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究極の全自動マリオを徹底的に解説 その4「ピンクコイン分岐」

今回はピンクコイン分岐に関する解説です。

この記事では「スーパーマリオメーカー」のことを「マリメ」、
「3Dワールドスキン」のことを「3Dスキン」、
「中間ポイント」のことを「中間」、
土管に入った先のゾーンのことを「裏」、
対してスタートやゴールがあるゾーンのことを「表」
と表し、それぞれのゾーンにある中間のことを
「表中間」「裏中間」と表します。

さて、ピンクコイン分岐とは何か。
これを説明するには、まずマリメ2の仕様の理解が必要です。

説明のために、いくつか言葉を定義づけしたいと思います。
あくまでこの記事のための定義であり、
他では通じないかもしれないということをご理解ください。

敵や持ち運びが出来るタイプのアイテム、
つまり「バネ」や「POWブロック」などのことを
「オブジェクト」と呼ぶことにします。
そして、それらが画面内にある、もしくは
画面外だけど出現している判定であることを
「存在」している、と呼ぶこととします。

何がオブジェクトなのか、を調べるには、
例えばコースに「POWブロック」を100個配置し、
その状態で配置できないもの
(選択肢が灰色になって選べないもの)
がオブジェクトである、と思ってもらえたら、9割正解です。
配置できる限界と、存在できる限界には多少の違いがあります。
なので、例外はあるけれども、
基本的にはそこで選べなくなってるものが
オブジェクトなんだ、という風に覚えてください。

さて、説明が前後しますが、
オブジェクトはコースに合計100個しか配置できません。
これは表と裏で別扱いなので、
表で100個、裏で100個の制限がある、ということです。
気軽にぽいぽい配置していくと、
思ったより早く限界を迎えてしまうこともよくあることです。

今説明したのは配置の限界ですが、
それとは別に、ゲームプレイ中には存在の限界というものがあります。
こちらも同様に100が限界値となります。
ただし、ちょっとややこしいのですが、
存在の限界を超えていても、
コースに配置されている敵やアイテムは出現します。
では存在の限界は何に影響するのか。
それは「新たに何かから生まれるオブジェクト」に影響します。
例としては、ハテナブロックなどからの出現、
土管からの出現、キラー砲台からの出現、
変わったところだとガボンが投げるシューリンガンなども、
該当します。
これらは、存在限界に達していると新たに出現しません。
土管からパックンは出てこないし、
ガボンはシューリンガンを投げない、ということになります。

ということで、オブジェクトが100以上存在していると、
コースに配置されているオブジェクトを除き、
新たにオブジェクトが生成されない。
この仕様が基本となります。

ピンクコインはコースに配置する時も、
またプレイ中に表示されている時も、
オブジェクトの扱いは受けません。
なので、配置・存在どちらの100個の制限にもかかりませんが、
ピンクコインを取得し、
くるくると回るエフェクト状態の時のみ
オブジェクトとしての存在になります。
取った瞬間だけオブジェクトになるという変わった存在なのです。
この現象を利用すれば、
ピンクコインを取る時と取らない時で状況を変化させられるのでは?
というのが今回のお話です。

具体的には、
まず存在を99個の状態にしておきます。
そしてピンクコインを配置。
これを取ると、その刹那だけ存在が100になる訳です。
で、ピンクコインを取るとほぼ同時に
ハテナブロックや土管、砲台から何かしらが出現するようにしておきます。
こうしておけば、
ピンクコインを取得した時は存在限界になるので何かしらは出現しない。
逆にピンクコインが既に無い場合は存在数は99なので出現する。
という挙動になります。

前回お話したように、
ピンクコインの取得状況というのは中間によって記憶され、
既に取ったピンクコインはコースからは消失します。
なので、この2つの要素を組み合わせることにより、
中間復活時の挙動に変化を付けることができるのです。

これは全自動に限った話ではなく、
コースの進行度によってルートを変化させるという
ギミックにも利用できます。
配置と存在の限界を利用するという性質上、
気軽に用意できるようなものではないですが。

さて、これでピンクコイン分岐の基本は説明したのですが、
実際にやってみると、
配置限界100と存在限界100の兼ね合いで、
実は実現の難易度が相当高いということになります。
単純に99個のオブジェクトを配置して実現したとなると、
他の場所に1つのオブジェクトしか使えない、
ということになってしまいます。
これはコース制作という意味で非現実的ですよね。

これを解決する手段がマリメ2には用意されています。
それは一方通行のパーツです。
この一方通行は、
配置限界100の制限とは無関係に配置が出来るパーツです。
そして、コースのどこに配置しても、
存在の1つとしてカウントされます。
まさにこの仕様のために用意されたようなパーツです。
ちょっと振り返りますが、
他のオブジェクトのパーツは画面内、
ないしその近くにまで行かないと存在判定にはなりません。
対して一方通行は、コース上のどこにあっても良いのです。
はっきり言って使い勝手が段違いです。

逆に気をつけなければいけないのは、
こういう仕様を考えない場合に一方通行を多用した場合、
意図せずして存在限界を迎えてしまい、
ハテナブロックを叩いても敵やアイテムが出ない、
ということになるかもしれない、ということです。

ということで、一方通行を利用すれば、
このピンクコイン分岐はさほど苦も無く実現できます。
と思いきや、3Dスキンには一方通行はありません。
詰みでしょうか?
実は、3Dスキンでこの一方通行と同じ扱いになるものがあります。
それが「ダッシュブロック」です。
以前に説明した、全自動で土管に入らせるために必要なパーツです。
多用せざるを得ないダッシュブロックが、
そのままピンクコイン分岐に必要な存在限界数稼ぎのものとなる。
もはやピンクコイン分岐全自動を作れと言わんばかりです。

ただし。一方通行は多数配置時に、
壁の中に隠すなどのテクニックなども使えたりするのですが、
ダッシュブロックはそうはいきません。
そもそも3Dスキンはパーツを重ねられないことが多く、
3マス使用することが確定するダッシュブロックを
数十個配置しないといけないので、
作成の際はこのダッシュブロックを軸に
組み立てることになると思います。

今回は
「ピンクコイン分岐の仕組み」と
「存在限界数稼ぎにはダッシュブロックが有用」
ということをお話しました。
次回は、この企画での最難関の説明である、
「ピンクコイン分岐を利用した復活全自動の仕組み」
をやりたいと思います。

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