シンプリスト傾向の話と自己紹介
私はどちらかというとシンプリスト傾向があると思う。
“どちらかというと”、“傾向”、“と思う”、全てが自信のなさの表れだ。正直、自分をシンプリストだと言い切ることはできない。
自室には趣味の本や漫画があふれているし、着物にはまってからは頂き物が増え、洋服を上回る量の和服を所持している。家庭全体で見れば、娘のおもちゃなどは無限増殖している。なぜだろう。不思議だなあ。
とこんな有様なのだが、所有物について必要かどうかを重視するミニマリストと違い、シンプリストは気に入っているかどうかを重視するそうなので、シンプリスト傾向なのは間違っていなさそうだ。
本の総量も独身一人暮らしのときよりはだいぶ減った。ずっと持っていたい本や読み返したい本のみを所持するようになったからだ。
着物もやがては自分が気に入った物だけを持つようにしたいが、はまったばかりで色々試してみたいのと、正絹の物は似合わなくても雨ゴートに仕立て直してみたらどうか、染め直して色を変えてみたら、とまだまだ活用方法が浮かぶ。処分を考えるのは早計だろう。
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自分が一番シンプリストっぽいと思う対象物は洋服だ。
私は結婚と同時に引っ越し、働き方を変えた。結婚は自ら望んだ変化だったが、後半部分は強制的に付随してきたもので、生活は容赦なく変えられた。夫もまさか入籍一ヶ月で異動になるとは思っていなかったようだ。
暮らしに最も影響が出たのは働き方の変化だった。それまでは私服通勤の立ち仕事、結婚後は自宅でのリモートワーク。百八十度の大転換だ。
変化は緩やかに、確実に起こった。具体的に言うと着る服と着ない服が明確化し、ある種の服が圧倒的に足りないと分かったのである。
ある種の服とは、デスクワークをする際に着用しリラックスできる服のことだ。付け足すならばその格好のまま宅配便を受け取れたり、スーパーに行けたりすると良い。
それまでの生活には家で過ごす服というジャンルがなかった。
仕事へ行き、帰宅して眠るだけ。もちろん休日もあったが、外出するときはおしゃれをして、家にいるときは適当な服で過ごす。のちのコロナ禍で同じ悩みに気付いた人も多いのではないかな。私はほんのちょっとだけ早く、その悩みに気が付いた。
気が付いた瞬間から、私はばすばすと服を処分し始めた。元々物を手放すのに葛藤はない。
それまでは割とぴたっとしたボトムスが好きだった。好きなデニムパンツはスキニータイプ。しかし今ではスキニーパンツを履こうとも思わないし、そもそもデニムが重い。年齢の変遷も要因の一つだと思われる。
ボトムスは座っていても楽なことが優先で、冬場はとにかく防寒。北海道の真冬は寒い。
おしゃれ度外視、冬の裏起毛ボトムス。裾が狭まっているので暖気が逃げない。綿生地は重く、雪かきをするとびしょびしょになるので除外。見本写真のように足首を見せて履くなんてことは、もちろんしない。
夏のトップスはTシャツ、冬はハイネックが基本。羽織物は長袖のパーカーとシャツ、七分袖のカーディガンで、カーディガンは長めの丈のひらっとした形が好き。
結構徹底していると思う。無理をしてこうなったわけではなく、自分が好きな、着たい物を追求した結果だ。
好みの色は変わらない。トリコロールカラーを一段深い色にして、ネイビー、アイボリー、紅からワインレッド。無彩色のグレーと黒を足したら、それがワードローブの色味である。
ただ元々大好きなワンピースだけは別で、好きな物を好きなように着ている。最近のお気に入りは淡い紫のマキシ丈だ。
パーソナルカラー診断を受けたら、好きな色は大体似合う色だったのでふふっとなった。ブルーベースの冬。特段似合わないと自覚している色は黄緑だ。本当に笑ってしまうくらい似合わない。
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とはいえ、まだ理想のワードローブには辿り着けていない。
羽織物がパーカーなのはややカジュアルに寄りすぎている。以前は厚手のカーディガンを着用していたのだが、下手をするとワンシーズン保たずに買い替えとなるので、パーカーに変更した。形としてはカーディガンの方が好きだ。
Tシャツのネット通販は意外と難しい。娘が産まれてからは通販で洋服を購入することが多いのだが、Tシャツは何度か失敗している。
一例として薄すぎる物は駄目だった。同じ素材の色々な生地の服を売っているショップで、見事に失敗してしまった。綿百パーセントでもごわごわな物はあるし、薄々もある。
少し暖かくなると防寒ボトムスを脱ぎ、薄いボトムスを履く。以前はユニクロに楽なパンツがあったのだが、廃盤になってしまったようだ。また探し直さなければならない。
最高だと思う物を見つけても、洋服は永久には着られないし、流行があり型も廃盤になっていく。諸行無常の響きあり。
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新年に入ってから、流行とは全く関係しない買い物もした。
きっかけは年始に起こった痛ましい飛行機事故だった。それ以前から、私は年齢を重ねるごとに飛行機が怖くなっている。子どもの頃はわくわくしていたはずなのに、今はどきどきの方が強い。それも良くない方のどきどきだ。
どきどきを軽減するために買った服がこれだ。前面に左右繋がった大きなポケットがある。しかもファスナー付きで、中身が外に飛び出さない仕組みだ。
飛行機から脱出する際、手荷物を持っていくことはできない。かといって通常レディースの服だとポケットの容量が少なく、スマートフォンすら入らない物がほとんどだ。
レディースの服に不満がないといえば嘘になるが、それならば飛行機の非常時用に服を買った方が早い。CAさんなどもプライベート旅行では脱出を想定した洋服を着用するらしい。靴もスニーカーがベストだという。
薄手で、綿ではない生地。ポケットは大容量でファスナー付き。私が見つけたのはワークマンのアノラックだった。
これから飛行機に乗るときは財布、スマートフォン、キーケース、海外旅行ならパスポートをポケットに入れ、離着陸に臨みたい。少しはどきどきが減るだろうか。
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私にとってはこれが初めてのnoteだった。
今までこういう試みが続いたことはないので、目標は低く設定しておきたい。つまり、続けること。
そんなに役に立つわけでも、心が揺さぶられるわけでもないが、その時々に思ったことを発信する。それを続けていく。自分から発信していくのは今年の目標の一つだ。
一貫性のないnoteになりそうだが、テーマを絞らず、書けそうなことを書き続けていきたいと思っている。初回は今後も傾向が出てきそうなシンプルライフと洋服について書いたが、次回は全く違うnoteになるかもしれない。ご了承ください。
エッセイというのか、日記というのか、ジャンルがよく分からないが、私は自分が読むのが好きなので、こういうnoteを書いていきたい。全く別に、小説の投稿にも挑戦したいと思っている。
皆さま、これからよろしくお願いいたします。
長く続けていけたら良いなあ。
(2849字)
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