡の存在・ニカ千の良さを最大限に引き出しているのが「Double Up」だと思う。以前彼らが何かのインタビューで「バラードを歌ってみたい」と話していたのを見た記憶があるし、それはそれで聴いてみたい。だけど彼らの最初のユニット曲としてはこれ以上の楽曲は考えられない。まさに、2人のためだけに作られた楽曲。いつも面白おかしく可愛らしい2人組が思いっきりかっこつけて、誰よりも素敵に歌い上げているのがこの「Double Up」なのである。そりゃ二階堂さんも、何回も「仕上がってるわ」って言いたくなるわけだ。本当に、完璧に仕上がってます。もう一度、そしていつまでも、スタンディング・オベーション。  


■「証」北山宏光×藤ヶ谷太輔

恥ずかしながら、最初にキスマイを応援しようと思ったきっかけは「美男ですね!」だった(永遠の新規とか言わないでください、ちゃんとファンになったのはもっとずっと後です…)。ドラマに出ていたのは玉森さんと藤ヶ谷さん。単純なわたしは、「あ、キスマイのツートップはこの2人なんだな」と認識した。

キスマイがすごく好きだと自覚するようになってすぐに、「ツートップ」は玉森・藤ヶ谷という組み合わせではないと知った。何を聴いても、何を見ても、このグループを引っ張っているのは明らかに藤ヶ谷さんと北山さんだった。物凄い衝撃を受けたのが、DVDで見た「FIRE!!!」。腕を絡ませて歌う2人を見て、「藤北尊い」ってこういうことか!と思うしかなかった。ドキドキしながら見入ってしまった。

さて、「証」。一聴してすごく良い曲だと思ったけど、「FIRE!!!」のように度肝を抜かれるような華があるわけではない。誤解を恐れずに言えば、今回のユニット曲の中では一番”地味”な曲。それだけに、間違いなく一番安心して聴ける曲でもある。だって藤北が歌う「証」なんて、どう考えたってそんなん聴く前から良い曲に決まってる。

歌詞そのものはラブソングなのだろうけれど、ところどころに彼らの今までとこれからを想起させるフレーズが含まれる。例えば「共に泣き笑って 時にぶつけ合いながら」という詞は、苦労を重ねながらもキスマイを引っ張ってきた2人の関係性を伺わせる。また、「まだ まだ 譲れない場所があるから/このすべて懸けて 走り続けるのさ」という歌詞は、これからもこの2人でキスマイを引っ張っていこうという意思表示に思える。

藤ヶ谷担や北山担だったら「君」に自分を当てはめて聴いたりもするのかな?すごく優しくて温かい、愛の歌。やわらかいメロディにアコースティックな音。そこに、2人の声はよく似合う。こんな声でこんな風に愛を囁かれてみたいものです。

で、この曲は歌詞が二重になっていると思った。「君」は恋人であると同時に、藤ヶ谷さんにとっての北山さん、北山さんにとっての藤ヶ谷さん 。あとはもう、上に書いたことが全て。今までもこれからも、キスマイを引っ張っていくのはこの2人以外ありえないんだよね絶対に。わたたいも宮玉もニカ千もそれぞれに良さがあって素敵なんだけど、「ツートップ」は絶対に藤北。5人5様の魅力を持つSMAPのつとぷが絶対的に中居・木村であるのと似てるのかな。

きっといろんなものを背負ってるんだと思う、この2人は。それはもう、わたしなんかが想像できるところではない。それでもまだまだ立ち止まらないよ、走り続けるよ、と歌う藤北。その意思表示に、ついていきたいと思った。キスマイを応援するっていうのは多分この2人についていくってことなんだと思った。北山さん藤ヶ谷さん、キスマイを引っ張り続けてくれてありがとうございます。体力と気力の許す限り、一生懸命ついていきます。

正直、このアルバムはユニット曲ばかり繰り返し聴いている(というか、お察しの通り「Double Up」をやたらと聴いてます)。「Brand New World」をはじめ、全員で歌っている新曲もそれぞれ色が違っていてすごく好きだし、初回Bのリミックスも面白いのでどこかに感想をまとめておきたいところなのだけれど、1人1人の声がよく聞こえるユニット曲を聴きながら通勤するのが至福。CDで聴いてるだけでこんなに幸せなんだから、生で聴けたらきっとそれだけで一生幸せでいられると思う。お願いだから、チケット当選してください…!

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