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【読書感想文】ザイム真理教

パッとこのタイトルを見たとき、なんかの宗教の本かと思った。
だが、良く見てみると
財務省が布教を続けてきた「財政均衡主義」という教義が
国民や政治家たちに深く浸透して、洗脳されてしまったという内容の本だった。

私は、政治や経済の知識があまりなかったのだが
あらすじを見て興味が出てきたので、読んでみることにした。


財政均衡主義

ずっと周りからチヤホヤされ、自分の命令で思い通りに人が動く経験を積み重ねると、やがて自分が全知全能の神であると錯覚してしまう。
そんな財務省の役人たちが作り上げた、「財政均衡主義」。

日本の財政は深刻な赤字状態となっており
その赤字を子供たちの世代に先送りしてはいけない、という教義。

そして、赤字を解消するためには
消費税を増税する必要があるとも言っている。

ただ、実際のところ
日本はそこまで借金を抱えているわけではなく
他の外国とさほど変わらないらしい。

しかも、国債発行すれば
消費税を減税しても、その分を賄えるとのこと。

財務省の人たちがただ利益を得るためだけに
消費税増税をしているのだという。

ニュースのコメント欄とかで
良く、「諸悪の根源は財務省だ」という書き込みを見かけることもあり
元々、財務省にはあまりいいイメージを持っていなかったが
これ本に書いてあることが真実であれば
本当にとんでもない組織なんだなと思った。

国民や政治家への洗脳

財務省は、消費税増税のために
国民や政治家を洗脳しているとのこと。

実際、私もこの本を読むまでは
国に財源がなく、消費税増税は仕方のないことなんだという認識でいた。

政治家の方々も財務省に洗脳されているらしく
昔、消費税を上げないと言っていた民主党も
与党になると消費税増税へと動き出していた。

確かに、消費税は上げるのが正しいという認識は
様々なところへ広がっていると思う。

消費税増税による影響

未来の子供を守るための消費税増税により
日本経済の成長は止まってしまったとのこと。

使えるお金が減れば、消費が落ち
消費が落ちれば、企業の売り上げが落ちる。
そして、人件費が削られる。
この悪循環が発生してしまった。

実際、実質賃金は
消費税増税のタイミングで減少しており
どんどん下がってきている。

この結果を見ると、消費税増税は悪い方向へ働いてしまったんだなと思う。

もし、消費税増税をしていなかったら
今よりもっと日本経済はよくなっていたのだろうか。

終わりに

この本に書いてることが真実であるかどうかは、私には判断できないが
政治や経済へ興味を持つきっかけとなった良い一冊だった。

少しでも興味を持った人は、この本を手に取って読んでみてほしいと思う。


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